映画

2009年5月 4日 (月)

レイン・フォール 雨の牙

ゴールデンウィークを利用して、レイン・フォール(←オフィシャルサイト サウンドが鳴ります)という映画を見て来た。

東京で展開するCIAの工作活動に巻き込まれた日系人スパイが、東京を舞台に繰り広げられるサスペンス映画。

「CIA」とか「暗殺」「工作活動」とか、私にとって興味を引くキーワードが散りばめられ、しかも、舞台は東京。

制作はハリウッドとはいえ、リアリティをもってみることができた。

東京で工作活動をするにも、すでに東京は監視カメラでいっぱい。そうした監視カメラが普段、どのように使われ、CIAがそれをどう利用しているか。そうしたことが映画のシーンにたくさん出てきた。

もちろん、これが事実かどうがはわからないが、極めてリアリティが高いと思われた。

映画の内容については、例によって、これから見る方のために書かないが、CIAがどういう情報を東京で入手し、どういう方法で日本政府をコントロールしようとしているか。

そうしたことが映画の中に出てくるので、これは私が本で読んだ内容とだいたい同じ手法だなと思った。

「ああ、こうやって日本は操られるのだな」ということがわかる。

映画の描き方は、そうした点よりも、椎名吉平演じる工作員の華麗な手口に重点が置かれている。

これはこれでおもしろかった。

こういう鍛え方の違う工作員というのが、おそらくこれに近いような人が現実にいるのだろう。

展開の中にちょっとわかりにくい部分があったが、とても楽しめる映画だった。

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2009年1月30日 (金)

チェ 28歳の革命

昨日は、事務所で12月決算法人の税務申告書等の作成。

昨晩は、仕事が終わってから、久しぶりに映画を見に行った。

「チェ 28歳の革命」。

もうすぐこの映画の上映は終わるようで、この続編となる「チェ 39歳別れの手紙」が今週末から上映が始まる。

キューバ革命といえば、カストロ議長の名前が挙がるが、その右腕としてカリスマ的存在だったチェ・ゲバラの記録を描いた映画だった。

内容については、これから見る人もいると思うので、例によって書くことは省略するが、革命というものの興味深い点について知ることができ、有意義なひと時だった。

何が興味深いかというと、一つは、革命戦士が高い理想を掲げて戦っているという点であり、これは「イデオロギー」といってしまうとあまりに簡単に片付けてしまうことになるが、そういうものをそれぞれに持っているのだというが具体的にわかったということ。

虐げられている人を救いたいという純粋な気持ちが彼らを動かしているというのは、日本の左翼活動家にも通じる点があるが、こうした理想を掲げた活動は一歩間違うと、おかしなことにもなってしまう。

映画の中では、部隊の規律に反した兵士を粛清するシーンもあったし、革命が成功してから部下が略奪してきた自動車をゲバラが返しに行かせるシーンなど、厳しい理想を貫く場面も見られた。

もう一つは、こうした革命家たちが、資本主義社会の欺瞞をよく見抜いている点にも興味がいった。

資本主義も一つの理想であり、頑張った人が報われるという成功物語も資本主義にはつきものだ。

しかし、その実像は、一部の資本家の出来レースであることはよくあることで、ちょうど今、オリックスによる簡保の宿の売却問題が世相をにぎわせているが、あれも資本主義の不透明な話の一端である。

また、欲におぼれすぎてしまうというのも、資本主義の悪い点で、理想主義を掲げるゲバラとの対比が面白かった。

また、そうした点を鋭い言葉(セリフ)で表現している点が興味深かった。

スペイン語による映画だったため、いつも見ている英語の映画なら、字幕を読み逃してもだいたいわかるが、スペイン語というのは勉強したことはあっても、聞いて理解まではできないから、字幕を読むのが大変だったというのが一つ。

もう一つは、ハリウッド映画のようなわかりやすさはなく、映画の途中まで誰がゲバラで、誰がカストロで、というのがはっきりわからなかった。みな、似たような顔立ちだし(苦笑)。

ストーリーも途中までつかめず、難解な印象も受けたが、革命を遂行する記録映画だと理解すれば、逆にストーリー的には単純だということが後半からわかってきた。

続編もあるということで、予告編を上映していたが、見に行くかどうかはわからない。たぶん見に行くことになりそうだ。

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2008年4月14日 (月)

明日への遺言

金曜日は午前中に事務所で調べ物など。午後からは顧問先を訪問など。

新聞のない日はネットでニュースを見るが、これで十分のように思う。新聞というメディアが広告料や購読料の減少に悩むのもわかる気がする。

昨日の日曜日、明日への遺言(オフィシャルサイト⇒音が出ます!)という映画を見てきた。

戦犯として軍事裁判に掛けられながらも、法廷闘争を見事に戦い抜き、指揮官としての責任を果たした陸軍の岡田資(たすく)中将を描いた映画だ。

石破防衛庁長官お薦めの映画であったが、日吉津のMOVIXが改修で休館中であるため見られないかと思っていたら、米子駅前SATY東宝が松竹系の映画にもかかわらず12日(土曜日)から1週間限定の“特別上演”をしたので、昨日、すかさず見に行った。

B級裁判に関する記録映画のようなところがあったが、期待以上にすばらしい映画だったと思う。何より、岡田中将の潔さや責任感、そして日本人としての誇りがよく表現されていた。

岡田中将は鳥取県の出身であり、映画の中で同じく鳥取県出身の作曲家岡野貞一が作曲した「故郷(ふるさと)」を歌う場面があった。戦争犯罪人となったB級C級戦犯たちが、巣鴨の獄中でそれぞれのふるさとを思う気持ちが涙を誘った。

内容についてはまだ見ていたい方のために書かないようにするが、見終わって本当にすがすがしい気持ちになった。

責任逃れをする偉い人たちがとても多い現代において、岡田中将のような潔い、そして最後まで戦い抜く姿が現代の日本のリーダーたちに欠けている姿だと思った。

「自己責任」という言葉でごまかす現代だが、やはり他人の責任をも負うことではじめてリーダーと呼べるのだろう。

映画館は午前中の上映だったこともあってか、観客はわずか15人ほどだった。しかも年配の方が多かったが、若い人こそ見るべき映画だと思う。

戦争が一体どんなものなのか。敗戦国の立場がどんなものだったか。しかし、その極限の中でも潔く戦い抜いた優れたリーダーいたことを知っておくことは重要なことだと思った。

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2007年11月30日 (金)

ミッドナイトイーグル

昨日は、午前中に顧問先を訪問。午後からは事務所で調べものなど。

仕事を終えてから、夕方、日吉津のMOVIXに映画、ミッドナイトイーグルを見に行った。公式ホームページはこちらです(注!音が出ます!)。

ちなみに日吉津のMOVIXは、来年1月15日から10月まで、大改装のため休館となる。しばらくMOVIXで映画が見られなくなるので、今のうちに見たい映画は見ておこうと思った。

ミッドナイトイーグルは、「亡国のイージス」に続く“自衛隊もの”と言ったらいいのだろうか。

「亡国のイージス」は海上自衛隊が誇るイージス艦を舞台にしたサスペンスだったが、「ミッドナイトイーグル」は、主として陸上自衛隊のレンジャー部隊がアルプスを舞台に繰り広げられる山岳サスペンスといったところか。

ただし、日本が誇る習志野をはじめとするレンジャー部隊が次々に吹雪の穂高で敵国(どこの国とは言わなかったが)の工作員に次々にやられてしまう。

最後はみんなが命を賭して日本の安全を守るというものだったが、その結末に至るまで、様々な際どい話が織り込まれている。

「亡国のイージス」も面白かったが、こちらもまた面白かった。まだ公開されたばかりのようなので、例によってストーリーについては書かないようにするが、日本映画の中で、“自衛隊もの”というのはとても面白いジャンルとして確立されつつあるように思う。

敵国の工作員が日本の国内で大規模なテロを画策することは、いつ何時でもありうる話だが、平和ボケした日本人の一人である私にとっては、とてもリアリティのある筋書きに、背筋が凍る思いがした。

一つだけ例を挙げると、横田にある米軍基地に配備される戦闘機には、核兵器が積んであるということは、私は文献で確認したことがあるのだが、これは非核三原則に反することであり、公表することは日本では一応タブーとなっている。

しかし、この映画では横田基地にある核兵器が日本にとって重大な危険を招いている。つまり、現実には公表することはタブーとなっている話が、この映画では現実の話としてストーリーが展開されるのである。

こうした現実とフィクションがごっちゃになった話の一つ一つが、実にリアリティをもってこちらに伝わってくるのだ。

書くとキリがないのでこの辺にしておきますが、時間のある方はぜひごらんになってください。

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2007年11月 2日 (金)

梨の花は春の雪

昨日は一日中事務所で勉強していた。

夕方、市民シネマ「梨の花は春の雪」を見に行ってきた。

普段、中海テレビなどでお世話になっている方が制作スタッフとして多数関わっておられ、封切りになってから関心を持っていたのだがようやく見に行く時間が出来た。

大まかなストーリーを書くと、梨農家で育った青年が東京に出て結婚。奥さんといっしょに地元へ戻ってきたところから映画がスタート。その後、奥さんとその娘は慣れない田舎暮らしで戸惑いながらも地元になじんで、最後はきれいな梨の花を咲かせるというもの。

鳥取県西部を舞台にして、地元の資本で地元の題材を取り上げたこの作品には、米子市長をはじめ、普段顔見知りの方がエキストラとして出演されていたりして、親しみやすい仕上がりとなっていた。

映画の前半はコメディータッチで描かれていて、正直言ってその辺りはちょっとどうかなと思ったのだが、中盤から後半にかけて感動的なシーンが連続する。

梨農家の苦労や都会育ちの奥さんが田舎の生活になじんでいく様子など、最後はとても感動的なフィナーレを見せてくれた。

「評判がよい」と聞いていたが、時間帯によっては会場が満員になることがあるようだが、期待以上の作品だった。

今後の上映予定については、公式HPを参照していただきたいが、私の手元にチケットがあと2枚あります。見に行かれたい方は先着順で差し上げますので機会があれば是非ごらんになってください。

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2007年5月 8日 (火)

県庁の星

昨日は、一日中、事務所で3月決算会社の税務申告書などを作成していた。昨年5月に改正された会社法による初めての決算で、計算書類の表示方法等が変わっている。また、株主総会で報告する事業報告についても、従来と形式が変わっている。

そうしたこまごまとした書類のチェックを会社法に照らしてチェックしていたら、あっという間に夕方になった。しかし、法改正というのは、実際の書類を見ないと、勉強にも気合が入らないもので、初年度は時間がかかるが、よい勉強になる。

昨日は、フィットネスクラブへ行く予定だったが、夕方の予定を1時間ほどずらし、運動も30分程度で切り上げて帰ってきた。少々時間が短くなっても、とりあえずジムへ行って、ほんの少しでも体を動かすことが、継続するためには必要だ。5月については、それすらできない可能性もあるが、何とか集中力を発揮して、仕事も運動も頑張りたいと思う。

GW中に映画「県庁の星」のDVDを借りて観た。約1年ほど前に上映されたとき、見たかったのだが時間が取れなかった記憶がある。

内容については、まあまあの面白さだった。織田裕二が演じるエリート県庁職員が、「官民交流」の一環で出向したスーパーマーケットの改革を通じて、県庁の改革に大きく貢献していくストーリーだ。

ヒロイン役には柴咲コウ。この女優は、若くしてたくさんの映画やドラマ、歌にと大活躍だが、正直いって演技については、まだまだ伸びる余地があると思った。女優自身の個性が強いので、表情がどの場面でも同じように見えてしまう。

ところで、ハリウッド映画には、必ず何らかの政治的なメッセージが隠されているというが、このフジテレビが作った映画「県庁の星」には、どんなメッセージが込められていたのだろうか。

たとえば、全国の自治体職員をはじめとする、自治体の関係者の人たちに、これからの自治体改革のあり方を示すようなものなのだろうかと、私は想像した。

200億円の箱物を作る大規模プロジェクトが、織田裕二がいろいろ精査した結果、88億円にコストダウンできるというものだが、大規模プロジェクトに、議員と県庁職員、請負業者が群がって利権をすするという構図はもう崩れたのだと、映画を通じて示唆していたように感じた。

実際にもそういう話は多い。もはや、大規模プロジェクトなどほとんどないし、中規模以下のプロジェクトについても、請負業者にとって採算割れの案件というのも、けっこう出てきている。「甘い汁」はもはやほとんどない状態なのが現実だ。

そういう意味では、「県庁の星」という映画(これは2006年2月の上映だが)の中の話よりも、現実の地方自治の現場のほうが進んでいるような気がした。

それでもこの映画では、県庁の仕事の進め方と、民間企業の仕事の進め方が好対照なの点を描いているのは面白かった。指揮命令系統や文書での仕事の実行など、細かく取り決めた仕事の進め方と、中堅クラスのスーパーが、現場の裁量でどんどん前に進んでしまうやり方と、コントラストが面白かった。

ただ、時間がある方にはお薦めするが、何が何でも観てほしいというほどではなかったと思う。

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2007年3月 2日 (金)

ディパーテッド

こないだの水曜日、仕事を終えてから映画 ディパーデッドを観にいってきた。当初の予定では、今日までの上映予定だったが、アカデミー賞の作品賞をはじめ、4つのタイトルをとった影響だろうか、日吉津のMOVIXでは、上映期間をしばらく延長することになったようだ。

ならば、一昨日にわざわざ時間を作って行く必要はなかったが、そんなことを言っていると、結局いつになっても観にいく時間が取れないから、半ば強制的に映画館へ足を向かわせた。

「ディパーテッド」とは、日本語で「故人」のことだが、映画のタイトルの邦訳を「故人たち」にするなど、もっと考えてほしいと思った。カタカナで書かれると余計に意味が分からない。昔は、絶妙な邦訳タイトルがかなりあったけれど、最近の洋画のほとんどは、英語のタイトルをそのままカタカナにしたものが多い。安直だと思うのは私だけではないだろう。

映画はタイトルそのままに、結局、みんな故人になってしまった(苦笑)。それだけに、重い映画だったと思う。見終わった後、どっと疲れが出たような気がした。

警察がマフィア組織に放ったスパイがレオナルド・デカプリオで、マフィア組織が警察に放ったスパイがマット・ディモンだった。

もともとあった香港映画のリバイバルだそうだが、私はそちらは知らない。そういう意味で純粋にこの映画を楽しむことができたが、当初予想していたかっこいいスパイ映画ではなく、ドロドロとした警察とマフィアの戦いが描かれており、それにFBIが絡んで、さらにドロドロとした内容だった。

スパイというのは、優秀でないと勤まらないが、たとえ優秀であっても常に命の危険にさらされている。数々の修羅場を潜り抜け、何とかミッションを果たしてきたが、結局、最後はみんな始末されてしまった。

この後味の悪さ。スパイなんてなるもんじゃないと思った。

ただ、よく描かれていたと思うのは、警察とマフィアの関係だ。マフィアがいるから、警察が必要とされる、ある種の矛盾のようなものがうまく描写されていたように思った。これは日本でもそうだけど、警察と暴力団の関係というのは、暴力団があるおかげで警察がメシが食えているという側面もあろう。

また、こうやってお互いにスパイを送り込んで、内部の情報を漏らして戦っていると、結局、仲間を信じることができなくなってしまう。警察側もマフィアの側も、どちらも内部にいるスパイ探しをするのだが、身内を疑わなければならない気持ちの悪さというのは、表現しにくいが、これほど後味の悪いものはない。

この映画には、そういうドロドロとしたものがよく描かれていたと思う。アカデミー賞の作品賞を受賞した理由まではわからないが、見終わったあとにドッと疲れを感じさせるほど視聴者が作品に引き込まれてしまうくらいのしっかりとした表現が出来ている映画だといえる。

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2007年1月19日 (金)

硫黄島からの手紙

昨日、仕事の合間を縫って、映画「硫黄島からの手紙」を観てきた。ちょうど仕事が忙しい時期に入っているのだが、友人から「必ず見るように」という強い勧めもあって、思い切って時間を割くことにした。

結論から言って、仕事の時間を割いてでも観てよかったと思う。とにかく戦争の悲惨さが、戦場の場面などの現地の様子や家族へ当てた手紙などを通して極めてリアルに描かれていた。

例によって、まだ観ていない人のために映画のストーリーには触れないが、予告編にあるように「忘れてはいけない島」なのだと思う。日本人が多大な犠牲を出した島で何があったのかを知ることで、こうした尊い犠牲の下に今の日本があるのことを忘れてはいけないと思った。この映画はストーリー云々よりも、むしろリアルな描写によって観た人がそれぞれに何かを感じることができる映画だと思う。

まず、戦争によって死に別れる家族の悲しさが涙を誘った。これはアメリカ兵も同じだけれど、国を守るために犠牲となる兵士とその家族の蒙る悲しみというのは言葉には表しきれないほどもものだ。そういった兵士が思い抱く気持ちを手紙を通じて上手に表現しているところは、この映画の肝の部分だろう。

また、戦場における日本軍の兵士たちの心の葛藤も見事に描かれている。何とか生き伸びたい気持ち。自決して潔い死を選びたい気持ち。どれも真実なのだろうと思うけれど、いずれにしても悲惨さを極めているように思った。

圧倒的な軍事力で上陸してくるアメリカ軍に対し、乏しい物資と兵力で戦うことを強いられた日本軍の兵士たちが受ける恐怖感や絶望感などもスクリーンを通じてよく伝わってきた。

すべての要素が巧みに表現されていて、戦争のリアリティがよく感じられた。こうした戦争に二度と巻き込まれないようにすることは、現代の日本人の義務だと思う。今までのハリウッド映画にありがちな戦争賛美の映画ではなく、兵士とその家族の視点から戦争を描いたことは、二部作となっている「父親たちの星条旗」と同様、今までにないものなのだろう。

ただし、そうした評価が高いこの映画でさえ描くことができない真実もある。それは、あの戦争がアメリカの都合によって意図的に引き起こされたということで、日本が罠にはめららたということなのだが、それを表現することはまだタブーであるということだ。昨年、それについて戦争に至った経緯を表現した遊就館の展示にクレームがつき、撤去される事件があったが、この映画をしても、やはりあの戦争は日本軍の暴走によって引き起こされた「日本に一方的に非のある戦争だった」という歴史は訂正することはできなかった。

今まさに行われているイラク戦争を見ていて、アメリカが言いがかりをつけて戦争を仕掛けたことは間違いないが、犯罪人として裁かれたのはイラクのサダム・フセイン元大統領だ。このことは遠く離れた日本から客観的な視点でみるとその理不尽さが理解できるが、当事者として、しかも敗戦国として与えられる歴史は常に戦勝国に有利に描かれるもので、それは昔も今も変わらないことを示している。

今、日本では安倍首相が先頭に立って憲法改正をしようとしている。国を守るために必要な法改正はすべきだが、アメリカにそそのかされて米中戦争に巻き込まれたり、北朝鮮と戦争させられたりするのは何としても避けたいところだ。60年前と同じ過ちを犯さないということは、そういうことなのだと思う。

いずれにしても観て損はない映画であることは間違いない。

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2006年10月27日 (金)

ザ・センチネル

昨日は、仕事を終えてから日吉津のMOVIXに、映画「ザ・センチネル」を観に行ってきた(リンクは公式サイト。サウンド付きですから職場の方はご注意を!)。

アメリカの大統領警護官(シークレットサービス)にまつわる物語で、大統領暗殺の陰謀を防ぐためにさまざまな困難を克服していく警護官たち(主演はマイケルダグラス)を描いた作品。

今月上旬から上映していて、いつか観にいこうと思っていたが、気がついたら今日(27日)で上映が終わるところだった。慌てて時間を作って、昨夜、観にいくことができた。

日本では、SP(セキュリティポリス)といって、総理大臣をはじめ要人警護に当たる人たちがいるが、私はいつもあの人たちがどうやって要人を警護しているのだろうかと関心があった。そんな人にはこの映画はおすすめだ。

今年の3月だったか、民主党の当時の代表であった前原誠司氏の講演を聴きにいったとき、会場には複数のSPがいて、鋭い視線を会場に送っていた。挙動不審な人間がいないかどうかなどを探っているのだろう。

また、今月6日に民主党の小沢代表が米子に来たときの夜、私は米子空港にいたが、小沢代表の帰りと同じ便になったようで、ロビーにはSPとおぼしき人たちがしきりにロビーに鋭い視線を投げていた。

日本のSPも、ビシッとしたスーツをきて、どちらかの耳に無線通信用のイヤホンをしているのが特徴だ。私はいつも、あれで何を聞いているのだろうと思っていた。

センチネルをみて、こうした好奇心が満たされる思いをした。あのイヤホンでは、別の位置にいる警護官が何か不審人物を発見したとき、瞬時に情報がやりとりできるようになっている。彼らは事前に要人が滞在する建物の構造を調べていて、例えば「ロビー西ブロック前方の赤い服をチェックしろ!」などというやり取りをして、常に不審と思われる人物をチェックしているようだ(もちろん、大統領警護官と、日本のSPが同じではないだろうが)。

センチネルでは、このシークレットサービスのスタッフの中に、大統領暗殺をたくらむ元KGBの残党たちの内通者が侵入して、暗殺の陰謀が実行に移されようとするというストーリーになっている。組織が内部から破壊されてしまうというのは、この間も書いたが、トロイの木馬のころから常套手段だろう。

そして、主演のマイケルダグラスが、その内通者の汚名を着せられてしまうのだが、ベテランの彼は、シークレットサービスとしてのさまざまな技能を駆使してこれを見破り、ギリギリのところで陰謀を防ぐ。マイケルダグラスというのは、「危険な情事」で有名になったが、そのほかに「ウォール街」などでも、本当にいい演技をする俳優だ。

今回の映画では、勇敢な役を演じつつも、大統領夫人(ファーストレディ)を警護しながら、そのまま浮気してしまうのだからおもしろい。

日吉津のMOVIXでは、今日で上映が終わりということだから、あまり人気が出なかったのだろうか。早い終わりだ。昨夜はメンズデーで、1000円で観れたが、観客も少なかった。でも、例えばダヴィンチコードのような難解な映画に比べれば、はるかに分かりやすいし、面白い映画だと思った。

SPの仕事に興味がある人など、とても面白く観れると思う。若い人が観たら、あこがれて就職してしまうかもしれない。でも、ファーストレディと浮気ができるとは限らないだろうが(笑)。

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2006年5月23日 (火)

ダ・ヴィンチ・コード②

昨日の続きで、ダ・ヴィンチ・コードについての記事を紹介する。以下は、5月17日の時事通信の記事の抜粋。

ジャーナリストには悪評、失笑も=「ダ・ヴィンチ・コード」

【カンヌ(仏)16日】今年最も話題となっている映画「ダ・ヴィンチ・コード」が16日、カンヌ映画祭の初日(17日)の特別上映に先立って、ジャーナリストや批評家たち向けに上映されたが、評判は芳しくなかった。上映が終わると、拍手の代わりに口笛が聞かれ、重要な場面では失笑も漏れた。
 米紙ボストン・グローブの記者は、「良くなかった。原作本と同じくらい悪い出来だった」と酷評した。

 トム・ハンクスが演じるロバート・ラングドンが、誰がイエスの子孫とみられるかを明かす重要な場面で、観衆は失笑をこらえきれなかった。タイムズ・オブ・インディア紙の記者は「ハイライト場面で笑いが起きた。大きな笑いでなく忍び笑い。それがすべてを物語っている」と話した。
 さらにイタリアのテレビの記者は、原作を読んでいない人にとっては物語が分かりにくすぎるとして、「観客は混乱し、拍手はなく、ただ沈黙があっただけ」と話し、英国のラジオ記者は「本当に失望した。会話が下等だ。演技は悪すぎるというほどではないが、映画は原作ほどには良くなかった」と語った。

(時事通信) - 5月17日14時8分更新

以上であるが、ジャーナリスト向けの事前試写会では、このように酷評されている。封切り後の一般市民の反応とは正反対だ。明らかにカトリック系のジャーナリストの反応を伝えたものだろう。市民の反応も、カトリック系の市民とその他では大違い。

もう一つ、以下は5月18日の共同通信の記事からの抜粋。

ソニー製品の不買運動を カトリック系団体呼び掛け

 【ニューヨーク17日共同】中絶反対運動などをしている米カトリック系団体「ヒューマンライフ・インターナショナル」のアイテナウア代表は17日、映画「ダ・ヴィンチ・コード」に抗議し、関連会社が映画を配給しているソニーの全製品の不買運動を映画公開に合わせ19日から始めることを明らかにした。
 不買運動がどこまで広がるかは不明だが、同団体の広報担当は「映画はカトリックを敵視している。世界のカトリック信者10億人規模のボイコットにしたい」と述べ、インターネットやメディアで参加を呼び掛けると話した。
 キリストが子どもをもうけ、教会はその事実を隠してきたという筋の同映画をめぐっては「うそと中傷に満ちている」などの批判が出ている。
 代表は「映画を機にソニー製品ボイコットを訴えるのはわれわれが初めてだと思う」としている。

(共同通信) - 5181236分更新

以上であるが、映画の配給会社を所有するソニーの不買運動まで起きた。ソニーのレベルになれば、映画の政治的な影響を読みきれないわけはない。トヨタにしても東芝にしても、アメリカで大きく事業を展開しようと思えば、アメリカの政治研究は必須だ。それでも映画の公開に踏み切ったのは、ある程度、目算があったということでもあるし、ソニーがユダヤ系資本と密接なつながりがあるともいえるのだろう。

ソニーの創業者である故・盛田氏は、アメリカに滞在していたときユダヤの人たちとの連携を非常に重要視していたという。商売をするのにユダヤ人の協力がなければうまくいかないからだ。ソニーがハリウッド映画を買収し、配給をすれば、こういう事態に巻き込まれることは仕方がない。

それ以上に、今回のダ・ヴィンチ・コードは興行収入がものすごいことになるだろう。アメリカでは公開初日で33億円の売上だという。映画そのものは、特に金がかかっている印象はないので、不買運動を補って余りあるはずだ。

こうした宗教戦争というのは、日本人の私にはなかなか理解しがたいものがある。多神教で八百万(やおよろず)の神に手を合わせる日本人には、こうした一神教の絶対的な価値観というのは理解しにくい。日本人には、「色即是空」(すべての物事は「空」(=なんでもない)ことだ)という仏教的な観念があって、白か黒かはっきりさせるのではなく、灰色でもいいし、赤や青など他の色でもいいかなぁ、なんて思う日本人には理解しがたいことだろう。

資本主義を発達させ、世界に自由と民主主義という価値観を広めたユダヤ人は、2000年の時間をかけてキリストやイスラムとの宗教戦争に勝利しようとしているのか。

ダ・ヴィンチ・コードには、長い時間をかけて、機密を伝承する方法としての秘密結社の実態も垣間見ることができて非常に興味深かった。「生き残り」というものに対する彼らの執念とうもののすごさを改めて認識した。

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