情熱とそろばんと
金曜日は、経済同友会の視察旅行で山口県へ。
初日に行った先は、船方農場という、知る人ぞ知る、大規模農場経営の先進的な取組をしている農業法人である。
米子から国道9号を通って、およそ5時間半。遠かったけれど、そこには情熱的な経営者と、様々な工夫をこらした取り組みが見られた。
農業で難しいのは、いろいろな意味で、ロスが多い(歩留まりが悪い)点にある。これを経営者の坂本氏は、「1+1が2にならない」と表現された。
酪農にしても、牛から取れる商品が、それを育てるコストとどれだけ見合うかが勝負となるが、この農場では様々な工夫をこらし、例えば観光を取り入れるなどして、なるべく収入の道を多くする工夫が見られた。
ただ、やっていること自体は、普通の企業では当たり前といえば当たり前のことでもある。しかし、この農業の分野でそれをやっている企業がほとんどないのが実情なのである。
そこで、一つ感じたこと。これは、結論になるのだが、「ならば、なぜ当社はそれができるのか?」という問いである。
そこには、経営者である坂本氏の並々ならぬ情熱と想いが込められていた。
結局、経営とはこの点に尽きるのではないだろうか。
つまり、ノウハウは聞いてみると、なるほどと思えるものばかりだが、それを40年も前から実行してきたという点に驚きを感じ、その情熱の源たるや、そこに本当の答えがあると思ったのだ。
写真は2日目に行った、同じく船方農場グループが経営する「花の海」。
そこには、農業が一つの理想とする大規模経営による園芸農場があった。
ご説明によれば、まだまだコストがかかって十分に儲かる商売になってないという話があったが、ここまでの規模まで拡大してきたのは、やはり理想の農業に対する情熱と想いのなせるわざだろう。
課題もたくさん教えてもらった。その一つ一つを解決するのには、やはり情熱の要る作業である。
経営というのは、ノウハウではない。情熱なのだ、ということをつくづく思い知らされた旅となった。
2日間の視察を終えてから、帰り道に瑠璃光寺によって、五重の塔を見て来た。
山口というのは、幕末から明治にかけて維新を起こした志士たちの地元として有名だが、そのずっと前(戦国時代まで)は、大内氏という京都から下った守護大名が治めた土地である。
京の雅をふんだんに街づくりにとりこみ、「西の京」と呼ばれた面影が、この五重の塔から見てとれた。
































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