日本の政治経済

2009年11月11日 (水)

日本の意図

昨日は、監査委員の仕事で鳥取市へ。市内の外郭団体を訪問。

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【日本の意図】

いろいろな事件が、偶然なのか、それとも意図的なのかわからないが、重なっている。

国会が始まって、今後の日本の進路を決める様々な重要法案が審議されているというのに、のりピー事件や、詐欺&殺人事件(千葉と鳥取)、残虐殺人事件(島根)などが重なって、法案の中身を知る機会が限られる状況が続いている。

鳥取の連続不審死事件について、私は報道が始まる以前から、県警が何かの事件で忙しくしているという話を漏れ聞いていた。それが何かはわからなかったが、後で報道を聞いてわかった。

マスコミへの公表のタイミングがコントロールされたかどうかはわからないが、とにかく国会の動きや、間近に迫った日米首脳会談の行く末は、関心が高いはずだが、一面では報じられない。

このタイミングで、北朝鮮軍がまたもや暴発し、韓国軍と交戦したそうだ。日米首脳会談を前にして、なんだか日本をアシストしてくれているようだ。

「北朝鮮は日本の傀儡政権である」という私の仮説は、ここでも生きてくる。何と言っても、「日本に成る」と書いて、金日成。「正しい日本」と書いて、金正日。その長男・ジョンナムは、正男(まさお)と書く。日本そのものやがな。

まあ、それは良いのだが、アメリカが中国への関心を強め、中国との関係強化に走っている状況で、日本はそうした動きを阻止しようとする意図があるのだろう。

G20は、あまりに人数が多く、実質的なことがなかなか決められないというジレンマがあり、、「G2」といって、アメリカと中国だけで世界の秩序を決めていこうという動きもあるようだ。

いずれにしても、日本がこうした世界体制から外されようとしている中、アメリカに対して精一杯の抵抗をしているのが、今の日本の状況だろう。

藤井財務大臣は、G20の会合を欠席し、APECも欠席する予定だそうだ。要するに、日本はG20を無視していて、アメリカの影響力の強いAPECにも関心がないということなのだ。

基地問題で、アメリカを揺さぶりながら、アメリカの譲歩を引き出す目算があるのだろう。

そんな中で起きた、北朝鮮の暴発だから、日本としては、これを材料視することも可能となり、「東アジアの安定のため」といって、アメリカのこの地域の関与をつなぎとめたりすることも可能となった。

いろいろ問題は指摘されているが、総じて言えば、日本の外交はよくやっているのではないだろうか。

ただ、そのいろいろな問題から国民の目をそらしておきたい意図があるのかどうか。そのあたりはわからないが、何か重要な時期に差し迫っているような予感がするのである。

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2009年11月 4日 (水)

混乱の予兆

月曜日は、事務所で残務整理など。

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【混乱の予兆】

11月に入り、政治・経済ともに混乱の予兆とも思える出来事が見られる。

先週、アメリカのノンバンク大手のCITが破綻をした(ロイターの記事はこちら)。

この影響により、金融市場に大混乱が起きると見られたが、今のところ、NYの株式市場も何とか踏みとどまるなど、影響は最小限にとどまっている。

しかし、今朝のNYでは、金(1オンス)の価格が一気に30ドルも上昇した。ドルに対する信用低下を反映してのことだろう。

昨年に起きたリーマンショック以降の金融危機が、まだ収束していないことを表す出来事であり、日本の株式市場も下降トレンドに入った感がある。今後も気が抜けないマーケット環境が続くと予想している。

政治では、鳩山政権への風当たりがますます強まっている。官僚との関係も必ずしもうまくいっていないようだ。

そして何よりアメリカとの関係もうまくいっていないように見える。ただし、これについては、約束された演出の可能性もあるので、両面からウォッチする必要があると思う。

少なくとも、これからの世界経済が、G20を中心に進めることへの日本からの反発でもあり、実質的にG2(アメリカと中国)に収束していきそうなことへの、日本の警告とも考えられる。

日本はこれまで、アメリカを陰で支えながら、第2位のメリットを享受する戦略を取り続けてきた。この枠組みが崩れそうなのが今の現状で、それに対するけん制として、東アジア共同体という構想が出て来たとも考えられる。

つまり、どちらの基軸に収まってもきちんと陰で主導権が取れるよう、工作している途中なのだという見方ができる。生き残り戦術の基本である双頭作戦だ。

いずれにしても、11月には何らかの政治的、あるいは経済的な混乱が予想される。

しばらくじっと見守るしかないだろう。

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2009年10月27日 (火)

戦略の転換

昨日は、事務所で8月決算会社の税務申告書の作成、雑誌の原稿書き、など。

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【戦略の転換】

ここ数年、あるいは、数か月、時代の転換が来ていることを意識して、このブログでもそのことに触れて来たわけだが、昨日の鳩山首相の所信表明演説を読んでいて、民主党政権の誕生が日本の戦略転換のきっかけになっているということを改めて感じた。

大きな意味合いにおいて、政権交代とは、時代の転換を政治主導者の交代を持ってすることである。

逆に言うと、戦略の大きな転換が必要なときに、国を動かす本当の実力者が、政権交代という手段を使うのである。

これが戦後体制のころは、自民党の中の派閥の交代によって実行されてきた。形式上は、自民党の一党独裁が戦後の長きにわたって続いてきたわけだが、実際上は、その中で、主力の派閥の交代させながら、戦略の小転換を図ってきた。

アメリカ発の金融危機を受けて、世界のパワーバランスが明らかに崩れてきている。そんな中で日本が新たな生き残りを図るために、日本もこの流れに逆らわないで政策の転換が必要になった。

民主党政権誕生による、もっとも重要な政策転換は、日米同盟の見直しと、アジア重視の姿勢の明確化だと思う。

自民党政権は、いわば、日米同盟のための政権だったといっていいが、民主党政権にはその気配があまり見られない。アメリカよりも、むしろアジアを向いている。

そうした政策転換を、外向けに行うには、政権交代という道具が必要になる。このことが、政権交代のもっとも重要な意義なのだろう。(「無駄を省く」とかいうのは、国内向けのリップサービスにすぎない。)

だから、政権交代と同時にスムーズに財務省主導政権ができた。おそらく、政権交代を主導してきたのは財務省なのだろう。

自民党政権の末期で、明らかに過剰と思われる補正予算をつけてやり、民主党政権誕生と同時に、その過剰だった部分を削らせるパフォーマンスを助けたのは財務省だろう。

もし、自民党政権の末期に、きちんと精査したうえで補正予算が組まれていたら、民主党は、現在のような「無駄の排除」という手柄は無かった。そういうトリックができるのは財務省だけだ。

世界でも有数の調査能力(インテリジェンス機能)を持つと言われる、日本の経済官僚は、金融危機の前後の世界情勢を十分にウォッチしてきたのだろう。

そして、日本に必要な政策転換を見定め、逆算して、今日の政権交代を画策してきたのだと、私は推測する。

鳩山政権の今後を占うとすれば、すでに政治資金疑惑をかけられていることを考えれば、官僚と敵対することなどできない。このあたりの振る舞い方によって、短命に終わるか、仲良くすることによって長期政権を築くかが決まってくるだろう。

ちなみに、自民党政権の時代は、アメリカからの圧力が強まると、首相にスキャンダルを起こして首をすげかえ、巧みにアメリカからの圧力をかわしてきた。

対米関係では、もう、そういうことをしなくて良い時代になったのかもしれない。それは、11月のオバマ来日を経て、だんだんわかってくるだろう。

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2009年10月26日 (月)

八紘一宇

金曜日は、午前中に顧問先を訪問。午後からは、ご来客が1件。その後、中海テレビの番組打ち合わせ。

日曜日は、中海テレビの県議熱中討論の収録。

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【八紘一宇】

どこへ行っても、民主党の方針がわかりにくいという声を聞く。最前線にいるはずの県議の皆さんたちでさえ、来年度はどうなるか、報道先行でわからない、とおっしゃる。

ただ、ニュースを見ていると、民主党政権がどこへ向かおうとしているか、少しずつだが輪郭が見えて来た感じがする。

「八紘一宇」(はっこういちう)とは、「世界は一つの屋根の下に」という意味で、第二次大戦のころ、日本が大東亜共栄圏を構築するためのスローガンに使われた言葉だ。

先週、私は、コメント欄で「東アジア共同体は、形を変えた“平成の大東亜共栄圏”だろう」ということを書いていたが、週末のニュースを見ていて、その感触を深めた。

例えば、24日のニュースでは、経済産業省がメコン川流域の開発に積極的に絡んでいく意思を示したことを伝えている(日経のニュースはこちら)。

日本国内への公共事業はなるべくやらないことを表明している民主党政権だが、こういう地域への公共事業は積極的にやるということである。

東アジア共同体構想は、アジア諸国には概ね受け入れられているようであり、この地域の発展に日本が積極的に絡んでいく意思を示したといえる。

こうした時期においては、国内の景気は逆に抑えておく必要がある。国内での消費を活発化しないで、ため込んだ資金を海外への投資に使い、輸出企業がそれを回収するという構図で経済をまわしていく。

だから、民主党政権は、国内の景気対策に不熱心なのだ。

その一方で、アメリカに対しては冷たい仕打ちを食らわしている。例えば、普天間基地の移設問題だが、岡田外相は、嘉手納基地のとの統合を提案している(日経のニュースはこちら)。

これに対してアメリカ側は不信感を募らせているようだが、当然だろう。当初は、海辺に造りなおすと言っていたものが、嘉手納との統合となれば、これは、事実上の「統廃合」だろう。

つまり、「米軍よ、日本から徐々に撤退していきなさい」と言ってるようなものだ。

アメリカをアジアから追い出し、日本を中心としたアジア共同体でやっていくという方向性がこの週末のニュースから見えるように思う。

民主党政権は明らかに財務省主導政権であり、それに経済産業省が投資のイニシアチブを握っている。日本がもっとも発展するときの組み合わせだ。

官僚主導には批判が付きまとうが、これは決して悪いことではない。わけのわからないポピュリズムの政治ではなく、長期戦に耐えうる戦略を実行できる組織は、日本では官僚しかない。

官僚が腐敗を超えて、しっかりと国家観をもって、国の舵取りをする分には、それが一番良い。この恐ろしさを知る欧米のメディアが、日本の官僚主義の腐敗を誇張して日本の国民に伝えるのだ。

(いや、日本の官僚がバカなふりをして、欧米を欺いているのかもしれない)

時代を超えて、大東亜共栄圏構想が生きていたことに、私はちょっと感動する。東洋思想の大家といわれ、戦後の経営者たちに信奉者の多い安岡正篤が構想したといわれる八紘一宇のスローガンとその戦略は、時代を超えて生きていた。

60年前は、欧米列強に戦略を見破られ、大失敗したが、アメリカ帝国衰退のこのタイミングで再び出てきた構想が、さて、どこまでうまくいくのか、じっくり見守りたいところだ。

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2009年10月22日 (木)

奪還、そして完勝

昨日は、午前中に顧問先を訪問。午後からも顧問先を訪問。夕方は、顧問先の方が来所。

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【奪還、そして完勝】

ここ数日、民主党政権がいかに財務省主導による政権かを書き連ねてきたところだった。

そして、それを証明するに余りある、その極めつけともいえるニュースが、郵政新社長に斎藤元大蔵次官が就任するというニュースだ(読売新聞のリンクはこちら)。

これには笑った。ここまで直球をなげてくるとは・・・。西川氏に代わる別の民間人ではなく、大蔵OBを連れてくるとは、あまりも露骨な財務省の勝利宣言。

郵政事業がもつ、300兆円を超える金融資産は、日本として絶対に死守しなければならない資金だった。

それを民営化して、その株を外資が握るようなことがあれば、日本人の貯蓄(簡保含む)である300兆円が、国外に流出する恐れが多分にあった。

だから、郵政民営化が決まったときは、日本はもうダメかと覚悟した。自分の資産は自分で守らなければと、その300兆円が向かうであろう、マーケットのことを自分なりに研究して、そのことはこのブログに書き綴ってきた通りである。

それがこういう形で帰ってくるとは思わなかった。斎藤氏は、ミスター大蔵省と呼ばれるほど、大蔵省のど真ん中を歩いてきた人物。

300兆円を大蔵の手に奪還したという点で、財務省の完勝といえる。きっと昨晩、官僚たちは人知れず、勝利の美酒に酔いしれたことだろう。

これで見える世の中の状況としては、まず一つに、ここまでアメリカの力が落ちたのか、という点。小泉内閣の時代には考えられないほど、外資系に勢いがない。

アメリカはもしかすると、米国債デフォルトの日を探っているのかもしれない。そうなると、ドルは大暴落するから、そのときの対策資金を確保したのが、今回の郵政事業奪還なのかもしれない。

もう一つは、民主政権がはっきりと“財務省主導政権”であることを示してくれたので、お得意の「消費抑制」「貯蓄増加」政策に入るだろう。

そのために、景気はあえて、回復させない政策が続くと予想する。また、郵政の300兆円が自由に国内を還流することは、これで無くなるから、このこともやはり景気回復とは反対の方向に行くと予想する。

もう一段の大底がくるとは、必ずしも思わないが、景気の低迷は少々長引くのかもしれない。

後は、民主党が打ち出す政策をもう少しみてみたい。特に、乱発してきた租税特別阻止法を整理するというから、そこで残った(あるいは新しく出される)租税特別措置法が、どんな産業を優遇するのか、そこに一つの方向性が見えるかもしれない。

引き続き、ウォッチしたいと思う。

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2009年10月21日 (水)

官僚たちの秋

昨日は、午前中に監査委員の仕事で鳥取県庁へ。午後からは、事務所に戻って、8月決算会社の税務申告書の作成等。夕方に、ご来客が1件。

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【官僚たちの秋】

鳩山内閣発足から1カ月が過ぎて、何より不思議なことは、この不景気真っ只中で、何一つ経済対策が打ち出されていないということだ。

昨日書いたことの続きになるが、これが意図的なものなのか、それともただの無能なのかわからないが、私は財務省が大蔵省の時代から得意とする、典型的な景気抑制政策に入ったのではないかと思っている。

財務省出身の政治家(藤井財務相、古川副大臣)は別として、その他の政治家にはわかっていないのだろうが、おそらく、財務省主導のもと、日本の景気拡大を抑え、消費を抑制し、貯蓄を増やして、日本国として内部留保を増やす政策に再び入ったということだと思う。

為替を意図的に円高に振っているいるのもその一つの表れだろう。藤井大臣になって、円が1ドル90円を切る水準まで切りあがってきたのは、日米間で政策合意があったからだと言われている。

その意図するところは、一時的にアメリカ経済の回復をアシストするためだろうし、それは間接的に、アメリカ国債をもっとも保有している中国を助けることにもなる。

しかし、その間に日本国内の消費が活性化してしまうと、円高だから、庶民は海外旅行へ行くなど、国外に金を流出させてしまう。

そこで、国内に資金を留保しておくためには、「内需拡大が必要」という言葉とは裏腹に、消費を抑制し、内需を抑える必要があるということなのではないか。

「金は使うな」「貯蓄しとけ」ということなのだろう。

日本は1990年代、この手法で、難局を乗り切った。「失われた10年」と呼ばれるバブル崩壊後の低迷した日本経済だが、その間、個人金融資産は右肩上がりで増加し、輸出も増加。

低迷した経済指標とは裏腹に、日本は金融大国となり、実は、蓄えに蓄えた10年だった。

そして今、再び、そうした政策を実行されていることに、今、気が付いている日本人は、私と他にどれくらいいるだろうか。

ここまで深読みできている評論家はほとんどいない。大半の評論家は、「経済対策が足りない」というところまでしか言っていない。

そして、お決まりのセリフは、「政策当局が無能だ」であり、それ以上のつっこみをすることができていない。

私は、前々から日本の官僚は極めて優秀であるという前提を置いてものを考えている。庶民からみると「バカじゃないか」と思われる所業を見せておきながら、その実、着実に日本が生き残るための政策を進めているのが日本の官僚である。

つまり、「政策の優秀さ」と「それを表に出さないどころか、庶民を欺き、外国をも欺くしたたかさ」を兼ね備えた優秀さを持っているのが日本の官僚だ。

こうした政策を積み重ねることによって、日本は着々と力を蓄えていると思っていい。

「日本を痛めつけたアメリカは、もうすぐ潰れますよ。もう少しの辛抱ですから、頑張ってくださいね。」と、アメリカとの100年戦争を勝ち抜こうとしている、日本の官僚たちの声が私には聞こえる。

「敵をあざむくには、まず味方をあざむけ」は、戦略の基本である。日本の官僚の優秀さを知らないのは、実は日本人なのだろう。

ちなみに、今日の郵政民営化見直しのニュース。アメリカは、また日本に騙されたと思っていることだろう。

その前に日本人が騙されたわけだが(苦笑)。

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2009年10月20日 (火)

やっぱり変 民主党の経済政策

昨日は、午前中に顧問先の方が事務所に来訪。午後からは、8月決算会社の税務申告書の作成等。

【回復】

昨日の朝は、まだ微熱があった。昼過ぎまで、頭がボーっとしていたが、夕方ごろになって、やっと、のどや鼻が少しずつすっきりし、微熱も下がってきた。

今朝はようやく平熱に戻り、今日から全開モードで仕事だ。

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【強烈なデフレ政策 進行中】

民主党政権で初の予算編成を行っている最中だが、そのうち出てくると思われた景気対策が一向に出てこないところがおかしい。

わざとなのか、それとも無能なのか。

公共事業を止めて、一体、どんな景気対策を打つのか注目しているが、子供手当以外に何も見当たらない。

それどころか、当初予算をとりあえず95兆円としていたところ、92兆円まで3兆円削ると宣言してみせ、お金はなるべく使わないぞという方向を打ち出している。

「無駄を省く」といえば、聞こえは良いが、景気にはマイナスである。省いた無駄を何かに再投資しなければ、その分、世の中の景気は悪くなる。

「借金をしないで後世にツケを残さない」といえば、言葉は美しいが、デフレが定着してしまう。個人が貯蓄をしているときの政府の借金は無駄ではない。

実は、それだけではない。民主党政権になってから、消費者金融による融資についても、厳しい総量規制が課せられることになった。

これは、自民党時代から引き継がれた政策で、「弱者を保護する」といえば、これまた聞こえは良いが、市中に流れる金を止める所業であり、景気には明らかにマイナスである。

おかげで、消費者金融各社は倒産続出、もはや風前の灯となってしまった。

日銀の金融政策も、他の先進国が過剰なまでにマネーを刷って、市中に資金供給しているのに対し、かたくなまでに、金融緩和を実行していない。

この点は、あまり知られていないことだが、8月の対前年比の資金供給量の伸びについて、アメリカFRBが100%以上、欧州が30%の伸びを示しているのに対し、日銀はわずか6%。

各国が協調して金融危機に対処するといっても、日銀は、全くやる気がないといわれても仕方のない数字だ。

気が付いてみると、民主党政権は、財務省に支配されている。藤井財務大臣他、財務省OBの政治家(古川氏など)に政権を牛耳られ、官僚支配から脱するパフォーマンスは見せるが、その実、財務省支配が急速に強まっているのが民主党政権の本質であるのは間違いない。

財務省は、昔から金融を引き締め、景気を悪化させ、財政規律を重視するといいつつ、増税を実行し、その他の省庁への支配力を強めようとする。

例えば、子供手当についても、財源として扶養控除と配偶者控除の廃止を挙げているが、これは、財務省にとっては増収であり、その財源を厚労省に使ってやることで財務省支配を強める目論見がある。

こういうのを見ていると、民主党も所詮は官僚に牛耳られた素人集団だと思えるのである。

問題は、こうしたデフレ・景気悪化政策が、おそらくは何らかの意図を持ってなされているということなのだろうが、それが何を意図しているのか?という点だ。

その辺は、もう少し研究してみる必要があるが、しかし、庶民にとっては、しばらく辛抱が続くことだろう。

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2009年10月14日 (水)

本音の政治

昨日は、午前中に事務所で8月決算法人の税務申告書の作成など。午後から、鳥取県庁に行って監査委員の仕事。

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【本音の政治】

前原国交大臣が飛ばしている。

民主党政権によるいろいろな政策転換の中でも、国土交通省関係のものが一番目立っているように感じる。

長妻厚生労働大臣の政策転換には、単なる古い時代への逆戻り的なものが多く、疑問が多いが、前原国交大臣の政策転換は、国民の本音を含むものであり、注目が行く。

先日は、羽田空港のハブ空港化を打ち出した。これも前から国民の本音。東京の空港が便利だったらいいのにという思いは、誰しも持っているだろう。

例えば、米子から海外へ行くことになったとき、欧州方面に多い午前中出発の便を例にとると、関空であっても成田であっても、前泊していかなければ出発に間に合わない。

出発の数時間前までにチェックインが必要なわけだが、空港までのアクセスが悪く、国内で前泊が必要になってしまうのが現状。

これが、羽田から国際便が出るとなると、米子から朝一番の便で出発しても間に合うようになる。

これができないから、米子からソウル・仁川に飛んで、そこをハブにして、欧州へ出かけるなんてことをしてみたりもする。

羽田のハブ化は、日本中で恩恵を受ける人が出てくる。

これに対して千葉県は大反対。かつては、空港建設に大反対していた人たちも、いまや補償金やら仕事の発注などの利権にまみれて、羽田ハブ化などとんでもない話という。

しかし、地元の利害のために、国民の大半が不便を被るようではいけない。地元には、これに変わる雇用創出の機会を考えるべき。

ダム建設凍結もそうだ。全体計画の大半が執行済みなどといって、八ツ場ダムの建設中止に反対する論説を新聞で見るが、実態は、本体工事の着工はまだ行っておらず、大半は地元への補償など、準備費用に費やしたコストだ。

そういう公共事業はもうやめるべきだ。どうせ追加工事の連発で、当初予算をはるかにオーバーするであろうダムの本体工事は、まだ着工していないなら、凍結すべきだろう。

前原大臣は、本音の政治を通している点で、非常に面白いと思う。

ただし、公共工事の凍結は、確実に地域経済を疲弊させる。これに代わる景気対策が出てこないようだと、民主党政権への不満は溜まっていくことだろう。

いずれの点も、今後の注目ポイントといえる。

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2009年10月13日 (火)

景気対策のゆくえ

金曜日は、午前中に監査委員の仕事で県庁へ。午後から、米子に戻って顧問先を訪問。ご来客が1件など。

【季節の変わり目】

今日は、曇りのち晴れの予報だったが、朝から土砂降りの雨。季節の変わり目で急に気温が下がってきた。

先週から、次男が風邪をひき、ようやく治ってきたと思ったら、一昨日から長男が風邪で発熱。

そうこうしているうちに、私までもが喉が痛くなって、風邪をひく寸前になったが、今朝は痛みが引き、今回は何とか風邪をひかなくて済みそう。

急に寒くなると体調管理が難しい。着るものをこまめに変えながら、なるべく温かくしておかないといけない。

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【未だに出てこない景気対策】

民主党政権が発足してから、1か月になるが、未だにはっきりしないのが、景気対策である。

2兆5千億円の予算の執行停止を決めたところまでは良いが、その予算を何に回すのか、今のところ「子供手当」くらいしか見当たらない。

子供手当は、たしかに内需の喚起にはなるかもしれないが、もらえる世帯は限られ、その趣旨から言っても必ずしも「景気対策」とはいえない。

中学生以下の子供を持つ子育て世帯は、将来的な教育費の負担増を想定して、もらった手当をすぐに消費に回さないかもしれない。

子供手当で内需がどこまで喚起されるか、今後、議論が起きることだろう。

その他、今後、考えられる景気対策としては、温室効果ガス削減目標に見られる環境関連企業への支援などが挙げられるが、これまた、対象となる企業の範囲が限られる可能性がある。

そういうふうに見てい行くと、民主党の景気対策というものがどこまで実効性のあるものになるのか、予想がつかないところがある。

巷間言われているように、大したものは出てこないのか、それとも時代の転換を想像させるサプライズがあるのか、今月末にも開かれるという国会に向けて、中身が注目される。

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2009年9月25日 (金)

バランスシート不況

昨日は、午前中に顧問先を訪問。午後からは、市議会委員会の傍聴。その後、お客様のお店を訪問。夕方は中海テレビの打ち合わせ。

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【返済猶予】

亀井金融大臣が打ち出した、中小企業に対する返済猶予に関する法整備が話題になっている。

ただ、これで中小企業が楽になると思っているのであれば、おそらく違うだろうと思ってる。連立協議の中で、議論がもめるだろう。

その答えを解くキーワードは、「バランスシート不況」という、リチャード・クーが突き止めたバブル崩壊後に起きる現象だ。

リチャード・クーは賢いと思う。他の経済学者が会計のことを理解できず、フローとストックをごっちゃにして議論する中、彼は、企業の貸借対照表がどうなっているかを理解したうえで、金融政策の効果について論じている。

バランスシート不況とは、企業の貸借対照表(バランスシート)が痛んでいるときは、金融政策が効きにくいということを実証的に論じたもの。

わかりやすくいうと、企業が借金まみれのときに、いくら金融を緩和して金利を下げて借金しやすくしても、返済に回るだけ、という話。

こうしたバランスシート不況のときは、金融政策よりも、需要を作る財政政策の方が効果的だという帰結になる。

つまり、中小企業に借金しやすくするよりも、売上を増やしてやる政策が求められるという意味だ。

この点、現在もバランスシート不況だと過程すると、亀井金融大臣が言うような中小企業に対する返済猶予は、不況の打開策としては効果が薄い。

経済危機のときは、やたらと制度融資(自治体が作る借金メニュー)が増え、借金がしやすい環境になる。

しかし、バランスシート不況のときは、いくら借金しやすくしても、中小企業はそもそも借金が過大で苦しんでいるので、効き目が薄いということだ。

政策を論じる経済学者は会計を知らないから、時宜にかなった経済政策が出てこない。会計を知らない経済学者がアドバイザーとなっている政治家が作る政策は、ピンと外れのものとなる。

そもそも金融機関に返済猶予を迫ったら、その債権(企業にとっての借金)を、会計上、どう評価すればよいのか? 不良債権(条件緩和債権)と扱うのか、それとも優良債権と扱うのか?

優良債権ならば、誰が返済猶予後の返済を保証してくれるのか。不良債権になるならば、返済猶予を迫られる前に貸し剥がしをしてしまうだろう。

アイデアとして理解できなくもないが、今は、金融緩和的な政策よりも、仕事を作ってあげる政策(有効需要の掘り起こし)のほうが必要だろう。

藤井財務大臣は、このあたりについて慎重な発言をしているが、それは当然であり、連立政権の難しいところといえる。

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2009年9月15日 (火)

民主党の狙い その2

昨日は、午前中に事務所で調べ物。午後からは営業活動へ。

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【組閣のポイント】

鳩山内閣の組閣を目前にして、その狙いがだいたい明らかになってきた。最大のポイントは、国家戦略局であり、その担当大臣の菅直人氏だろう。

国家戦略局にすべての情報を集め、そこで政策立案し、内閣を統制するようだ。

これによって、官僚と自民党のパイプを断ち切るのが狙いで、国家戦略局に情報を集め、ここですべての政策を作ることによって、自民党の議員が官僚と接触しても無意味にできる。

これがうまくいけば、自民党の議員は本当に干されることになるだろう。

国家戦略局には、社民党や国民新党の議員は関与させない方針だから、彼らがどんなに閣内に入ってきても、事実上、民主党が少数精鋭で政策を仕切ることになる。

社民党や国民新党だけではない。小沢氏から距離のあるといわれる仙石氏などの反小沢グループの入閣を許しても、結局のところ国家戦略局が機能すれば、彼らの影響力をも排除できることになる。

事務次官会議を廃止するのも象徴的で、自民党政権の時代は、これが事実上の最高意思決定機関だった。ここで決まった議題を閣議に上げ、閣議はシャンシャンと承認するだけ。

これに、国家戦略局がとって代わることになる。

ついでに、事務次官による会見を廃止したことで、政策の情報発信をすべて国家戦略局に一元化する仕組みができる。

これまで、民主党の政策に対し公然と疑問を呈する発言をした官僚がいたが、こうした発言が表に出てくることがなくなれば、国民の間に民主党の政策に疑問を持つ人が少なくなる。

情報発信の一元化を図ることで、政府内の見解の相違が国民へ漏れることを防ぎ、民主党の政策への不信感が拡がるのを防ぐ狙いだろう。

小泉内閣のときに、経済財政諮問会議を作り、小泉氏と仲のよい議員と民間議員とで、政策立案したときと似ているが、今度の国家戦略局は、「経済財政」だけでなく、あらゆる政策を取り扱う。

こうした仕組みができることで、鳩山首相はただのお飾りとなり、政策は国家戦略局に一元化され、そこを小沢ー菅のラインで牛耳ることで、小沢独裁体制が出来上がる。

先日書いたように、温室効果ガスの削減や円高放置によって、財界から自民党への資金を断ちきると同時に、自民党議員への情報も遮断する。

自民党の復活は許さないという小沢氏の狙いは、自民党の資金源と情報源を断ちきることで実現に向かおうとしている。

資金源と情報源を切られた自民党は、いよいよ復活が厳しくなる。加えて、中堅議員の人材不足が自民党の復活の難しさに追い打ちをかける。

選挙に勝つことが目的ではない。勝って、思い通りの権力を構築するまでが本当の仕事と捉える小沢一郎という政治家の恐ろしさだ。

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2009年9月14日 (月)

日米同盟の真実

金曜日は、午前中に事務所で調べ物など。

午後からは、顧問先を訪問。

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【日米同盟の真実】

民主党が政権をとってから、この国のあらゆるシステムが変わり、過去の機密が暴露されようとしている。

日米政府間にあったさまざまな密約が表ざたになり、それによって、日本が隠してきた日米同盟の真実が明らかになりつつある。

先週末の新聞記事は、その一つの象徴だろう。

今年の4月に米政府からの在日米軍の削減の申し入れがあったそうだが、それに難色を示したのは日本政府の側だったそうだ。

共同通信の記事はこちら(米 三沢基地F16撤収を打診 日本難色で保留)。

在日米軍は、その機動力を駆使すれば、いつでも日本から撤退できるのに、それを嫌がっているのは実は日本の側だったということを示唆する記事である。

日本は、アメリカの“従属国”という位置づけであると、多くの識者が認識しているところだが、実は日本側が望んで従属国の地位に入ったのだろうというのが、私の理解による日米同盟の真実。

もちろん、国民向けには、「日米同盟は対等」と言っているが、その実は、「日本はアメリカの従属国という実態がある」というのが、識者・評論家たちの認識。

私の認識は、その、いわば裏の裏、つまり、従属しているように見せかけて、アメリカを食い物にして生き延びる日本の戦略があったと見る。

もしかすると、今、放映中のTBSドラマ「官僚たちの夏」は、こうした真実を国民の目からそらす意味があるのかもしれない。

ドラマ中、やたらと「日本はアメリカの植民地」的な発言が出てくるが、本当はそうじゃない可能性がある。それなりに面白いが、やはりプロパガンダ(政府広報)の効果を狙っていることだろう。

軍事同盟を見てみると、戦後の日本は、「軽装備・重経済」といって、防衛はアメリカに任せて、経済発展を重視する戦略をしいた。

これが、戦後の宰相・吉田茂による「吉田ドクトリン」である。

これが大成功して、日本はアメリカへの輸出で大きな経済成長を遂げた。

その過程で、アメリカ政府は日本がなんぞかんぞ言って、アメリカ政府を利用していることに気付く。そこで、日本に憲法改正をさせて、「自国の領土は自国で守れ」と、命令するようになった。

そのときに自民党は、それに応じるフリをして、何度も何度も憲法改正の調査会や試案を作りながらも一向に憲法改正を成し遂げないという、高度な戦術で、日米同盟を利用しつづけてきた。

こうした時代に自民党は、社会党(現社民党)による護憲運動を、国会対策と称して、官房機密費を社会党に渡すことで、彼らの護憲運動を裏から支援してきた(=55年体制の真実)。

要するに、「社会党の反対がうるさくて、憲法改正ができません」と言うために、社会党という一見すると時代遅れの無用の長物を温存してきたのだ。

その辺のことは、例えばこの度の選挙で落選した、久間元防衛庁長官(東大卒)などは、よく知っているはず。何も知らなさそうな若いお嬢さんに負けたが・・・。

そして、経済に目を向けると、サブプライム問題で沈んだアメリカに対し、日本経済は比較的、被害が少ない。

気が付くと、アメリカの製造業はボロボロで見る形はなく、経済戦争では日本が圧勝したといっても過言ではない。

しかし、実際には、アメリカのダウンで日本の主力の輸出企業の落ち込みは激しく、完全回復にはまだまだ時間がかかる。

日本があの手この手でアメリカを支援してやらなければ、アメリカ経済の復活はない。

アメリカを食い物にして、日本の繁栄を図るという戦後日本の偉大なる戦略(吉田ドクトリン)も、ついに、ここへ来て曲がり角になっているということだ。

そこに民主党政権の誕生で、名実ともに55年体制を構築してきた自民党の役割が終わったということだ。

これからも、アメリカを食い物にするのか、それとも大陸(ロシア・中国)を支援して、そちらを食い物にするのか。

ただし、ロシアや中国はアメリカ人と違ってしたたかで、ずるがしこい。一筋縄ではいかない。

鳩山首相の祖父一郎氏は、ソ連と結託しようとして、吉田茂に追い落とされたわけだが、その意趣返しを自分の代になってやろうとするのか。

そうしたときには、アメリカからではなく、日本国内から矢が飛んでくるであろう。日米同盟によってメシを食ってきた人たちからの矢が飛んでくるはずだ(鳩山論文事件はその一端だろう)。

ここが、鳩山政権が長く持つかどうかの分かれ道の一つだと予想している。

この辺のところを基礎知識として持っていれば、これから表向きおきてくるであろう、様々な事件の背景に何があるか、推測しやすくなると思う。

時代は間違いなく、変わりつつある。

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2009年9月11日 (金)

民主党の狙い

昨日は、事務所で7月決算法人の税務申告書等を作成。

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【3党連立】

民主党が参議院の単独過半数を握っていないため、社民と国民新党との連立が必要だという。

このたびの選挙で、民主党に投票した覚えはあっても、護憲一本槍の社民党に投票した覚えはなないと思っている人は少なくないだろう。

来年の参議院までの1年きりの話なのかどうか。鳩山政権の戦術に注目。

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【小沢氏の狙い】

円高容認傾向も、温室効果ガス25%削減の話も、自民党の主要財源である経団連からの献金を引っ剥がすという狙いがあるという、一つの仮説が成り立つ。

1ドル90円を割って、80円台に突入すると、おそらく多くの企業の想定レートを超え、企業業績の下方修正ラッシュが続くだろう。

温室効果ガスの削減も、行き過ぎれば企業活動の妨げになる。

いずれも民主党による経済界への脅しと捉えれば、理解できなくもない。

財界が民主党に泣きついてくるのを待っているのだ。

要は、自民党への献金をやめて、民主党への献金を増やしなさいという、小沢氏の狙いなのだろう。

選挙に一度勝っただけでは安定政権にはならない。反撃を抑えるため、自民党の息の根を止めておく必要があると判断しているのだ。

権力とはそういうもので、政治とは戦闘なのだろう。

このあたりは昔も今も、基本的には変わらない。

おもしろくなってきた。

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2009年9月10日 (木)

危機は忘れたころにやってくる

昨日は、監査委員の仕事で鳥取県庁へ。

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【秋の気配】

朝夕の風は、涼しく、秋の気配が漂っている。一年でもっとも過ごしやすい季節が、今年は少し早めにやってきたように思う。

昨日、鳥取県庁へ向かうクルマの中で、窓を開けて、外の空気を入れると、車内に入ってくる風が実に心地よかった。

ただ、入ってくるのは風だけではなかった。途中で、蛾が車中に侵入してきて、さわやかな気分が台無しになったが、それにしてもめっきり秋めいてきた。

というわけで、ブログの背景を秋バージョンに替えてみました。

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【金融危機の気配】

昨晩は、為替が1ドル91円台までドルが下落。

8日のNYの株式市場では、AIG株が急落。クレディスイスによる投資判断の引き下げが原因らしい。

表向きは、景気が回復してきたニュースばかりが報じられるが、こうした動きには、注意を要する。

昨年9月のリーマンショックに始まる金融危機は、今に至るまで、何事もなかったかのような気配を見せるが、水面下では、問題はまだ解決していない。

当時から言われてきたことだが、その最大の火種がAIGが発行したCDS(クレジット・デリバティブ・スワップ)である。

想定元本が約50兆ドル。これを証券化して、各大手金融機関が保有するCDOは、現在も時価評価不能で、金融機関の決算は表向き、取り繕われている。

もし、このCDSの元締めであるAIGが破綻したら、アメリカの大手金融は倒産し、その余波は、日本やヨーロッパをはじめ、全世界に波及するだろう。

金が先週から急騰している背景に、こういう事態が想定されているのかもしれない。

決して不安を煽るつもりはないが、危機は忘れたころにやってくる。

民主党政権の経済政策がどうであれ、景気回復が遅れる可能性は十分にあると思う。

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2009年9月 9日 (水)

温室効果ガス25%削減の賛否

昨日は、事務所で7月決算法人の税務申告書の作成など。

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【温室効果ガス25%削減の賛否】

だんだんおもしろくなってきたなと思ったは、鳩山代表の「温室効果ガスを、1990年比で25%削減する」という発言。

財界からは、さっそく否定的意見が出ているようだが、無理もない。政府の削減目標を遵守しようと思えば、その技術革新にどれだけコストがかかるかわからない。

最終的には、金で解決するか(途上国から排出権を購入する)、工場を海外へ移転することで解決するかになりかねないところに、経済界の危惧がある。

そうした声を聞いて、ゆるやかな目標に留めたのが自民党だったが、鳩山代表は思い切った目標を掲げたものだ。

これが、国益にかなうかどうか、今のところ私には判断が付かない。

ただ、反対の声を上げているのは、自動車メーカーや鉄鋼など、今まで日本経済をけん引してきた企業。

私には、こうしたメーカーは、環境技術を大胆に導入していかないと、目標となる2020年には生き残っていないと見えた。

昨日の株式市場で、GSユアサなどの環境関連株が急上昇しているのを見ると、その2020年ごろには、日本の主力産業が環境技術に優れた産業で占められることも十分に考えられる。

もともと環境問題は、アメリカ民主党が主導してきた、米国にとっての次なる“メシの種”だ。

グリーンニューディールを唱えたオバマ大統領や、「不都合な真実」という映画まで作ったゴア前副大統領など、環境問題を科学を無視してまで、必要以上にクローズアップさせることで、新興国との間の技術優位を保とうとしている。

ついでに、排出権取引を定め、新興国の経済成長に予めキャップをかぶせようとしているのが、環境問題の本当のところだと思う。

そう考えると、アメリカの民主党政権が目指す、次なるメシの種に、日本の民主党も呼応して乗っかったと見ることもできるのである。

そういう意味で、一見、無茶な目標に見える鳩山代表の発言だが、2020年をめがけて日本が何でメシを食っていくのか、一つのわかりやすい目標が決まったという意味では、評価できるのではないだろうか。

政権が変わるのだから、思い切った政策に舵を切らなければ、意味がない。

もちろん、行き過ぎた目標は、売国行為である。

これが国益にかなうのか、それとも売国行為なのかは、もう少し時間が経たないと見極めにくい。

いずれにしても、世の中、産業構造が大きく変わっていくことだけは間違いないと思っている。

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2009年9月 3日 (木)

民主党の経済政策 その3

昨日は、松江市内の法人にて会計監査の仕事。

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【民主党の経済政策 その3】

民主党の岡田幹事長の親族が経営するイオングループは、葬儀業に進出するという。

葬儀業というのは、映画「おくりびと」で脚光を浴びたが、地方においては地場産業の食い扶持の一つであり、農村にいけば、JAがやっている場合もよくある。

2025年までは、老人が増え続ける。その後、しばらくの間まで、葬儀は増え続ける一方であるのは間違いない。

そこに割って入ろうというわけだが、こうした地方の食い扶持に、大企業の資本が割り込んでくる必要は、本来はない。

民主党が、決して“行きすぎた資本主義”や“グローバル化”の修正を行うわけではないことがうかがえる、象徴的な事実だろう。

価格の透明性をうたい、「消費者の利益」という、耳障りのいい言葉を駆使して、地方の食い扶持を奪う手法は、スーパーだけでは不十分のようだ。

葬儀業は確かに価格の透明性はない。しかし、「消費者」というのは、家に帰れば消費者だが、職場に行けば「事業者」でもある。

つまり、消費者と事業者とは表裏の関係であり、どちらか一方の利益を重視すれば、もう一方の利益が損なわれる。

主婦たちが、1円でも安いところで買い物をすれば、そのときは得した気持ちになるだろうが、地場のスーパーで働いている夫の給料は下がり、ひいては地場産業で働く夫たちの給料も下がることになる。

「消費者」というのは無知だから、そこまで思慮深くない。

「消費者の利益」だけを唱えて参入してくる業者は、必ず地域の基盤を破壊する。

資本主義の合理的精神は、流浪の民が考えた生き残りの精神。地域でトラブルを起こせば撤退して、また他の地域へ流れていく。

我々、地場の人間は、「何かあったら撤退」という考えはないから、コミュニティーの中で利益を分け合うことを、無意識に考える。

民主党政権が、こうした動きに無関心である一つの事実を示しておいたが、民主党は、ともすれば、自民党よりも急進的なグローバル化を好むのかもしれないと思っている。

一昨日書いた、FTAの推進もその一つだ。

小泉内閣時代に成し遂げられなかった構造改革を、一層、推進していく役割を持っているのではないだろうか。

鳩山代表が、反米主義者のレッテルを貼られているのは、おそらく、日本の中の親米派の工作があるだろう。鳩山論文問題はその一つ。

鳩山次期総理を早めにつぶして、早い機会に元の軌道(小泉改革の路線)に戻していくことを画策していると思われるが、今後はそのあたりが、日本の政治の攻防のポイントになると思う。

いずれにしても、民主党と自民党という二つの軸で物を見るのは、不可能だ。それぞれの党に存在する、「親米派」や「親中・親ロ派」が、どういう形で影響力を行使するか、その攻防を見ておかないと、予想しにくい。

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【今日の結論】

政権交代は、一種のカモフラージュ。

国民に「変わる」と期待させておいて、底流に流れる大きな流れ(経済のグローバル化)は、実は変わらない。

以 上

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2009年9月 2日 (水)

民主党の経済政策 その2

昨日は、午前、午後ともに顧問先を訪問。合い間に事務所に戻って、山陰経済新聞の寄稿記事の原稿書き。

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【民主党の経済政策 その2】

民主党は、企業を支持基盤としないため、建設土木業に配慮することは、基本的にない。

公共事業については消極的で、すでに関東地方のダム建設など、いくつかの計画を中止する意向を示し、選挙の前から地元ともめている。

高速道路無料化のマニフェストを考えたといわれる山崎養世氏によれば、無料化した後の道路の維持管理費は、新規の道路建設を抑えることで十分捻出できる、としている。

「財源の裏づけがない」と批判を受ける民主党の公約だが、なんのことはない、予算配分を変えることで、いかようにも捻出できるという、実に簡単な話で財源論を解決させる見込みである。

したがって、すでに計画されている道路建設等の公共事業も、そのいくつかは白紙に戻される可能性は十分にあると見る。

ゴールドマンサックス出身の山崎氏は、本人が気付いているかどうかは別として、結果的に日本の地方経済を疲弊させる政策を採っていることになる。

なお、これからの公共事業は、新規の事業は必要最小限に抑えられ、すでに造った道路や橋梁のメンテナンスが中心になるのは間違いないと見る。

ただし、この潮流の変化は、民主党政権が誕生する前からあった。

高度成長の時代に造りまくった建造物は、ここへきて、次々に耐用年数が過ぎようとしているのは、政権に関係なく、変えようのない事実。

小泉内閣の時代から、すでに公共事業は減少の一途をたどっており、これが建設業の自民党離れを引き起こしたわけだが、政・官・業の癒着を断ち切るまでには至らず、結局、民主党政権誕生を待って、構造改革が成し遂げられるだろう。

地方都市は、無い知恵を絞って、建設土木業に代わる経済の柱を構築しなければならない。

ただ、このことも、小泉内閣時代から言われてきたことなので、政権交代という手段を使って、半ば強制的に構造改革を促されることになる。

これをプラスに受け止めて、前向きな気持ちで地域再生に取り組めるかが、地方に求められる姿勢だろう。

そうなったときに、被害者意識が抜けないようでは、再生まではいかず、気休めに“一揆”を起こすのがせいぜいだ。

二大政党制の歴史の古い英米では、政権交代は変革の手段として使われる。

ただし、それは支配者にとって都合のよい変革であり、現政権がだらしなく、支配者の意図に忠実でなければ、政権交代という“手段”を使って、支配者の意図を通そうとする。

日本にそれをあてはめると、構造改革を成し遂げられなかった自民党は、支配者から三行半を突きつけられたといえる。(守るべきものを守ろうとしたのだから、すべてが悪かったわけではない。)

グローバル化を止めようとした自民党の反小泉派の息の根を止めるために、政権交代が起こったと考えればわかりやすい。

したがって、自民党から民主党になっても、経済のグローバル化は止まることはない。

鳩山次期首相が、こうした権力者の意図に忠実でないとすれば、短命政権に終わるだろう。

すでに、アメリカから、マスコミを通じて鳩山氏へプレッシャーが掛けられている。

「反米」のレッテルを貼られそうな鳩山次期首相が、茨の道を歩むであろうことがすでに見えているとは、一つはこのことに表れている。

外からのプレッシャーと、国内からの突き上げに苦しむのは、日本の首相の宿命だ。

つづく。

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2009年9月 1日 (火)

民主党の経済政策

昨日は、事務所で顧問先に対するプレゼン資料の作成など。

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【民主党の経済政策】

政権交代から一夜明けた昨日は、日経平均が朝方、上昇したものの、午後には下落に転じるなど、不安定な相場だった。

為替が1ドル92円台まで円高に進み、輸出企業の株が売られる一方、電力などの内需関連株が買われた。

自民党の経済政策が、経団連と蜜月だったことからわかるとおり、「企業重視」だったのに対し、民主党の経済政策は、「生活支援重視」と覚えておけばわかりやすい。

自民党からすれば、企業が潤えば、その傘下で働く従業員も自然に潤うという論理だったのだが、株主資本主義が行きすぎた小泉内閣の時代は、企業が潤っても、その傘下の従業員は所得があまり上がらなかった。

これが都市部の無党派層が民主に流れた理由の一つであり、地方でも似たような傾向が見られた。

民主党は、基本的に企業の支援を受けていないから、企業を富ませる政策よりも、生活者に直接恩恵が行く政策を取りやすい。

昨日、急速に円高に振れたことは、その一つと言えるかもしれない。

円高は、日本の主力産業である輸出企業にとっては不利であるため、自民党は円高を望まなかった。

しかし、一個人からすれば、円高は輸入製品に対する購買力が上がるので、民主党は円高を放置する可能性がある。

何より、民主党の経済財政アドバイザーの榊原英資氏(元財務官)が、その著書の中で、1ドル80円でも勝てる日本を作れ、と円高をむしろ好感する論調を示している。

アナリストの間で、1ドル80円台の予想が出てきたことは、民主党が円高を問題視していないことと無縁ではないだろうし、国債の発行を抑制すれば、基本的に円は高くなるだろう。

その他、例えば、農家に対して直接の所得補償も、団体を無視し、直接的に生活者支援を施す民主党の政策の特徴が出ている。

民主党は、選挙前に公約した通り、FTA(自由貿易協定)締結に積極的であるが、これは、合理化努力をする農家にとっては歓迎であろうが、兼業農家やそれを上客にする農協(⇔農水省⇔族議員)からすれば、許容しがたい政策となる。

鳥取二区でも、民主党が郡部の票を伸ばせなかった背景に、こうした政策が受けなかったことがあるのかもしれない。

FTAは劇薬だと思う。劇的に日本の農業を強化してくれるかもしれないという期待がある一方、多くの農家は合理化、効率化を推進する気はなく、細々と自分が食う米が取れれば十分と考えている。

そうした声が大きくなれば、民主党の政策はとん挫する可能性があるし、次の総選挙(来年の参議院)では、再び自民党が盛り返すかもしれない。

ただ、本当のところ、日本の農業は決して競争力がないわけではない。むしろ、地下水の干からびかけているアメリカや中国、オーストラリアなどと比較すれば、豊富な水源をもつ日本の農業は、国際的に優位性を持つ。

民主党がこのあたりを本当に理解して、FTAを進めるのか、それとも単にアメリカからの司令によって、【農協⇔農水省⇔族議員】という利権トライアングルを壊すためだけに、FTAに参加するのか。

このあたりは、もう少し見極める必要があると思う。

つづく。

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2009年8月19日 (水)

衆院選公示

昨日は、監査委員の仕事で鳥取市内へ。その後、同じく鳥取市内のお客様を訪問。そのまま鳥取市内のホテルに宿泊。

今朝はホテルからブログを書いている。

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【衆院選公示】

ニュースは、衆院選がスタートした話題で持ちきりだった。

昨日の鳥取県庁前では、石破茂農水大臣をはじめ、複数の候補者が演説をされていた。

鳥取1区は、石破大臣が優勢で変わりないようだが、民主党の新人候補が票で肉薄した場合、惜敗率で比例復活する可能性もあるということで、民主党関係の方々はものすごいがんばっていらっしゃる。

鳥取2区は、財界にいると自民の赤澤氏と民主の湯原氏が「大接戦」という下馬評が多いが、マスコミ関係者はどうやら民主がやや有利と見ているようだ。

接戦であることを考えると、仮に民主候補が負けたとしても、惜敗率で比例復活はほぼ間違いないのではないだろう。

また、比例と小選挙区で投票先を分ける人も多そうだ。例えば、小選挙区を自民候補に入れたら、比例は民主に入れる、など。

2区では、建設業関係の自民離れが進んでいるという話がある。

ただ、今回の選挙で仮に政権交代が起こったとしても、場合によっては、来年7月の参議院選挙前に衆議院を解散し、衆参同日選挙に持ち込むシナリオがすでに流れている模様。

本当の天王山は、来年7月だという話になる。

ここで勝ったほうが、その後、数年間、安泰の政権運営を行える。

公共事業はどっちにしても少なくなるだろう。

選挙をきっかけに、地域経済の再構築が進める必要がある。

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2009年8月18日 (火)

伊藤元重教授講演

昨日は、午前中は顧問先を訪問。午後から事務所で6月決算会社の税務申告書等の作成。

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【伊藤元重教授講演】

夕方、商工会議所青年部が協賛する高橋経営研の講演会を聴きに行った。

講師は、テレビ東京系WBS(ワールドビジネスサテライト)でもおなじみ、東京大学の伊藤元重教授。

テレビで伊藤教授を見る限り、話はうまいが、あまり中身がないなと思っていた。昨日は、それほど期待しないで、それでも聴いてみようと思って会場へ出かけた。

私の失礼な予想は良い意味で裏切られた。テレビでは、いつも断片的な話しか聴けないので、話の体系が見えなかったが、2時間の講演を聴き、話の起承転結がわかると、非常に面白い話をされる先生だと思った。

世界経済は、昨年のリーマンショック以来、間違いなく厳しい状況に突き落とされたが、着々と新興国経済を中心に回復の兆しを見せているという。

アメリカは、家計部門の厳しさや自動車産業の破綻を見れば、深刻な状況とも言えるが、一方で、IT、食品、流通、薬品など、世界をまたにかけるグローバル企業の業績は好調で、日本で報じられているよりも明るい話題も多いという。

中国やインドの状況は、一進一退のようにも見えるが、着実に力をつけており、これらの国の消費が拡大するにしたがって、日本もアメリカも恩恵を受けるようになるとのこと。

その復興プロセスで、企業の優勝劣敗がはっきりし、淘汰が進むのは止むを得ないことで、何とかして生き残って、残存者利得を稼ぎたいところ、というお話は、私の考える地方企業の生き残り策と同じだった。

テレビのコメンテーターをやっているときよりも、たくさんのユーモアを入れてしゃべっていただいた。テレビで見るより、はるかにおもしろかったというのが、率直な感想。

今後の世界経済は、秋に向けて二番底を迎える可能性があるものの、そうした危機の連続を経て、そう遠くない将来、再び上昇傾向に向かうのではないだろうか。

楽観と悲観が交錯する中で、教授の話は多岐にわたったが、今後の経済を読むのにとても参考になった。

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2009年8月 5日 (水)

社会から活力を奪う制度

昨日は、朝から監査委員の仕事で鳥取県庁へ。夕方に事務所に帰着して、残務整理。

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昨日の朝刊では、裁判員制度がスタートしたという記事が大きく掲載されていたが、今朝の朝刊でも、裁判員の服装に至るまで、細かい描写が書かれていた。

しかし、欠陥の多い裁判員制度が、いったいどこまでもつか、ある意味で見ものである。

例えば、裁判員になったということをブログに書くなどして、公表することも禁じられているわけで、まず、そうした過剰な守秘義務を守り通すことがかなり難しい。

また、公表してはならない理由が、事件の関係者からの接触があって、判決がゆがめられるといけないから、などと言われると、そもそも裁判員になることに恐怖を感じてしまう。

真面目に考えれば、引き受けるのも億劫になる制度である。こういう書き方をしては、語弊があるとは思うが、真面目に考えない人が、裁判員に選ばれていく可能性は、今後ますます高くなるだろう。

こうした欠陥の多い制度であっても、私としては、これは以前にも書いたが、依頼が来ればやってみようとは思っている。一応、義務だからだ。

3年後に見直しするらしいが、もしかしたら廃止もあり得るかもしれない。

これもまた、基をたどれば年次改革要望書に書かれたアメリカ様からの要求だそうだから、もっとよく吟味すべきだったと思われる。

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おととい、自宅に帰ったときNHKでクローズアップ現代を見た。

テーマは「内部統制」だった。これの制度は今のところ、実質的には大企業だけの問題ではあるが、これもまた、とても大きな問題をはらんでいる。

不正を未然に防止しようとする内部統制の理念自体は決しておかしいとは思わないが、いざ、会社内で運用しようとすると、業務に様々な影響を及ぼしてしまう。

番組の冒頭では、企業不正を防ぐために、取引先との接待や贈答は一切受け取らないように、なんていう指導をしている会社もあるようだ。

そんなバカなと思うが、制度の運用は本当に気をつけてやらないと、社会(会社)から活力がそがれてしまう。

日本企業の強さは、表に出てこない社員同士や取引先との飲み会等を通じてのコミニケーションにあるといわれてきた。

それを少しでも封じるために、戦後、GHQは接待交際費に課税し、交際費を使いにくくしている。

それでも足りなかったようで、内部統制によって、こうしたコミニケーション活動に止めを刺そうとしている。

日本が古来から育んできた文化は、こうやって敵国から破壊されるのだ。

欧米では、もともと給与を多めに出して、自費でパーティーを行うなどして接待するから、そういうふうにすればよいとも言えるが、一度根づいた文化はすぐには変わらない。

個人情報保護法にも似たような“効用”があった。

同窓会名簿すら作れなくなった学校があるようだが、人と人とのつながりを破壊する法律が、ここ数年、立て続けに成立しているところに、恐ろしさを感じる。

これらの法律(制度)に共通する問題点は、例えば、内部統制なら不正が発見された時点で処罰されるのではなく、体制整備を怠っただけでペナルティがあるということだ。

個人情報保護法にしても、漏れた時点で罰則を受けるのではなく、漏れない体制を構築していないと法に反してしまう。

何も問題が起きていなくても、罰則を受けるというは、きつい法律である。

戦前の悪法、「治安維持法」的な発想の法律が増えている。

こういうことをきちんと官僚が見抜いて、骨抜きにしてから日本への導入をしないと、次から次へと日本の強さが壊れていく。

まだまだ敗戦は続いているということなのだろう。

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2009年8月 3日 (月)

週明け雑感

金曜日は、事務所で調査事案の片付け。午後から外出して、金融機関の方と会った。

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先週末のニュースでは、失業率が相変わらず高止まりしていることが報じられていた。

大企業の決算が、徐々にではあるが、回復する傾向を見せている中、失業率は下がる気配がないどころか、さらに上がる様相を呈している。

失業率は、前月から0.2ポイント増加して、5.4%。雇用調整助成金を受け取っている、潜在的な失業者が500~600万人いると言われるので、これを加味すると、失業率は14%にのぼるという。

何のことはない、企業が損益を改善するために、人件費を切っているのだ。文字通りのジョブレスリカバリー(雇用なき回復)である。

この状態では、景気の本格回復はなく、二番底を迎える可能性も残している。

本当の景気回復は、雇用が回復し始めてからになるだろう。

株価もそれまでは、短期的なミニバブルが発生するものの、いわゆるBOX圏で、上がったり下がったりを繰り返すものと思われる。

ここまで国費で賄ってきた失業者に対する緊急助成を徐々に打ち切るにしたがって、失業率は上がる。

民主党が政権を取った場合、雇用問題が最大の試練になると思われる。

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自民、民主のマニフェストが出揃ったようだが、今回は、自民党が「責任力」をテーマに選挙戦を戦うようだ。

これって、しかし、自民党は広告代理店にキャッチコピーを依頼したのかしらないが、民主につっこんでくださいといわんばかりのキャッチコピーだ。

今朝の朝刊に出ていたように、自民党は、安倍、福田と、二代続けて政権を投げ出した責任感のなさが低評価を招いている。

責任力を言えば言うほど、民主党につっこまれるだろう。

前回は、民主党が「日本をあきらめない」」という意味不明のキャッチコピーを広告代理店から渡されて、大惨敗した。

一説によると、これは郵政民営化を推進する小泉自民を勝たせるために、民主がハメられたという噂がある。

こんどは、民主に勝たせるために、つっこみやすいキャッチを自民が使わされたのかもしれない。

選挙というのは、国政レベルになると、今やマスコミと広告代理店の総動員で結果を作りにくる。

これが“風”というやつの正体であり、民主主義の裏の本質でもある。

いろいろなところで、民主党が勝ったときの準備が始まっているようで、その日が近づきつつあることを少しずつ実感するのであった。

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2009年7月31日 (金)

政権交代するとどうなるか

昨日は、事務所で調査事案の片付け。雑誌の寄稿記事の執筆など。

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「政権交代するとどうなるのか?」という疑問は、最近、経営者たちの間で関心のあることである。

商売をしている人にとって、具体的に何が変わるのかというのは、とても重要。

実際に政権交代してみないとわからないが、基本的に自民党が企業や団体の支持を基盤にしていたのに対し、民主党は都市部の無党派層や労組関係の支持が多い。

例えば、公共事業など自民党系の議員が仕切ってきたものについては、民主党は基本的にあまり関心がない。

ただ、この点については、近年は、特に小泉改革以降は、そもそも公共事業が激減してきたから、今さら自民も民主もあまり大きな変化はないのではないだろうか。

もっとも大きな変化は、官の世界ではないかと思っている。

自民党は、民主党のマニフェスト(政権公約)を見て、「財源の保証がない」と批判するが、それは、政権をとったものが予算の骨格を作るのであって、特別会計を入れて、200兆円以上の予算編成を大胆に変えれば、数兆円をひねり出すことは難しい話ではない。

官の世界に大きな変動があったとして、その余波を民間がどの程度受けるかが、結局のところ、問題になるのだろう。

我々商売人からしたら、政権交代したからといって、そんなに大きく生活が変わってしまうようではやってられないから、極端な変化は望まない。

ただ、このたびの激戦が良い方向に進むためのきっかけになってくれればそれでいいと思う。

前にも書いたが、日本政府にとっての本当の与党はアメリカである。そのアメリカが出してくる要求をどこまで呑むかを、今まで自民党が決めて来た。

政権交代したら民主党がその役目を負うことになるわけだが、岡田幹事長は、例えばインド洋の給油問題など、防衛問題について、早速、試練を受けている様子。

当初、彼はインド洋の補給は行わないと言ったようだが、最近になって路線修正を迫られた。政権を前にして、圧力を受けたのは間違いないだろう。

その後、鳩山氏は期限がきたら撤収すると発言した。民主党内で意見が対立しているわけだが、ここに鳩山政権ができた場合、短命に終わる可能性が残っているということだ。

鳩山政権が短命に終われば、次の次は岡田氏かもしれないが、そこで対米関係を改めるのだろう。そのときは、鳩山氏や小沢氏などは、民主党から排除されているかもしれない。

岡田氏が首相になれば、再び大企業よりの政策がとられることが予想される。何のことはない、小泉内閣時代に戻り、対米従属はさらに強化されると予測する。

そうなれば、イオンのような大企業は、外資系の手先となって、地方から富を吸い上げ、アメリカに貢ぐ役割を再び果たすようになる。

アメリカが日本の政権交代を促す理由はここにあると見る。

上記はあくまで予想であるが、どういう展開になるのか、注目される。

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2009年7月29日 (水)

衆院選を通じて日本を読む

昨日は、朝から鳥取県庁で監査委員の仕事。夕方、事務所に帰着して、残務整理。

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衆院選の公示前ではあるが、事実上、選挙戦は始まっていると言われているとおり、各政党とも舌戦が激しくなっている。

自民党はこれまでの路線を踏襲するのに対し、民主党はいろいろと新しい政策を出しているが、それを自民が「民主党の政策には財源の裏付けがない」と批判している。

この「財源の裏付けがない」という批判は、あまり意味がない。予算の配分は政権与党が決めるわけだから、公約に掲げた政策については、他の予算を削って対応するつもりなのだ。

そうなると自民は「そんなことできやしない」と批判するが、そういう批判をするから「一度、民主にやらせてみよう」という話になってしまう。

本当はもっと重要なテーマについて、論戦を聞きたいのだが、選挙となるとどうしてもわかりやすいテーマでいいか悪いかの話になってしまう。

重要なテーマについては、「自民VS民主」の構図だと、実はわかりにくい話が多い。

例えば、民主党は、既存の利権構造を壊して、新しい国の形をつくろうとしているのはいいのだが、その先に本当に国益にかなう政策をしていくのか、疑問に思う面もある。

例えば、「官僚政治の打破」といって、霞が関が持っているいろいろな利権を開放するという話がある。

これに国民が踊って、民主党に勢いがついている一因になっているわけだが、ならば、霞が関に代わって利権を握るのは誰か?ということを考えたとき、すんなり「日本国民」というわけにはいかないだろう。

当然そこには、市場原理主義の人たちが待ち構えているわけで、つまり、外資系がごっそり利権を持って行ってしまうという、1990年代以降、定石になっている日本の弱体化の構図が見えてくる。

これは、今まで自民党の清和会(町村派)が行ってきたわけで、いわゆる小泉ー竹中ラインによる売国政策と呼ばれる急進的な市場原理主義の導入だった。

これに決別をしようというのが、安倍内閣以降の新しい自民党の動きであったわけだが、そんな自民党に外資がそっぽを向き、民主党の人気を裏から煽動している節が見える。

だから、民主党が政権をとれば、某グループが清和会に代わって規制緩和を推進する政策をとり、霞が関を解体していこうとするのだろう。

自民がいいか、民主がいいか、という単純な話はない。日本という国の宿命であるが、アメリカとの付き合いをどうしていくのか、これが未だに重要であることは間違いない。

これは、自民党がいままでとても苦労してきた話であるし、鳩山代表のようにロシアなどの大陸とつながりの深い政治家が首相になれば、これまでの慣例にしたがい、短命に終わる可能性もある(彼はすでに、スキャンダルにまみれていると見る)。

日本の利益はなんなのか、この見極めが非常に大切だと思っている。

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2009年7月24日 (金)

親米か親ロか

昨日は、午前中に顧問先を訪問。午後からは、事務所で残務整理。ご来客が1件など。

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投資にしても、政局にしても、いろいろな情報が錯綜している。

一定の方向性が見えかけると、次なる展開がはじまり、こうして書いたそばから古くなっていく。

こういうときは、決して一方向に賭けないことが重要。そしてリスクを取り過ぎないことも、とても重要だと思う。

株式市場に関しては、日本もアメリカも、ヨーロッパも不安定な中、株価が上昇に転じている。これは前にも書いた通り、行き場を失った過剰な資金がミニバブルを形成している状態と思われる。

結局のところ、アメリカも不良債権の処理には時間がかかるようだ。資金的な手当てが着いた範囲内でしか、損失計上を行っていない。

だから、表面上の決算は取り繕われ、緩やかに業績が回復しているように見える。

こういう状況下では、トレンドは描きにくく、短期的には乱高下するものの、決して上昇傾向を示すところまではいかない。

ただ、アメリカはのらりくらりとしながらも、何とか日本や中国に支えられ、生かされていくことは間違いなさそうな感じになってきた。

アメリカが倒れて一番困るのは、日本であり、その次が中国だからだ。

この両国がアメリカを生かさぬよう殺さぬよう、ドルを支えて自らの延命を図っていくことだろう。

そこで、仮に民主党の鳩山政権が誕生した場合、どうなるかが問題になる。

彼の祖父、鳩山一郎は、ソ連と一気に関係改善を図り、吉田茂たちに潰された。

このたび、孫の由紀夫が首相になり、アメリカとの関係を一気に冷え込ませ、大陸とのつながりを重視していく姿勢をみせたとき、祖父と同様、つぶされるのか、あるいは、勝ち切るのか。

このあたりの展開が、日本の政治、経済にとって一つのポイントになるのではないだろうか。

今のところ、今の日本政府の姿勢、つまりアメリカを支えていくという姿勢は、変わらない(変えられない)のではないかと思っている。

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2009年7月22日 (水)

衆議院解散

昨日は、午前中に顧問先を訪問。午後から、5月決算会社の税務申告書の作成など。

昨日、衆議院が解散された。選挙は8月30日だそうな。

40日間とは長い。とりあえず民主党有利で始まった選挙戦だが、この間、何が起こるかわからない。

1か月あれば、自民党がかなり巻き返すような感じもする。民主党が十分な勝利が得られない場合、勝ってもギリギリだった場合、しばらく不安定な政権が続くと見られる。

その間に、第三極の結成もあり得るので、選挙が終わった後も、日本の政治は流動的と思われる。

それだけでなく、民主党の政策(公約)には、ちょっとまずいんじゃないかと思われるものもある。

例えば、配偶者控除と扶養控除の廃止。これも出方によっては世論の反発があると思う。特に配偶者控除の廃止は、男女共同参画的な勢力に屈した改悪とも思える。

代わりに子供手当(中学生以下、月26,000円)の支給。言われているような、財源が問題とは思わない。

所得控除と違い、手当の場合、自治体の窓口の仕事が増え、いかにも労組が喜ぶような政策になっている。

配偶者控除も扶養控除も確定申告や年末調整事務でできるから、追加的な事務負担がない。

しかし、手当となれば、誰が支給する窓口になるかによって、その窓口職員の仕事が増える。残業代に追加予算がついたりすれば、自治体の労組は喜ぶだろう。

子供が居る世帯は、差引プラスとなるケースが多いようで、おそらく我が家もプラスになるのだろうが、それだったらきちんと税金を納めている者に対して扶養控除を増やせばいいだけの話。

配偶者控除の廃止は、数年前に行われた配偶者特別控除の縮小ときっと論理は同じなのだろう。「女性の就労を妨げる」と。増税に屁理屈をつけただけであり、改悪としかいいようがない。

その他、派遣労働の廃止も実に危うい政策だ。労働者を保護する目的だろうが、派遣という柔軟な雇用形態が認められなくなれば、日本の工場は、海外に出てしまうだろう。

こうした点は、とても恐ろしい感じがするが、左翼リベラルの混ざった民主党らしい政策とでもいえばいいのだろうか。

都議選で、公示直前に立候補して、現職を破る民主党の新人がたくさんいたようだが、こうしたケースは有権者も決して冷静にチョイスしたとは思えない。

活動実態がよくわからないNPO法人から転じて、奈良の市長に当選した若者もいたが、こうした点がクローズアップされれば、民主党政権に対する拒絶反応もまた出てこよう。

政権交代といっても、アメリカの従属国である日本は、大きな政策を作る与党はアメリカで、日本の政府はそれをどこまで呑むかを決める、野党的な存在。

自民であろうと、民主であろうと、外交上、やることはそんなに変わるわけではない。

8月30日までにどんな展開になるか注目であるが、私たち商売人は政権交代が起きようと、きちんと商売をやっていかねばらならない。

何より景気がどうなるのか、しっかり見守りたいところだ。

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2009年7月17日 (金)

政治の混乱と世界情勢

昨日は、午前中は移動。米子に帰着。午後からは、事務所で5月決算会社の税務申告書の作成など。

自民党の混乱は、次から次へと新しい話が出てきて、事情を読み切れないところがある。

ただ、古賀選対委員長の辞任で、麻生内閣が事実上終わったという見方は間違いないだろう。

都議選の敗退と東国原知事の擁立騒動で、“引責した”との見方は表向きの話で、この辞任によって、麻生内閣は事実上、選挙を戦えない状況に陥ったと見られる。

今まで、選挙の候補者の情報とカネを握ってきた責任者が、戦いを前に敵前逃亡すれば、この混乱のなか、党内をまとめるのは至難の業となる。

それを任されることになった細田幹事長は、7月早々の人事のゴタゴタで、すでに影響力がない。

これで麻生内閣に事実上の引導を渡したことになり、古賀氏は反麻生勢力のなかで、一定の影響力を持つことに成功した。

そして、もう一つ、東国原知事の擁立騒動で痛手を被ったのは、間違いなく、東国原知事本人である。

これも表向きは、古賀氏と自民党がバカにされたとの見方だが、本当のところは、うまく古賀に乗せられ、一騒動起こして麻生内閣を弱体化させるのに利用されたのだろう。

これによって、全国知事会の勢いも止まった。わけのわからない人気者の頭を早めに抑えておき、地方の反乱を制御することにも成功した。

古賀氏はおそるべき策士といえるが、今後の流れによってはどうなるかわからない。

選挙までは、まだ1カ月以上もある。新党結成の動きもあり、混乱は続くと見られる。

7月に入って、北朝鮮はミサイルを7発、日本海にぶち込んだ。4月の大騒動よりも、はるかに大変だと思うが、ほとんど報じられていない。

中国も、日本の混乱に付け込んで、尖閣諸島の資源に強引に食い込もうとしている。

アメリカでは、昨日のニュースで、CIT(ノンバンク)の大規模破綻の可能性ありとのニュースがあった。これを政府が抑えられるか注目だが、着々と、金融危機の二番底が迫っているのは間違いない。

こうした世界の現状よりも、国内の混乱の方が優先するというのは、今まで日本が本当に豊かだったという名残だろう。

しかし、もはや分配すべき富がどんどん失われている。

確実に時代が動いていることを、認識しなければいけないと思う。

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2009年7月13日 (月)

都議選

金曜日は、午前中に5月決算会社の税務申告書の作成、ご来客が1件など。午後からは、顧問先を訪問。

夕方には、某大手証券会社で経営者向けの投資セミナーを聞いた。

日本企業には、まだまだキラ星のごとく、輝く企業があまたあり、そのいずれもが将来に飛躍する可能性を持っている。

そういうことに気付かせてくれるセミナーだったと思う。

ただし、私が感じるところ、夏から秋にかけて金融危機の第二弾が迫っているように思う。

カリフォルニア州政府の財政危機宣言などは、その一端だろうか。

AIGの幹部向けボーナスのゴタゴタも、背景にどんな事情が進行しているのかわからない。

何か、きな臭さを感じるのは私だけではないだろう。

昨日は、大きく報じられているように、都議選の投開票が行われた。

私が東京にいたころ、都議選への関心はほとんどなかったといっていい。

東京の住民の多くは、自分の生活を政治に頼っていないため、何かを政治に託すという必要はないから、関心も低い。自分も例外ではなかった。

今回は、衆院選の前哨戦として注目され、投票率も跳ね上がったようだが、自民が惨敗し、民主が躍進した。

ちなみに「自公惨敗」という言い方をする人がいるが、公明は目標通り23議席を獲得している(全員当選)。ぼろ負けしたのは自民であり、東京での公明の強さは際立っているといっていい。

これで、くすぶっている新銀行東京の不良債権問題や、乱脈融資疑惑などが、再び表に出てくるのかもしれない。

このあたりのキャスティングボードを公明が握るのかもしれないが、民主党が共産と組むのであれば、話はかなり違ってくるだろう。

場合によってはかつての革新系の都政に戻るかもしれなず、都政はしばらく混乱するだろう。いずれにしても石原知事はやりにくくなっただろう。

次の衆院選で自民が負けるのは既定路線といわれていたが、どうやら今回は本物のようだ。

しかし、民主党も頼りない。NPO出身の若い人材が地方都市の首長に当選する例が増えているが、一つの団体の利益ではなくて、国家観のような大きな視点がないのが気になる。

そういうものがないと、いくら地方とはいえ、大きなところで外国の思想にコントロールされ、別の無駄遣いをはじめてしまう。

同じ無駄遣いでも、国内でおさまる無駄遣いと、思想をコントロールしながら外国に資金が流出し、日本の弱体化に結び付く無駄遣いは違うことだけは、かつての革新都政で学習ずみのはず。

前回よりも上がったとはいえ、投票率が低いということは、そういうことになるということだと理解しておく必要があると思っている。

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2009年6月22日 (月)

不穏な空気

金曜日は、午前中に鳥取市内の法人にて、役員会議に出席。午後は移動。事務所に帰って、残務整理など。

梅雨入り後も、ほとんど雨が降らなかった山陰地方だが、昨晩からバケツをひっくり返したような豪雨。激しい雨の音で目が覚めた。

ようやく本格的な梅雨に入ったのだろう。

今の日本の政治経済には、至るところに不穏な空気を感じる。

一つは、衆議院選挙を前にした政界のゴタゴタ。外資勢と国内勢との血みどろの争いがどう決着をみるのか。

もう一つは、国債の大量発行を前にした、日米政府の動き。

日米政府による“景気回復宣言”は、国債の大量発行を前に、その消化が順調に行くよう、景気回復を演出する狙いがあるのは、ほぼ間違いないだろうと見ている。

さらに言えば、北朝鮮の動き。北の暴発は、少なからず日米の政権浮揚のためのアシストをしてくれる。

北朝鮮は“日米政府の傀儡”ではないかという私の仮説から行けば、苦境に陥った日米政府を救うため、経済が緊迫するこのタイミングで北の暴発を演出してみせ、一発逆転の政権浮揚を試みてもおかしくない。

ただし、今の麻生政権に、小泉政権時代のような政治力はないので、演出に使うのも限度があるだろう。

これらの動きは、まったく連動性のないものだとは言えない。

政治だけ、あるいは経済だけをみてもわからないことだが、全体を俯瞰して見れば、その連動性に着目がいくだろう。

要するに金融危機によって外資勢の力の衰えたために、日本におけるタガが外れたのだ。

今まで押さえつけられてきた人たちが息を吹き返し、この期を逃すまいと積極的な動きに出ていると見られる。

今、起きている様々な問題(抗争)は、こうした動きに起因するわけで、しばらくは、行く末を見極める必要がある。

不穏な動きは、もうしばらく続くだろう。

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2009年6月18日 (木)

マスコミの論調が明らかに変わってきた

昨日は、事務所で調べ物や資料の作成など。昼に商工会議所青年部の理事会に出席。

今朝の新聞を読んでいると、もはや政権交代は確実であるかのような書きっぷりであった。

昨日の党首討論、前回も実は、鳩山氏の優勢だったようだがマスコミがこれを封印し、あくまで五分の戦いだったという論調にした。

しかし、麻生首相が鳩山氏を更迭したあたりから、マスコミの論調が変わってきた。

今回の党首討論も、前回と同じく鳩山氏が優勢だったが、今回はマスコミがその通りに報道した。次の衆議院選挙で自民党に敗北を与える世論作りに動き出したといえるかもしれない。

政策の財源問題については、「増税の麻生首相」と「無駄の排除の鳩山代表」に分かれた。増税を掲げて選挙に挑もうというのだから、敗北も必至というところだろうか。

消費税の増税分を年金などの社会保障費に充てる、というもっともらしい説明には実は財務省による罠が仕込まれている。

社会保障という国がやるべき仕事に消費税を充ててしまうと、仮に地方分権(道州制)が実現したとき、地方の財源に消費税を充てられなくなる。

地方は、所得税や法人税などの財源が決定的に不足しているのは事実で、頼りになる財源は消費税しかない。それを社会保障費に固定してしまうと、事実上、地方分権は財源委譲の面で、不可能となってしまう。

つまり、地方分権を骨抜きにする財務省の思惑が、「消費税を社会保障費に」というスローガンに含まれているのだ。

これは、逮捕された元財務官僚、高橋洋一氏の本にちらっと書かれている。カラクリを暴露したから、逮捕された?と思われても仕方ない面がある。

そういうことを知っていれば、麻生首相が財源問題について、消費税の増税を打ち出し、それをさらに社会保障費に充てると発言したことが、財務省のいいなりであり、実に欺瞞に満ちた発言だということがわかる。

こういうことだから、次の選挙で自民党の負けが確実と言われるのも仕方がない。

マスコミの論調は、ここへきて明らかに変わってきた。もはや麻生政権を擁護しようという気はないように思える。

ただし、すんなり民主党政権になるかといえば、それもわからない。政界再編による第三の軸ができ、親米政権ができてしまうかもしれない。

あるいは、鳩山氏(弟)が国家主導の軸を作るのかもしれない。

このあたりは、私にはまだよく見えていない。

しかし、時代が明らかに変わり目にあることだけは確実のようだ。

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2009年6月12日 (金)

改革は着々と

昨日は、朝一番の便で東京へ。公認会計士協会の委員会に出席。社会福祉法人の新会計基準について、着々と議論が進められた。

午後になってビルの外に出ると、朝方、ぱらついていた雨は止み、すっかり青空に。夏至を目前にした太陽は、真夏そのもの。

シャツの上に夏用のジャケットを羽織っていたが、駅まで着くと汗だくに。

夕方の便で米子に帰着。

世の中では、「資本主義の崩壊」だとか、「市場原理主義の失敗」だとか、このたびの金融危機をきっかけにいろいろと騒ぎ立てているが、私の感触では、失敗を経ながらも着々と市場が機能するように整備が進められているといった感じを受ける。

おそらく、当分の間、資本主義(マネーをベースにした社会)は変わらないだろうし、その中でマーケット(市場)が果たす役割は変わらないどころか益々重要になってくると思う。

社会福祉法人の会計にしても、先般、改定のあった公益法人の会計にしても、基本的な志向は、「企業会計にいかに近づけるか」である。

その中には、減損会計や金融商品会計など、一般の民間企業が普通に適用している基準を、公益セクターでもをきちんと導入していこうという議論もなされている(社福の会計)。

公的セクターを順次、改革していこうという動きは基本的に止まっていない。三歩進んで二歩下がる面はあるけれど、着実に一歩一歩進んでいる。

希望的観測で、市場原理主義の失敗をことさらにあげつらう向きもあるように思うが、今、緊急対策と称してなされている社会主義的な政策は、これまた必ず失敗する。

金の必要のないところにまで、無理やり予算をつけて、「この金、使え」と言われてても、必ずどこかにひずみが出る。そして、その差配権限をもっている権力者は腐敗する。

完璧な制度というのは無いけれど、失敗を繰り返しながらも、より機能的な制度に移行していく。

だから、あまり極端に振れないほうがよい。と思っている。

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2009年6月 4日 (木)

経済の現状

昨日は、午前中に金融機関や顧問先を次々に訪問。昼からは事務所にて雑務。

夕方は、経済同友会の総会に出席。基調講演は、「山陰経済の現状」と題して、日銀松江支店の野村支店長にご講演を頂く。

要旨としては、景気は、「底を打ったといえども、元の水準に戻るには、まだまだ時間がかかる」というお話だった。

なぜ時間がかかるのかといえば、今回の落ち込みが激しいために、一昨年まで続いた「平成バブル」期並みの好景気が4年~8年続かないと元に戻らない、ということだ。

来年は良くて1%成長。下手をすれば、来年もマイナス成長。それを考えると、早くても4年、普通の好景気の速度で8年はかかるとのこと。

講演の後、懇親会があり、個人的にいくつか質問させていただいた。

一つは、アメリカの金融機関の隠れ債務はどこまで把握できているのか、という点について。

これについては、予想を超えたものが出てくるとは思わないとのこと。ある程度の粉飾は予想されるが、膿はかなり出てきたのではないかというご見解だった。

もう一つ、アメリカ金融バブルの元となった、各金融機関が独自の金融派生商品で信用創造(通貨発行)を行った点について、アメリカの中央銀行(FRB)は、なぜ野放しにしたのかという質問。

これについては、アメリカの中央銀行は、端的に言えば放任主義。これに対して、日本やヨーロッパの中央銀行は、規制によって抑えようとする傾向があるとのこと。

だから、バブルに対して、どこからがバブルになるかの判断は、アメリカの場合、やってみせて、崩壊してみせるまで、放置しておく傾向があるとのこと。非常に興味深いお話だった。

支店長さんの説明は極めてシャープ。ユーモアセンスもあり、非常に頭の切れる方だった。

なお、このブログの文章については、私の聞き違いがある可能性があることをお断りしておかなければならない。よって、文責はすべて私にあることを申し添えておきます。

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2009年4月17日 (金)

アメリカに引きずられる日本

昨日は、県の監査委員の仕事で、県西部地区の出先機関を訪問。

このたびの金融危機は、震源地であるアメリカが一人で沈んでいくものと淡い期待を抱いていたのだが、やはりというべきか、日本もそれに引きずられて一緒に沈みかけている様子が見てとれる。

政府が発表した50兆円規模の株価対策の効果についても、「市場をゆがめる」とか、いろいろな疑問の声があるが、もっとも重要なのは、アメリカのヘッジファンド解約売りの受け皿になるだろうということだろう。

時価会計を凍結したアメリカは、損失を表面化することができなくなり、実体がますます見えにくくなった。

しかし、様々な統計は未だに回復の兆しを見せているわけではなく、危機が続いている状況を示している。

こうした状況で、すでに被った損害が回復できているはずはなく、水面下ではファンドの解約申請が相次いでおり、申請を認めれば、多額の売りが出るものと思われる。

日本株に関しては、その売りはおそらく50兆円を超えるとみられており、政府の対策はそっくりヘッジファンド解約の受け皿になりかねない状況といえる。

それでも、日本政府は買い支える姿勢を示しているのだから、アメリカの損を日本が被るという構図は変わらない。

これでは日本国内もなかなか経済が好転することはないだろう。

さて、週末は、激戦が予想されている米子市長選挙。

私は日曜日の夜に、中海テレビの開票速報にコメンテーターとして出演を依頼されているが、私とて予想がつかない状況で一体何をコメントすればよいのか・・・。

いずれにしても、米子がよくなるきっかけになる選挙になればいいと思っています。

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2009年3月27日 (金)

どうなるミサイル防衛

昨日は、一日中、事務所で調べものや顧問先向けのレポートの作成など。

4月4日~8日の間に北朝鮮からミサイル(人工衛星?)が飛んでくることが、ほぼ決まったようだ。ちなみに4月4日の発射が有力らしい。

なぜこの時期に、何のために、ミサイルを発射するのか理解できないが、推測するのは面白い。

ミサイルが飛ぶ方向としては、秋田沖の日本海と岩手沖の太平洋がターゲットということになっている。

果たしてこの通り飛ぶのかが心配になるわけだが、間違って陸地に着弾した場合はどうなるか、また、方向も予想と異なる方面に飛んで行った場合どうなるか、迎撃ミサイルで本当に撃ち落とせるかなど、注目のネタは尽きない。

実は十分な精度を持ちながらも、わざと日本に着弾させるというシナリオもあるかもしれない。

私は北朝鮮というのは、日米にとって意のままに動かせる傀儡政権ではないか、という仮説を持っている。

世界が金融危機でヒーヒー言っているこの時期に、何か混乱を招いて、何らかの目的を達したいという思惑がないかどうか。

ちなみに1929年の世界恐慌のときは、各国がさまざまな経済政策を打ったが結局、うまく経済を回復させることができず、戦争に突入した。

日本もご存じのとおり、戦後は新円切替などを断行して、国家の負債を一気に減らすことができた。

経済の混乱を戦争に逃げるというのは、危うい話だが、60年ほど前にそれをやった実績があるのだから、油断できない。

ただ、現代人に知恵があるとするならば、戦争に行きそうで行かない状況をキープすることで、戦争と同じ経済効果を得ることもできるはずだ。

アメリカは、イラクでやったように、北朝鮮に対して適当な口実で濡れ衣を着せ(大量破壊兵器がないのに「ある」といってみるなど)、北朝鮮をつぶすことなどたやすいはずだが、決してそれをしない。しないどころか、生かしておいて利用しようという意図さえ感じられる。

ミサイル発射が、その後に誰にどんな利益をもたらすかで、このあたりの仮説を少しずつ確認できるかもしれない。

日本にとってもミサイル発射が国益につながらないわけではない。

一つは日本が国家として真の独立を果たすために、60年にも及ぶ平和の上にあぐらをかき、寝ぼけたままの日本人の目を覚まさせるために、ミサイルを発射してもらうということはあるかもしれない。

言ってみれば、現代版の黒船のようなもので、ミサイルをきっかけに日本人が日本の独立というものに目覚めたならば、もっといえば、こうした有事に在日米軍が動かないとするならば、日本は堂々と独立を宣言できる。

アメリカにとってみれば、金融危機からの脱出をいかに図るかが問題であり、減らされる軍事予算をつなぎとめるためにも、世界各地で発生する有事に対応する名目は必要とも思われる。

北朝鮮という国家の成立に関しては、旧日本軍の残党が作った国家という説がある。通説はもちろん旧ソ連の共産党が建国したというものだが、第二次大戦のときに現地で生き延びた陸軍中野学校の残党が、国家を建設を裏で主導したという説も少数だがある。

中野学校とは、言わずと知れた帝国日本のスパイの養成校であり、普通の軍人なら、捕虜になったら生き恥をさらすことなく自害しろ、と教えられるが、中野学校はその国で生き延びて工作活動を続けろ、というのが基本的な教えらしい。

その証拠といえるかは怪しいが、建国の父、金日成も現政権の金正日も、いずれも名前に「日」が入り、それぞれ「日本に成る」「正しい日本」と名乗っている。

ちなみに金正日の長男は「正男(ジョンナム)」だが、「まさお」と読めば日本人そのものだ。

北朝鮮の国土には、工業の発展に必要な希少金属がたくさん埋蔵されており、それを調べ上げたのは満州鉄道の調査部だ。

満鉄の調査部は、当時、日本最強のシンクタンクと呼ばれ、満州から朝鮮半島の地質調査もしていたという。

いわば、日本が発掘した権益を、戦後はアメリカやソ連、中国に奪われそうになっているわけだが、それを守るためにも日本は北朝鮮内で工作活動が続いていると推測される。

そして、何より、北朝鮮が暴れてくれるたびに、日本は軍備を増強し、アメリカからの独立を果たすことがより一層、現実的になる。

ミサイルの技術や核開発についても、私は仮説を持っているが、それはまたいつか書くことにする。

今日の内容については裏付けがあるわけではなく、私が集めた情報から作り上げたファンタジーなので、さらっと読み流していただけるとありがたい。

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2009年3月 9日 (月)

米国の力

金曜日は、午前中に顧問先を訪問。午後からは、新しく顧問先になっていただいたお客様のところを訪問。

ニュースを見ていると、まだまだアメリカの力は残っているのだなあと感じることがいろいろある。

まず、ドルという基軸通貨についても、ユーロやそれ以外の通貨の弱さによって、相対的に強さを維持していると思われる点。

ここ数日、1ドル98円前後で推移しているが、ドルは弱いながらも他の通貨がふがいないため、結局のところドルに頼らざるを得ない状況が今後も続くと見られる。

むしろ、そのうち破綻が表面化しそうなユーロ圏内の国家の存在が、ますますドルを引き立てるだろう。

日本の政局を見ていても、それを感じるところが多々ある。その最たるものが小沢氏秘書逮捕の続きだ。

もはや完全に小沢氏に対する信用が失墜する世論が出来上がっているように思える。

例えば、議員さんと親しくなって、「もしよかったら少し援助していただけますか」と、政治団体への寄付を要請された場合、それをもって「献金を要求した」とか後で書かれたら、何かものすごい悪いことをしているような印象を世の中に与えることができる。

一度、献金をすれば、翌年になって「今年もよろしくお願いします」と議員側から要請がくることは当然にあることで、これを受け入れるかどうかは、献金する側が決めることだ。

あの議員は頑張っているから、少しでも応援しようかと、政治活動のコストを支持者が負担するのは、別におかしな話ではないが、何が何でもおかしな話に落とし込もうという検察の意図が見えて、本当にいやな感じがする。

そして、予想通り、今回の小沢氏秘書逮捕は、自民党にも広がった。二階氏は、小沢氏の元側近だから、今回の逮捕劇は民主党の追い落としではなく、親米派による新政権樹立を阻む勢力の追い落とし、ということになるだろう。

だから民主党政権が誕生する可能性がなくなったわけではない。誕生する条件として、親米政権であることと、日本の既得権益を守ることが義務付けられているということだ。

小泉ー竹中ラインは、明らかに弱体化しているはずだが、それを挽回するべく、今回の逮捕劇だ。これによって、戦後最大の疑獄事件として、小泉派が粛清されかけているかんぽの宿問題がすっかり報道されなくなってしまったのは象徴的だ

マスコミがどちらの利権に所属し、誰を守ろうとしているか、実にわかりやすい。

相変わらず「国策捜査はない」みたいなことをマスコミは一生懸命流しているが、公に認めれば大変なことになるから言わないだけで、「国策捜査はない」と言っている人は、本当にそう信じている人か、あるいは「ある」と言ったらそれがどれだけ大変なことか知っている人か、どちらかだろう。

実際、それを率直に言ってしまった(示唆してしまった)漆間官房副長官(政府高官)は、大変な目に会っている。

アメリカはまだまだ力を持っている。ドルはしばらく強いかもしれない。

今後の展開に注目したい。

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2009年3月 5日 (木)

陰謀を見抜く

昨日は、午前中に事務所で確定申告書類の作成等。

午後からは、担当している商工会で確定申告の相談。

今朝は久しぶりに天気の良い朝。

気がつけば、6時半ごろには明る日差しが東の窓に差し込むようになっていた。

テレビや新聞のニュースは、小沢氏秘書逮捕の話題でもちきりと言っていいが、どうも「自民党VS民主党」という構図では、今回の逮捕劇は理解できない感じがする。

日経新聞の社説は、小沢氏側に非があるとはっきり書いているが、一方で与党側にも西松から金を受け取った人間がいることをにおわせており、この事件で失脚させたい相手が「民主党」ではなく、自民党の中にもいる「非親米派」であることを感じさせる。

日経は、社会面では法案が確定した定額給付金にも未だにケチをつけている。「時期が遅い」だの「効果に疑問」だの、自民党の足を引っ張る論調ばかり。

定額給付金は、金融危機で委縮した消費に対し、心理効果をいかに出すかが重要であって、金額が少なくても、それに人々が上乗せしてでも消費を拡大するよう、愛国キャンペーンを張ることが本当は大切なのだ。

にもかかわらず、「景気には効果がない」と繰り返し、逆の心理効果を働かせて、定額給付金の効果を半減させようという煽動を繰り返している。

日経が、本当に国内景気を回復させたいと思っているのか疑問であり、誰のための新聞かよくわかるというものだ。

そういう意味で今回の逮捕劇は、必ずしも民主党の出鼻をくじこうというものではなく、粛清の嵐で窮地に追い込まれている小泉ー竹中ラインをはじめとする親米派の(最後の?)逆襲であり、親米派による政界再編を邪魔する小沢氏を追い落とすためのものではないかと、現時点では推測しておくこととしたい。

「陰謀」とは、文字通り「陰の謀(かげのはかりごと)」であり、証拠が残っているなら陰謀でもなんでもなく、単なる「明白な意図をもった追い落とし」になる。

証拠が残らないから、あるいは、その時点では証拠をうまく隠しているから、結果だけが世の中に公表され、一般大衆はその結果だけを信じる。

陰謀を見抜くには、結果を証拠にして状況を推測するしかない。これが陰謀の見抜き方だ。

田中角栄がロッキード事件で失脚したとき、あの立花隆でさえ、巨悪が田中だと信じて記事を出し抜いた。

しかし、今になってあの事件がアメリカという虎の尾を踏んだ田中氏を追い落とすための陰謀だったとわかってきている。立花氏は深い苦悩に陥ったと噂に聞いた。

今は、事件が起きた直後で何が何だかわからず、あくまで推測の域を出ないが、今後考えられる展開としては、①小沢氏秘書が逆転無罪=愛国派の勝利 または、②自民党へも逮捕者が広がる=親米派の勝利→親米派による政界再編、などが考えられる。

そして、世界の流れ、パワーバランスがどう変化していくかも、国内の政局には大きな影響を与える。

いずれにしても、時代が大きく変化していることに間違いはない。

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2009年3月 4日 (水)

パワーバランスの変化

昨日は、午前中に顧問先を訪問。午後からは事務所で確定申告書類の作成等。ご来客が2件。

民主党の小沢代表の第一秘書が逮捕され、にわかに政界がドロドロとしてきた。

容疑は政治資金規正法違反だそうで、内容は「収支報告書の虚偽記載」ということだから、誤解を恐れずに言えば、誰かが迷惑をしたわけではなく、大したことのない罪であり(小沢氏も否定している)、謀略にかかったという見方はあながち間違いではないだろう。

自民党としては、これをきっかけに解散総選挙に持ち込み、劣勢を一気に挽回しようとする目論見だろうか。

この件で、民主の出鼻がくじかれたのは事実だろうが、国民新党その他の野党も民主党との共闘もやりにくくなった。

西松建設の政治献金問題は、少し前からあった話だが、このタイミングで秘書を逮捕したところをみると、もしかすると解散が近いのかもしれない。(これまで解散したくないと言っていた石破農相も解散に言及している)。

政局は一つの節目を迎えているような感じがする。

昨日のNHKニュースを見てびっくりしたのは、定額給付金の支給を始めた自治体で、手続を終えた人たちへのインタビューで、口々に「助かります」「ありがたいです」というコメントを流していたことだ。

これまでこうした声は事実としてあったものの、マスメディアでは封印されていた。私の地元でも、自民党系の議員さんに話を聞くと、大半の人が給付金を「有難がっている」、「待ち望んでいる」、といっているにもかかわらず、マスコミは「7・8割方が反対」と報道し、世論を「反麻生」へと誘導してきた節がある。

定額給付金は、消費税の還付のようなものであり減税の一種だから、消費喚起のために地元でパッと使うのが筋だ。

今は、お金のある人まで先行き不安で消費を控えている状況で、これは経済にとって非常によくない傾向である。

だからこそ、定額給付金は消費喚起の役割を国民一人一人に託されたと考えるべきで、そのための血税なのだから、貯金しようなどと考えず、12,000円にプラスしてでも地元でパッと使うべきだろう。

ここへきて、マスメディアの世論誘導が、まだはっきりとはしていないが、「反麻生」から「麻生擁護」へと傾き始めたようにも思える。

小沢代表の秘書逮捕も、その流れの中にあると考えると、やはり、先週の日米首脳会談がターニングポイントであり、なんらかの密約があった可能性は否定できないだろう。

先般、小沢代表が発言した「米軍は第七艦隊だけで十分」との話と関連があるのかどうか。これは書くと長くなりそうなので、次の機会に回したい。

ただ、小沢氏は決して日本にとって間違ったことを言ったわけではない。むしろ、アメリカの本音として、「もう在日米軍を維持できない」というメッセージをヒラリーから受け取っていた可能性もある。

面白いのは、日本の親米派と左翼の両方から叩かれていること。裏を返せば、これまでの日米同盟が日本の右翼と左翼の両方の奇妙なコラボの上に成り立っていたともいえるわけで、日本が隠してきた秘密がばれそうになっている(ばれている)気がする。

ここに小沢氏が地雷を踏んだといわれるゆえんがあると考えられる。

さて、キャノン事件といい、郵政疑獄といい、小泉ー竹中派の主要人物が次々に毒牙に掛かっている。まさに粛清の嵐だ。

昨日は、小泉氏が政局には関らない旨の発言もあったというが、時代が明らかに転換していることをこれらのニュースは示している。

もちろん、これらの動きと世界金融危機は無関係ではない。パワーバランスが変わってきているのだ。

時代が着々と動いている様子がわかるというものだ。

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2009年3月 3日 (火)

金融危機 第二幕はすでに始まっている

昨日は、一日中、事務所内で確定申告書類の作成等。

昨日から寒いと思っていたら、今朝はみぞれ混じりの雪。

春はもうすぐと思っても、寒さが戻ると体にこたえる。暖かくなるのが待ち遠しいところだ。

今朝は、ひと通り書いたブログがアップするときに消えてしまった。再び同じことは書けないわけで、徒労感がつのり、パソコンってやつは本当にどうしようもないなと思う。

今朝のNYダウは、ついに7000ドルの大台を割った。

シティの国有化、GMの実質破綻に続き、昨日はAIGの通期の巨額赤字が表面化&公的資金で救済と、アメリカを代表する企業が次々に経営破綻する事態が続いているので当然と言えば当然。

それでも、損失額のすべてが計上されたわけではなく、結局のところ、アメリカ企業の信用力は、アメリカ政府次第という状態になった。

アメリカ政府がアメリカ企業の損失をも背負う事態になったため、残る砦はアメリカ政府だけになったわけだ。

そうなると、残された注目点は、アメリカ政府がどのタイミングでデフォルトするか、であり、これが最大の注目点となる。

おそらく、その前にヨーロッパの国々が金融破綻するだろう。とくに東欧は壊滅状態のようで、ロシアも相当に厳しい状況に追い込まれている。

ドイツとフランスが何とか生き残るだろうが、イギリスは厳しいかもしれない。

ここへきて、「百年に一度の危機」の本当の意味がわかってきたというものだ。

こういう事態になると、ゴールドのような実物資産も必ずしも安全資産とは言えないので注意が必要だ。

インフレ期待でゴールドを奨める論者もいるが、金融破綻が相次いだとき、ファンドなどがいったん換金のための売りを出す可能性がある。もう一度、下落してから買った方がいいと思っている。

あれこれ考えて、結局のところ、当面の安全資産は、消去法で日本円ではないかと思っている。

つまり、日本人なら何も工夫をしなくてよく、普通預金に入れておけばよいというものだ。

円ドルは、ここ数日、1ドル97-98円台を推移しているが、理屈からすれば、財政の厳しいアメリカと比較的余裕のある日本の事情を考えると、円高・ドル安が正しい。しかし、必ずしもそうならないところが為替の難しいところ。

他の先進国と比較して日本の実質GDPの落ち込みが激しかったから、という理由付けも、例によって、評論家のとってつけたような理由であり、きちんと説明できていると思えない。

やはり先週に行われた日米首脳会談を通じて、日米間に何らかの密約がなされたと推測してみるのが、わかりやすいかと思う。

ただし、そういうわかりにくい話ではなく、日本の財政がアメリカ以上に厳しい事態を反映しているとう説が本当である可能性がないわけではなく、その点は注意深く情報をとっていきたいと思っている。

ちなみに日本政府は、必ずしも従属国の地位に甘んじることを苦々しく思っているわけではない。むしろ積極的に、アメリカに追従する戦略をとっている節があり、必ずしもアメリカから米国債の購入を強制されているわけではないと思っている。

ここが、日本の2000年の歴史を重ねてきた生き残り戦術であって、一筋縄ではないところだ。

最後は、生き残りのための知恵と精神力が物を言う。どんな事態に陥っても生き延びてやるという気概をもって、知恵を絞って生きることだ。

「知恵は奪われない」という、私が好きなユダヤの格言が本当に重要な世の中になってきたと実感する。

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2009年2月26日 (木)

明けない夜はない

昨日は、午前中に確定申告書類の作成。午後からは、不動産活用のセミナーに出席した後、事務所に戻って書類作成の続き。

夕方は、お世話になった税理士の方のお通夜へ。

人生は有限。

生きているうちにやりたいことはやって、充実した人生にしたいと思う。

私は毎朝6時すぎに、新聞をとりに表に出るが、今朝は明らかに空が白っぽくなっていた。夕方の日が長くなっているのは感じていたが、朝も夜明けが早くなっているのを今朝、感じることができた。

気がつけば、あと1カ月足らずで春分の日。着実に春が来るのを感じる。

「春の来ない冬はない」だとか、「明けない夜はない」だとか、いろいろ言い方はあるが、景気もずっと悪いわけではない。

まだまだ景気悪化のニュース、業績下方修正が続くだろうが、各企業の減産が完了すれば、物の流れや物の値段には少しずつ変化が表れてくるころかもしれない。

その転換点がどこになるかを探るのは、投資家にとって重要だ。

もっとも、景気が回復してきたとしても20世紀型の経済に舞い戻るということはないだろう。

人間はどうしても自分が育った時代を標準として考えがちだが、長い人生の間に着実に時代は変遷し、幼いころの“古き良き時代”に戻るということは、歴史を見ればまずない話だ。

未曾有の不景気がすっかり定着した感があり、まだ需要が回復する兆しが見えないが、ここ数日、原油価格が上昇気味なのが気になっている。

私は商品相場をほぼ毎日チェックしているので、物の値段の変化には注意しているつもりだが、あらゆる工業重要が減産によって落ち込んでいる今、ほんの少し需要が回復しただけで、供給不足で価格が跳ね上がってしまう可能性がある。

電子部品、半導体、海運指数など、景気の回復に先行して上昇していく指数を見ていれば、少しずつ景気の回復も近づいているのに気づくことができるかもしれない。

もちろん、アメリカの金融機関の負債はAIGが5.7兆円の巨額の損失を出したことでもわかるとおり、まだまだ全貌が明らかにはなっていない。

今後も、さらに大きな損失話が出てくるだろうし、市場のこの疑心暗鬼が解けない限り、本格回復はないのだが、一部の需要が回復しはじめているのではないかと思える動きには、投資家として注意が必要だと思っている。

明けない夜はないし、春の来ない冬はない。

回復しない景気もない(!?)、ということで注意深く見守っていきたいと思っている。

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2009年2月24日 (火)

上げ底景気が終わる

昨日は、午前中に12月決算法人の税務申告書類の作成等。午後からは、顧問先を訪問。夕方は、米子市内の法人で勉強会。

昨日のニュースに商工ローン大手、SFCG(旧商工ファンド)の経営破綻のニュースがあった。

とうとう逝ったか、というのが私の感想。日本の政府は、何の理由があるかわからないが、消費者金融などのノンバンク業界を徹底して潰すつもりなのだろう。

どこかの大臣のコメントで、「違法な取立てなどを繰り返した金融業者が市場から退場するのは自然なこと」というような趣旨の発言があったが、倒産した理由は刑事罰によるものではない。

度重なるグレーゾーン金利の返還請求によるものが大きい。そして、そうした弱り目の状態のところを、金融危機が追い討ちをかけた、と見るべきだろう。

そもそもグレーゾーン金利を放置しておきながら、一転して「グレーではなく黒」と認定したことによって、業界は壊滅状態になった。しかも、過去にさかのぼって返還請求を認めたものだから、大手でも持ちこたえられなくなった。

消費者金融のビジネスモデルに賛否はあるだろうが、銀行で貸せない層に対して融資を行ってきた結果、一定量の消費を作ってきたのも事実。

しかし、これがいわば“上げ底”だったとも言えるわけで、本来、銀行でお金を借りれない人が高利のお金を借りたらどうなるか。

この上げ底を、政府は本気になって崩しにかかっているのだろう。その陰で闇金融の跋扈も言われているが、そこはもしかしたら自民党の中に何らかの意図があった可能性もある。

この流れは、まだまだ続くだろう。そして、こうした消費者金融へ多額の貸付をいている銀行なども、3月決算へ向けて、厳しい状況が待ち受けているかもしれない。

いろいろなところで、経済をかさ上げしてきた仕掛けが崩れていることを実感する。

株価もだらだらとした下げが止まらない。

買っている主体が、おそらく年金基金だけだろうから、そこがちょっと買わなくなるだけで、つるべ落としのように株が下がっていく。

金融危機の後始末は、今、半分までも来ただろうか。

いや、まだ、巨大な岩が残っている。アメリカ政府の借金という巨大な岩が。

いつになったらきちんと公表に踏み切るのだろうか。日経がしきりに流す楽観論には注意が必要。

ここが切り崩されて、金融危機の全貌が明らかになるまで、株価はダラダラと下がり続けるのではないかと思っている。

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2009年2月23日 (月)

正念場

金曜日は、午前中に顧問先を訪問。午後から12月決算法人の税務申告書類等の作成。

夕方は、中海テレビの番組打ち合わせ。

日曜日は中海テレビの収録。

確定申告と、12月決算法人の税務申告が重なり、今週は忙しさのヤマ場。気合を入れて頑張る所存。

ただし、「忙しい」という言葉、できるだけ使いたくない気持ちがある。

なぜなら、私より忙しい人はたくさんいるし、私の場合は、できるだけ午後7時には帰宅して、子供と遊ぶ時間を作ることにしているから仕方がない面がある。

7時に帰宅しても、きちんと利益が出せる体質を自分の事務所には持たせたい。そのことによって、仕事を工夫する知恵が湧いてくると思っている。

何より「忙しい」というこの字、「心を亡くす」と書く。忙しさにかまけて自分を亡くしたくない、そんな気持ちが私には強い。

どんなに忙しくても自分を捨てない。「どんな生き方になるにしても、自分を捨てやしない」と、尾崎豊が「17歳の地図」で歌った通りの生き方を、私は今でも実践しているつもり。

でも、自分を捨てなくては務まらない職もある。麻生首相はあさってからワシントンに行くらしいが、アメリカからの資金提供圧力はますます強まっているようで、それはすでに本格化している“麻生降ろし”を見ればよくわかることだ。

先週末の各紙に書かれた「麻生首相に披露の色が濃い」というのもその一つだ。本当に疲れているとしたら、首相を精神的に追い込む仕掛けがすでに実行されているということだし、首相本人が否定している通りなら、「疲労で総理は務まりません」というメッセージを国民に洗脳するためだろう。

いずれにしても、“麻生降ろし”の圧力は益々高まっていると見えるが、あさっての日米首脳会談で、麻生首相がアフガン派兵以外に、資金提供をどれだけ約束させられるかが注目だろう。

直接的な発表はないかもしれないが、帰国後、麻生首相を評価する声がにわかに高まれば、なんらかの約束をさせられたということになるし、あくまで要求を突っぱねれば、麻生降ろしは益々ひどくなるだろう。

就任早々の大統領が日本の首相をホワイトハウスに呼ぶのは異例中の異例とのことだが、それだけオバマが困っているということであり、日本しか頼れないということでもある。

表向きは歓迎されているが、ホワイトハウスの中では電気椅子に座らされているようなもので、敵のアジトの中で、どんな脅しをかけられるかわからない。

こんなにつらい中間管理職もないだろうと、私は思うわけで、手負いのアメリカからの強烈な圧力にさらされ、支持率を強引に下げさせられた首相を日本国民の一人として、ささやかではあるが応援したいと思うのである。

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2009年2月16日 (月)

北方領土

金曜日は、午前中に出雲市内の顧問先を訪問。

午後からは、事務所で確定申告書類の作成作業など。

今朝の気温は6度程度。そしてこれが今日の最高気温になるらしい。

天気は冬型に変わり、今夜は雪になるところもあるようだ。暖かかった先週はすごしやすかったが、また寒くなりそうだ。

三寒四温の季節になり、春ももうすぐというところだろう。

今週は、内外でいろいろと動きがありそうだ。

アメリカのGMは、破産法の適用も検討される状況に追い込まれているようだし、G7の後、週末には日露首脳会談も開かれる。

日本の政局は、小泉元首相の麻生批判によって、小泉派による麻生内閣つぶしが本格化しているようだ。

郵政民営化の問題は、郵貯と簡保あわせて350兆円の巨大資金の利権を巡って、国内派と外資派が激しい争いを展開している模様。

外資派は、オリックスの宮内氏、郵政公社の西川氏、キャノンの御手洗氏などが次々に疑獄に落とされようとしていて、親分の小泉元首相は相当あせっているのだろう。

すでに引退を表明しているにもかかわらず、麻生首相を「笑っちゃう」などと言い、とても失礼な発言だと思うが、それを「小泉氏の反撃」などと賞賛するかのようなマスコミの論調には、世論操作が見え隠れする。

その小泉氏は今、ロシアを訪問しているという。麻生首相が追ってロシアに入る予定だが、麻生首相は北方領土の問題も解決に向けて取り組む決意を表明している。

ロシアは今、外国銀行に対して民間企業の対外債務の繰り延べを申し入れており、金融危機で窮地に追い込まれているのは間違いない。このまま金融危機が継続するようだと、ロシア経済が破綻するのは時間の問題と思われる。

このような状況下での日露首脳会談だ。ひょっとすると、領土問題で何らかのサプライズな進展があるのかもしれない。

そのサプライズの手柄を小泉氏が横取りすることで、定額給付金の反対を理由に衆議員の解散総選挙に追いこみ、再び4年前の郵政選挙の再現を図ろうとする目論見があるようだ。

マスコミは今回も小泉派に付いているようだが、今回は、必ずしもそうでないと思わせる論調もみられる。国民はもうだまされないようにしたいものだ。

領土問題の解決は日本にとっての念願だが、これまで日本とロシアが極東で手を結ぼうとすると必ずアメリカから横ヤリが入った。

鈴木宗男議員が疑惑で潰されたことは記憶に新しいが、今のアメリカは力を落としている。加えて、今週来日予定のヒラリークリントンも、日本に資金を無尽しにくるらしい。

民主党の小沢代表が、ヒラリーとの会談について「会ってやってもいい」といったそうだが、お金を無尽されるのが見え見えな状況で、仕方なしに会うのは本音だろう。

オバマ政権は、「日本を重視」などと言っているが、日本に金を出してもらいたい気持ちがいっぱいなだけで、アメリカもまた窮地に追い込まれているということだ。

これらを勘案すると、情勢的には北方領土問題が解決してもおかしくないし、そうなることを期待したい。

それと同時に、窮地に追い込まれている小泉氏の麻生内閣つぶしがどうなるか、注目したいところだ。

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2009年2月10日 (火)

過ちて 改めざる これ過ちという

昨日は、午前中に事務所で調査事案の片付け。午後からは、鳥取県庁にて監査委員の仕事。知事への報告など。

「過ちて 改めざる これ過ちという」という格言がある。

間違いを犯しても、それに気づいても、なお、改めないことを本当の過ちというのだ、という意味だと解釈できる。

経営においても、当初に作成した経営計画が途中で計画通りに進まなかったとき、すぐに検証して何が悪かったのか、どこを改めなければならないのか、柔軟に対応することがとても重要だ。

過ちに気付いても「筋を通さなければ」とばかりに、当初の計画にこだわれば、過ちに過ちを上塗りするようなもので、大変危険な行為である。

郵政民営化の中身におかしなところがあれば、即刻見直しに入ってもらうことが国民のためであり、当初計画にこだわって間違いに間違いを上塗りするような行為は、日本にとっての自殺行為になりかねない。

経営者だけでなく、政治家にしても、最初に言った公約に縛られて、誤った政策をそのまま進めてしまうことは多いと思う。そこには「メンツ」というものもあるだろうし、公言した手前、引っ込みがつかなくなるのというのが普通だ。

マニフェストというのは、そういう意味で、私はあまり好きではない。公約を作った当初から状況が変われば、柔軟に対応することの方が政治家として重要だと思うが、マスコミはすぐに「変節だ」とか、「発言がコロコロ変わる」といって批判する。

その点、麻生首相は率直に「あれはおかしいと思っていた」「実際やってみたら本当におかしかったから軌道修正しようと思う」と言った。

こういうことをさらっと言ってのける麻生首相は、名実ともに「大物」だと思うのだが、マスコミ的には、格好の餌食になってしまう。

もちろん、そうであるなら最初から反対しておくべきで、実際に郵政に反対した議員は離党するなり、刺客を放たれたり、辛酸をなめたのは事実だ。

しかし、正面切って反対に回り、力を失った議員たちの現状を見れば、亀井静香氏など、彼らに反撃の力はすでにない。

麻生首相のように与党に残って首相に上りつめるまで反撃の機会を待った政治家がいたことも、アメリカの従属国である日本の政治の中では許されることではないだろうか。

マスコミのすべてが「反麻生」でまとまったようだ。今月中には、ヒラリークリントンの来日が噂されており、日本に資金を無尽しにくるらしいが、アメリカは今、30年物の国債の引き受け手がおらず、窮地に追い込まれている模様。

アメリカ経済の崩壊が間近に迫る中、日本の首相への圧力は極限に強まっているとみられる。もう少し日本の国益を守ろうとする政治家を大切にしてはどうかと思う。

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2009年2月 9日 (月)

虎の尾を踏んだか

金曜日は、午前中に御来客が1件。午後からは事務所で調査事案の片付けなど。

今朝は新聞のない朝。その分、早めに出勤して、ネットでニュースをチェック。

気になるニュースとえいば、麻生首相が見直しを示唆した郵政民営化の行く末。しかし、大手メディアは、ほとんど黙殺の状態。

かんぽ疑惑の本丸は、郵政民営化の行く末であり、国内勢が郵貯・簡保合わせて350兆円に及ぶ資金を外資勢からどう守るかにある。

しかし、そうした重大な案件について、マスコミがあまり報じていない様子を見ると、国民にこの重大な局面を認識させない情報コントロールがすでに働いているのかもしれない。

小泉内閣時代は、外資勢の力が国内を席巻し、地方の利益が中央に吸い寄せられ、その利益は金融市場に流れ込んでいった。

大半の人が、企業が儲かっているのに賃上げなどでそれを実感できず、地方の産業は衰退してきたのだが、それが外資が牛耳る市場に利益を集中させる政策がとり続けられたからだと考える。

だから、私は株式投資の重要性を認識してきたし、それは単なる「運用」とか「財テク」というレベルの話ではなく、構造的に市場に資金をシフトする政策がとり続けられていることの対応として、株式市場を意識することが重要だったという意味だ。

その集大成であり、本丸が郵貯・簡保が保有する350兆円にも及ぶ資金であり、これを財務省が運用するか、株式市場に流してしまうかによって、大きく日本の利益構造が変わってくる。

これに備えることが、小泉改革の傾向と対策だった。しかし、外資が牛耳る株式市場に資金を流すことは、合法的に外資に資金を提供することであり、当時から国内派の議員が強烈に反対運動をしてきたものだった。

その巻き返しが内務省(現総務省)を中心に確実に始まっているということなのだろう。

そういえば、郵政民営化反対の急先鋒だった亀井静香氏も警察庁(=内務官僚)出身だった。

しかし、「間違いだった」旨の発言をした麻生首相は確実に虎の尾を踏んだ感じがする。田中角栄のように粛清される可能性があるが、アメリカは金融危機で瀕死の状態。時代が変わっている。

アメリカの意を受けて動くといわれる電通が仕切るマスコミで、麻生首相が叩かれまくっているのを見ると、外資による首相たたきというバトルはとっくに始まっている。

国内勢がどこまで踏ん張れるか、注目したい。と、同時にもう少し孤軍奮闘の麻生首相を励ましてあげてもいいんじゃないかと思う。

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2009年2月 6日 (金)

円天と政府紙幣

昨日は、朝から鳥取市内の法人で会計監査。

昨日のニュースは、円天という詐欺事件の首謀者の逮捕が大きく出ていた。「円天」という架空の電子マネーを発行し、配当を行うと約束し、会員から多額のお金を集めていたという。

一方で、政治の方では「政府紙幣」の構想がちょっとした話題を呼んでいる。

通貨の発行権は日銀が持っているわけだが、それとは別に財務省が自由に通貨を発行し、景気対策に役立てようという試みである。

これを自民党・津島派の津島氏が、「“円天”を政府がやるようなもの」と批判したから、面白いなと思った。

前にもこのブログで触れたことがあるが、通貨発行権は巨大な権力であるということだ。

江戸時代の通貨発行権は江戸幕府が持っていて、景気が悪くなると貨幣の質を改鋳して、通貨をたくさん発行し、インフレになりすぎると引き締めに走ったとは、歴史の教科書にも書いてあった。

それが明治政府になると日銀ができ、政府からこの通貨発行権を取り上げてしまった。そして、日銀はアメリカのFRBを中心とする世界の中央銀行ネットワークに取り込まれ、事実上、世界の通貨発行権という強大な権力をFRBの出資者であるNYの金融財閥に握られてしまった。

アメリカでは、金融財閥に奪われた通貨発行権を政府に取り戻そうとする試みが何度かあったが、それを試みた大統領は皆、暗殺された。その一人がリンカーンであるわけだが、オバマがリンカーンの行動をいろいろ参考にしているのを見ると、オバマは何か大きな勢力と戦いを義務付けられた運命にあるのかもしれない。

前置きが長くなったが、円天という疑似マネーで物が買えたという事実は、円天の社長がある種の通貨発行権を一瞬ではあったが、握ったということだ。だから、詐欺師であっても、瞬間的な権力者として多額のお金が集まった。

政府紙幣もこれと同じ原理。ただし、背景にある「信用」が詐欺師と政府では違うので、政府がこれをやればある程度は実効性のある効果が期待できる。

しかし、政府もやりすぎれば円天と同じく、お金が回らなくなる。それはつまり信用を失った時だ。

実は、今、世界の中央銀行が信用をなくす事態に追い込まれている。ロシアが厳しいというし、アメリカもイギリスも瀕死の状態。ユーロもロシア危機で道連れの状況。各国の中央銀行が円天になりかねないという深刻な事態。

例えば、アイスランドの中央銀行は、サムライ債については全額償還することはできないという見通しを発表したようだが、こうなると円天と同じで、誰もアイスランドの通貨を買うことはなくなる。信用が崩壊するとはこのことだ。

「アイスランド通貨じゃ何も買えない」=「円天マネーじゃ何も買えない」。同じことだ。

たとえ政府であろうと規律のない通貨の発行は、詐欺と同じであることがよくわかる。

円天の問題は、以前からマスコミ沙汰になっていたはず。政府紙幣の議論が始まったこの時期に、円天の社長逮捕をぶつけてくるというタイミングの良さ。何かを示唆するかのような意図を感じてしまう。

「もう、各国の通貨は信用できませんよ」「円天と同じですよ」というメッセージだったらどうしよう(苦笑)。

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2009年2月 2日 (月)

ロシアの窮地

金曜日は、午前中に鳥取県庁にて監査委員の仕事。午後から、事務所に戻って調査事案の片付けなど。

週末もニュースでは大企業の下方修正ラッシュが伝えられており、この流れはとどまるところを知らない。

地元では、境港の漁船がロシアに拿捕されたニュースが伝えられているが、ロシアもルーブルの対ドルでの下落が止まらず、プーチン政権が窮地に追い込まれているという。

今回の金融危機は、ロシアが引き金を引いたという説があり、アメリカはロシアを道ずれにすることが外交的には一番重要な目的なのかもしれない。

窮地に追い込まれたロシアは、輸入中古車の関税引き上げを行い、日本車の輸入でメシを食っているウラジオストクの住民たちが暴動を起こしたという。

これは武力で抑えたわけだが、今度は日露首脳会談を前に、日本の漁船の拿捕という得意の(?)脅し作戦に出てきたというわけか。

そうだとしたら迷惑千番な話であり、外交的に強く打って出てもらいたいところだが、いろいろとロシアに物を買わせようという日本からすれば、極めてデリケートな問題をはらんでいるともいえる。

それだけロシアが窮地に追い込まれているということでもあるが、金融危機の影響がこういう形で身近に表れるというのも、思いもよらないことで、一日も早い解放を望むところだ。

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2009年1月28日 (水)

長引く冬

昨日は、午前中に事務所で調査事案の片付け。午後からは、鳥取市内のお客様のところへ。その後、鳥取県庁に移動して、県立病院運営評議会に出席。

今日は久しぶりの晴れの天気だそうだが、朝は冷え込んでいる。

しかし、久しぶりに朝日が差し込む事務所にいると、その差し込む朝日の角度から、着実に春に向かっていることを感じる。

なるほど「春の来ない冬はない」のだなあと思った。

ここ数カ月、このブログでは金融危機関連の話が多くなっているが、私の関心がそれに集中していることの表れだろう。

この3か月ほどは読書量も増えたし、ネットで情報をとる時間も大幅に増えた。

今、起きていることが何なのか、また、先行きがどうなるのか。そして、私たちの地域経済にどういう影響を及ぼすのか、その把握と分析に追われている。

昨日お伺いした鳥取市内の会社の社長も、状況の把握に全力を挙げておられた。経営者のネットワークでもなかなか正確に状況を把握している人は少ないと嘆いておられたが、私の話が少しは参考になったようでお褒めの言葉をいただいた。

こういうご時世でも、なかなかタイムリーな情報を持っている人は少ないわけで、私の状況分析が、こうした経営者の方々にお役に立てれば幸いだと思う。

情報というのは、この先の行動を誤らないためにも重要なのだが、証券では国内最王手の野村證券が4-12月期で4900億円の赤字。どこでどう情報を読み誤ったのだろうかと思う。

巨額の詐欺事件にも引っ掛かったのも驚きだが、大企業の決算はいずれも、まだマシだった4月から9月の業績も合算しての数字だから、10月以降の落ち込みのまま1年間の決算をしたら、今の水準では済まないことも念頭に入れておく必要がある。

だからこそのリストラの嵐なのだが、今回の金融危機は長引きそうな雰囲気も出てきた。

オバマ大統領が、いわゆる“オバマ・ショック”という荒療治に出ない限り、「ソフトランディング」と言えば言葉は良いが、ずるずると尾を引く状況が続くのだろう。

「春の来ない冬はない」のだが、「厳しい寒さの冬」、そして「長引く冬」はあるのだろう。

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2009年1月23日 (金)

金融危機の第二幕

昨日は、朝から鳥取市へ行き、午前中は関与している法人の役員会に出席。午後からは鳥取県庁にて監査委員の仕事。

金融危機の第二幕がすでに始まっているようだ。

ソニーの赤字転落も決して驚くべきニュースではなく、近いところでは章栄不動産(広島)の倒産も金融危機の影響を受けたもののようだ。

米子市内にも、同社の建設途中の物件があるし、すでに完成した物件に関しても、まだ空きがあるという。

他のマンション業者もリストラしているという情報があり、危機の状況はますます深まりそうな気配だ。

年末年始はオバマ大統領への期待などもあって、株式市場も上昇気味だったが、ここへきてNYも東京も下降トレンド。為替も円高ドル安が進み、昨日は一時的に1ドル87円台をつけたようだが、すぐにドルが買い戻され、政府による介入が噂されている。

正月を過ぎ、期待されたオバマ大統領が誕生した今は、現実世界に戻り、明らかに金融危機の第二幕が切って落とされた状況だ。

ソニーの赤字を例にとってみても、比較的、好業績だった年度前半の利益を合算しても、通期で1500億円の赤字が出る。これを、金融危機が始まった秋以降の経済環境で1年事業を続けた場合を考えると、ざっと数千億円の赤字が出る計算になる。

つまり、派遣だけでなく正社員の雇用にも手をつけないとソニーといえども生き残れないということなのだろう。

海外に目を向けても、イギリスの大手銀行が瀕死の状況に陥っている。ひどいポンド安で、イギリスの経済力は急速に落ち込んでいると思われる。

先進国でも厳しい状況に追い込まれている。「100年に1度」の意味もわかるというものだ。

日銀の危機感も相当なものがあるし、おそらく3月まで持たない大手企業が続々と出てくることが予想していると思われる。

ただ、こうした一連の動きがあってもまだ膿は出し切っていない。

危機の本丸はアメリカ政府であり、景気対策や民間企業の救済で国債を乱発しているアメリカ政府の信用が崩れたとき、ようやく危機の底が見えてくるというものだろう。

就任演説で、「迅速に行動する」といったオバマが早い段階で、本丸の損失処理に手をつけるかどうか、注目される。

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2009年1月22日 (木)

羽田の国際化

昨日は、午前中に事務所で調査事案の片付け。午後からは東京出張で、最終便で米子に帰った。

2時半に羽田空港に到着すると、直接、市ヶ谷の公認会計士協会本部へ。3時半から非営利法人委員会の部会に出席。

夕方6時に終了したら、すぐに羽田空港へ。7時過ぎに空港に到着し、食事を取って8時の飛行機に乗った。

東京ー米子便はずいぶん前に1日5本となってから、日帰り出張が出来るようになった。それがいいのか悪いのかわからないが、特に米子市内のホテルにとっては、ビジネス客の宿泊が減っているかもしれない。

そんなようなことを思っていたら、帰りの飛行機の中で、米子市内の某ホテルの社長T氏に遭遇。T氏も日帰り出張だとか。ホントにお疲れ様です。

こんなタイトな日程でも、東京出張では常に楽しみにしていることもある。それはウォーキングがたっぷりできることである。

羽田空港も第2ターミナルができて、米子便の場合、歩く距離がずいぶんと長くなった。いつもターミナルの端に着けられるからだ。

私は、空港に到着すると、延々と続くターミナルの通路を競歩さながらに全速力で歩く。

「歩くことが運動になる」なんて、若いころはこれっぽっちも思っていなかった。陸上競技で鍛えた足腰だ。歩くことなど運動になるわけないと思っていたが、最近は違う。

車で移動する田舎暮らしに慣れると、極度に運動不足に陥る。東京に出るとこれが1日だけのことだが解消されるのがうれしい。

運動不足の身には、歩くことも十分運動になる。自分がすっかり運動不足のオヤジ化したと実感する。

今回は、このようなタイトな日程だったため、東京の様子を見る機会が全くなかったが、空港からモノレールにのって見えたのは、2010年に開港する予定の国際線のエアポートの開設工事だった。

広大な敷地に、ものすごい数の重機と作業員の数で、作業が急ピッチで進んでいる様子が見て取れた。

政府はとうとう成田空港をあきらめて羽田にシフトするのだろうか。まあ、その方が都民にとっても地方の人間にとっても羽田をハブにしてくれた方がありがたい。

しかし、そうなると“成田闘争”なんてのは、どういう意味があったのだろうかと思う。彼らにとってみれば、国際空港が発展することを阻止できたわけで、存在感をアピールすることも、利権を獲得することもできたかもしれないが、千葉県にとってみれば、話が違うということになるのかもしれない。

未だに用地買収に応じない活動家がいるようだが、結局そんなことをしたから国際線は羽田にシフトすることになった。

「ゴネ得」なんて発言もあったが、実はそうではなく、活動家は“羽田シフト”に利用されたとも考えられる。政府にとって、ゴネている活動家が羽田にシフトするいい口実になっているのだろう。だから、本当は大して力もない活動家が温存されているとも考えられる。

左翼というのは実は政府にとって都合のいいように使われる存在だということも勉強させてくれる。

他にも左翼活動が実は政府の広報として、いいように使われている(と思われる)事例があるが、それはまたの機会があれば書く。

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2009年1月19日 (月)

消費税上げ論議の怪

金曜日は午前中に償却資産税の申告書の作成。午後からは顧問先の訪問など。

1月も半ばを過ぎ、“正月明け”の時期も過ぎ去った。「1月は行く」、「2月は・・・」(略)というが、1~3月というのはあっという間に過ぎる。毎日をしっかりと過ごしたいものだ。

20日のオバマ大統領就任を前に、アメリカの経済対策がどのような内容、規模になるかが注目されている昨今、日本では景気対策論議の一方で、消費税率を3年後に引き上げるかどうかの議論でもめている。

常識的に考えて、景気対策の効果を相殺しかねない増税議論はおかしい。なぜ、こうした議論を景気対策が急がれるこの時期にしなければならないのか、ちょっと頭をひねって仮説を考えてみた。

建前としては、増大する社会保障費、特に年金原資を確保するために消費税の増税が必要ということであり、これは単純計算から言って事実であり、放っておけばそのうちに年金原資は枯渇してしまうのだろう(これも本当のところはわからないが・・・)。

しかし、その前に社会保険庁の不祥事の後始末がまだ済んでおらず、年金の運用次第でどうなるかもわからない年金基金の状況は、どうなっているか一般の国民にはわからない状態だろう。

そこで、ある種のアリバイ作りのために、消費税を社会保障目的で税率引き上げを明記させておくことが、官僚たちにとって将来の責任回避につながるのだろうというのが一つの仮説。

今、きちんと政治家に増税を明記させておけば、後で何らかの政治的理由で増税できなかったとしても官僚が責めを負うことはない。

まあ、これは当たり前すぎておもしろくない仮説なので。もう少し陰謀論的に、国家戦略的観点から仮説を考えてみたい。

それは、「偉大なる第2位戦略」、あるいは「死んだふり戦略」と呼ばせてもらおう。

世界が金融危機で、どうにもならない状況に陥る中で、日本はいまのところ金融は健全で、輸出製造業に大きな危機が迫っているのは事実だが、BIG3とトヨタの比較でもわかるように、生き残るであろう日本のメーカーには、「残存者利得」ともいうべき、勝者がすべてを獲るような状況が生まれなくもない情勢だ。

しかし、日本が戦後とってきた国家戦略は、覇権国家の後にくっついて、上手に利益をかすめ取る戦略であり、覇権国家がしっかりしてさえいれば、確実に生き残る戦略であった。

そこで、今回の金融危機で、仮にアメリカが覇権国家の地位を追われるとすれば、日本が相対的に浮かび上がってしまう。これはまずい。

景気対策が、日本だけうまくいってアメリカやヨーロッパ、ロシアや中国がうまくいかなかったとすると、日本が世界の中で相対的に地位を上げてしまう。

1位グループの国というのは、世界のあちこちから救済要求が来て、利益を独り占めできない。アメリカが典型だが、ボスの役割を演じさせられユダヤや中国や日本に食い物にされてボロボロになった。

そうならないために、ずっと「2位」でいるためには、今ここで景気浮揚しては困る、得意の戦略である死んだふりをしておこう、というのが消費税率上げの論議なのではないかと私は仮説を立てている。

トヨタなどは創業家へのバトンタッチや、構造転換をスムーズにするために意図的に大きな損を出す戦略を打ったようにも思えるが、賢い国家、賢い企業は1位になることを嫌う。

1位になった瞬間、ライバルたちのターゲットにされるから、2位グループで「偉大なる2位」の地位を確保した方が楽ちんであるのは事実だろう。

もう一つ。200兆円を超えるといわれる日本の年金基金は、アメリカ政府から救済のために拠出要請が来ているとみられる。これは、渡辺喜美議員をはじめとする金融に強いといわれる議員がよくいっていることだが、「年金基金を有効活用せよ」といいつつ、それでドルを買え、みたいなことを言っている。

つまり、年金基金はこの金融危機を前に、アメリカに差し出すかどうかの瀬戸際にあるとも考えられるのだ。

そこで、「社会保障費が足りない」「年金原資はやがて枯渇する」と言っておいて、それを裏付けるためにも「日本は、この不景気のさなか、社会保障費確保のために増税論議をしなければいけないのです」とアメリカに言うために、こういう妙な議論をしているのではないだろうか。

日本人の多くは、日本という国をあまり評価していないし、ましてや日本の官僚をまったく尊敬していない。いや、そういう風に思わされるよう、メディアに洗脳されている。

しかし、私はプロセスを評価することはしないで、結果からプロセスを評価する。結果だけを見れば、日本は戦後、すばらしい成功を収めてきたし、これだけ長い間に平和で繁栄を享受している国もない(拉致や貧困があるのは承知の上で)。

その陰には、官僚や商社など、日本のインテリジェンスを司る機関の優れたインテリジェンス能力があったと私は思っている。

消費税率上げの論議を出して景気の腰を折る、くらいの情報工作(インテリジェンス)など、お手のものだろう。

「敵を欺くためには、まず味方を欺け」だ。

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2009年1月16日 (金)

下方修正ラッシュ

昨日は、午前中に調査事案の片付け。午後からは顧問先を訪問。

先週末から約1週間続いた寒波も、今日でようやく収束しそう。今朝は気温0度で、路面はガリガリだったが、日中には溶けて雪解けでドロドロになるのだろう。

しかし、この雪のおかげで飲み屋さんは商売あがったりのようで、どこも閑古鳥が鳴いているという。雪は、客商売にとっては大敵。新年会のかき入れ時に、文字通り“厳しい冬”になった。

ロイターなどの国際ニュースを見ていると、アメリカの金融機関の決算がボロボロで景気はますます悪化している様子が見て取れる。

しかし、これもまだまだ序の口で、おそらく損失のケタが一つか二つ、足りないのではないだろうか。金融商品の評価方法を変えるなどして、決算を“合法的に操作”しているとみられるからだ。

大手金融機関は、アメリカ政府の損失補てんのメドがついた分だけ損失を計上し、まさに綱渡りの状態が続いているとみられる。金融機関は「信用」が第一の商売だから、そうしないとたちまちのうちに崩落してしまうからだ。

日本企業も予想通りに下方修正ラッシュが続いている。特に製造業と金融機関の落ち込みは激しく、金融機関の場合、年末年始に行われた年金基金による(と言われている)買い支えがあっても、三菱UFJのような有様だから、昨日現在のようにそうしたメッキがはげ落ちると、次の3月本決算でどれだけの追加損失を計上するのかわからない状況だ。

もともと経済が悪化しているわけだから、こんなところで買い支えてもしょうがないのだが、国民の掛け金は2週間も持たずパーになった。

地元の山陰合同銀行の頭取も、株価が8000円を割れるとさらに損失を計上しなければならないかもしれない、という趣旨のインタビュー記事が日経に載っていた。

金融機関は今後、3月までは株価の下落をどこまで折り込んで、自己資本の収縮を予想し、融資額の総枠をどうコントロールするか、腐心することになると思う。

それに対して日本の金融庁は、金融機能強化法を制定し、自己資本が不足した銀行には強制的に資本注入することを明記し、また融資額を不当に減らした金融機関に対しては業務改善命令を出すことも想定するなど、厳しい統制に入っている。

しかし、もうすぐ倒産しそうな先を金融機関がどこまで支えられるのかは不透明であり、政府による統制がどこまで効力を発揮するのかわからない状況だ。

今後、警戒しなければならないのは、ファンドの解約売りだと思う。特にアメリカでは年末まではファンドの解約が制限されていた模様で、年明けからそれが解禁されるとなると、さらなる株の下落、商品市況の下落がありそうだ。

再び上がるかと思われた原油もここへきて反落しており、金(ゴールド)も上値が重く、株も商品も、こうしたファンドの売りの動きに十分な警戒が必要だと思っている。

そして、いよいよオバマが来週20日に大統領に就任する。まだ明らかになっていないアメリカの金融機関の損失、追加的に必要なアメリカ政府の公的資金などなど、懸案事項が山積みで、どんな経済対策を打ち出すのかが注目される。

対策の規模が小さければ失望売りを招き、対策の規模が大きければアメリカ国債の信用をなくす可能性があり、進むも地獄、引くも地獄の状況だ。

そして、ドルの強制切り下げなどを伴う“オバマショック”があるのかどうかも最大の注目になるが、こればかりはわからない。ソフトランディングで、緩やかに円高ドル安が進んでいくのかもしれない。

いずれにしても、ここまで景気悪化については想定通りの展開が続いており、反転の時期はまだ先であることは間違いない。

じっと春を待つことも必要かと思う。

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2009年1月14日 (水)

麻生首相

昨日は、事務所で調査事案の片付け、資料の読み込みなど。

一昨日、麻生内閣の支持率が20%を割り、危険水域に入ってきたという報道がなされたが、冷静に判断して、そこまで落ち込む必要はなかろうという感じがしている。

確かに2兆円の給付金の可否については否定的な意見が多いが、一方で日韓関係の改善など外交的に評価すべき事柄も多いのも事実だが、そうしたことはメディアは評価していないようだ。

日本企業に利益をもたらしつつ、長年の懸案事項である日韓関係の改善に着手しているのだから、一石二鳥の功績だと思うが、マスコミは事実を流すだけで評価していない。それどころか、支持率が下がったことが1面に載っている。

これまで漢字の間違いや失言、迷言など、評価を落とす要因が多々あったのも事実だが、そればかりを取り上げるマスコミはどこか偏向していると思わずにいられない。

福田前首相も、最後は支持率を大きく落として自ら退陣となったわけだが、浜田和幸氏の著書(「大恐慌以後の世界」)で、アメリカから100兆円に上る資金援助要請を断ったことが引き金だったという記述があり、なるほどと思った。

日本の首相というのは、会社でいえば中間管理職のようなもので、アメリカという社長と日本国民という部下との板挟みに敷かれた課長さんのような感じだ。

社長から、“福田課長”が持っている予算を大幅に絞れと命令がとんだとき、課長が部下の生活を守るために嫌だと拒んだら首がとんだ、ということなのだろう。

では、“麻生課長”はどうなのか。就任早々からIMFへの10兆円の出資、三菱UFJによる9000億円にも上るモルガン証券救済などなど、日本からアメリカ援助の資金が矢継ぎ早に行われた。

ちょっとやりすぎだろうと下から突き上げが来たのだろう、そうした援助を止めてから、つるべ落としのように支持率が下がっている。

日本国民の立場からすれば、最初はダメだったけど、今はよく踏ん張っているほうだと評価できるのではないのだろうか。

そこへ来て、親米派の議員が立ち上がって、もう一度アメリカへの援助を行おうという動きが、渡辺喜美の離党騒動だと考えられる。日本が持つ100兆円の外貨準備をアメリカにくれてやれといったのは彼だった。

公務員改革もおそらくダミーか、あるいはアメリカの要求によるものだろう。力が弱まったとはいえ、今度のオバマ内閣ではジョセフ・ナイというソフトパワー(=上手にだます、だまして勝つ)が得意な駐日大使(=日本部長)がやってくる。

2兆円の定額給付に反対するというのもいい口実で、今後は落選確実の小泉チルドレンはじめ、自民党と民主党の親米派を終結させ、新たな軸を作っていくかが注目点になるだろう。

“福田前課長”は、実はよくがんばっていたのだった。麻生課長になって、とめどなくアメリカに資金が流れそうなところ、最近は踏ん張り始めたところで、親米派が牛耳るマスコミから叩かれているのだろう。

マスコミ情報の逆をしっかり読むことで、私たちが騙されないようにしたいものだ。

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2009年1月 6日 (火)

経済 次の展開

昨日は、事務所でもろもろの仕事の片付け。

年末調整作業も大詰めを迎えており、つつがなく事務作業が終えられるといいと思っているところです。

「今年はさらに厳しい年になりそう」が時候の挨拶になっていますが、確実に厳しくなると思われるのが製造業の動向です。

テレビニュースでは、派遣労働者の雇用問題が大きく取り上げられていますが、日比谷や霞が関で騒いでいる連中の背後に左翼イデオロギーがちらつくようで、ここぞとばかりに政治的アピールに利用されている感もあります。

しかし、本当の問題はこれからで、派遣契約を打ち切られた人が再び雇用されることがあるのかどうかが今後の重要な問題だと思います。特に大量に人を雇う製造業で、雇用が回復するかに注目しなければなりません。

なぜなら、このたびの景気悪化には「円高」という輸出企業には非常に痛い経済環境の激変が含まれているからです。

今まで大企業は、1ドル100~110円を想定して業績予想を組んできました。これが、1ドル80円台が定着するようになると、単純に言って2割引をしたのと同じような効果が生じてしまいます。

メーカーにおいて、製品コストを2割ダウンすることがどれほど大変か。仮に人件費を2割削っても、工場の稼働コストには機械装置の減価償却費など削ることのできない固定費があるからです。

だから、売上が2割も目減りすれば、人件費は2割どころか、それ以上に削らないとなかなか採算ラインに乗ってこないのです。

5年前くらいでしょうか、国内から工場が次々と海外へ移転していきましたが、そういう事態が再び日本を襲っているということです。

ちなみにそうした事態を受けて、国内に何とか工場を残すために派遣労働が柔軟に行えるよう法改正したのだと思います。

したがって「派遣法改正は小泉改革の負の遺産だ」と、アンチグローバル派の論者たちがここぞとばかりに虚勢を張るのは構わないけれど、ならばどうやって国内に工場を維持するか、対案を示すべきでしょう。

派遣を切られて気の毒だとか、小泉改革時代の法改正が引き金だったと騒いでいるうちは、まだ問題の本質が見えていません。問題は、労働者の賃金をアジア諸国並みに引き下げないと、国内でモノは作れないということです。

これがおそらく大企業が必要以上に労働コストの削減を急いでいる理由でしょう。昨年までの内部留保があるから大丈夫だというのは、計算上はそうなのですが、それであと何年もつかといえば、早晩、もたなくなることが現在の状況からすると明らかなのです。

今回の不況には「円高」が伴っており、しかもこれが定着化する可能性が高いため、日本は輸出で稼ぐモデルの転換が迫られています。

新日鉄などの鉄鋼メーカーのように、円高によって原料の調達コストが下がるように、海外の現地で作って現地で売る流れは加速し、日本は急速に輸入国にシフトする可能性があります。

輸出企業に儲けさせて、国内を潤わせるという日本国のビジネスモデルが、今、崩壊しかかっているのだと認識しなければいけないと思っています。

そうするとテレビに出てくる派遣労働者たちが、再び工場で働くことができるかというと、実に先行きは暗いと考えられます。左翼イデオロギーに染まった人たちが、労働者を利用して反政府的な動きで騒いでも解決にならないのは明白です。

今後は、農業や資源エネルギー産業の発展をどう国内雇用に結びつけるかが、重要なポイントになると思います。

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2006年10月19日 (木)

実は頭が切れる安倍首相

昨日は、民主党の小沢代表と安倍総理の初の党首討論が行われたようだ。

ニュースで見ただけなので、全体の内容は把握できていないが、小沢氏の質問を安倍首相が上手に切り返して終わったような感がある。

安倍さんが首相に就任してから来週で1ヶ月が経つが、思った以上の実力を持った政治家のようだ。当初は小泉首相の後継で、頼りないイメージがあったが、中味は堂々たる保守の政治家だと感じる。

就任前のナショナリストぶりは、首相に就任してから軌道修正した。当初はアメリカからは相当に要注意人物と見られたようだが、今は様子見に入っていると思われる。

一つの兆候として、マスコミ報道の傾向を見るといい。読売新聞、週間新潮、週間文春など、アメリカの意思を代弁するかのようなメディアが、安倍氏の批判を行うようになれば、安倍さんに対する警告のサインだと推測できる。今日の読売は、昨日の党首討論について安倍首相を支持し、小沢氏をこきおろした。22日の補欠選挙、メディアは与党支持なのだろう。

日本の首相の期限は、アメリカとの相思相愛ぶりが決めるといっても過言ではない。細川首相や森首相など、アメリカの国益とぶつかるようなことをする首相は、スキャンダルやら支持率低下の罰を受けて、政権を維持できなくされる。安倍首相の支持率が70%を超えたのは、アメリカにとりあえず合格点を出された結果でもあるのだろう。

昨日の党首討論でも、小沢氏の質問を上手に切り返した。周辺事態法の解釈について小沢氏に「場当たり的」と非難されると、「日本の安全を守るためにあらゆる手段を考えるのは当然」と言い放った。安倍首相の勝ちだ。

日本の国益を守るために変節することは、保守の政治家の特徴だが、私はそれでいいと思っている。安倍首相は、当初のナショナリスト的な主張を胸にしまい、日本の国益のために周辺国と協調する路線をとる政治家に変わった。

北朝鮮との黒い交際報道について、一言書いておきたいが、日本と北朝鮮は裏ではある程度緊密につながっているところがある。それは、あくまで日本の国益のためであり、アメリカからの圧力をかわすために北朝鮮の暴発を利用している感がある。だから私は政治家が北朝鮮と裏でつながっていてもおかしいと思わない。世間一般の常識とは異なるだろうが、政治家の仕事というのは本当に大変だと思う。

日本は安倍さんを首相に据えて、少しずつ良くなりつつあると思う。小泉さんの「破壊する政治」は、安倍さんのような日本の伝統を守ろうとする政治家が出てくるまでのお膳立てだったような感じがしている。良くするためは、今までのものに継ぎ足しをするのではだめで、一旦壊して新しく作り直す必要がある。

教育再生会議や憲法改正、道州制の導入など、あらゆる作り直しが政治日程に入ってきている。着実に日本は変わっている。この変化を皆さんはしっかりと感じていますか?

ここで変化に乗り遅れると、次の10年を勝ち抜けない。変化を先取りするくらいの気持ちでがんばっていきたいと思う。

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2006年10月 5日 (木)

北を利用する日本

北朝鮮が核実験を実行するということが問題になっている。新聞などのメディアは単純に批判だけをしているが、日本という国は、この北朝鮮を利用できるだけ利用して、日本の国益に結びつけることを狙っているのだろう。

日本がこれまで、どれほど多くの援助を北朝鮮にしてきたか。技術援助、経済援助などなど、敵対する国であるはずの北朝鮮にこれほどの援助をする国も珍しい。今回、問題となっている核実験施設の基となった軽水炉も、日本の技術援助によって作られたものではなかったか。

いや、そこが北朝鮮問題の日本にとってのポイントなんだろう。

日本は、自衛隊をフル装備させて、自分の力で自分を守れるようにしたいというのが日本政府の念願であり、それが本当の独立国家の姿だ。今は、アメリカの駐留軍(=占領軍)が「日本を守る」という名目で、日本が再び軍事大国となって、アメリカやアジア諸国に戦争を仕掛けることを抑えている状態だ。

日本は、軍事力をアメリカに牛耳られているから、あらゆる外交交渉で立場が弱い。だから、なんとかして憲法を改正し、軍隊をしっかりしたものにして、そして核ミサイルも保有したいと思っている政府関係者は多いはずだ。

そこで、北朝鮮の役割が重要となってきて、ミサイルを発射されればミサイル防衛システムの開発を急ぎ、これがもし日本の国土に着弾すれば、一気に憲法を変えて、戦争準備モードに入るのだろう。

北が核実験をすれば、日本も防衛手段として核を持たざるを得なくなる。だからといって、日本が自国で核実験を行えば、北朝鮮以上に世界からの非難を浴びるのは間違いない。憲法を改正すると言っただけで「軍国主義の復活」といわれるくらいだ。核ミサイルを保有すれば、アメリカをはじめ近隣諸国が黙っていない。

しかし、場所を変えて北朝鮮に技術支援し、北朝鮮に核実験をやらせれば、日本の技術が間接的に証明される。世界が日本の技術を警戒し、IAEA(国際原子力機関)の査察を世界で一番受けているのが日本らしいが、イラクの査察はニュースになるが、日本の査察はニュースにならない。日本はすでに疑いを持たれている。

これから発動すると思われる経済封鎖なども、おそらく“ザル”だろう。きっと中国経由で迂回して双方のやり取りは続くだろう。日本政府の意思として、どこか奥底に北朝鮮を本当に潰してしまってはいけないという考えがあるのは間違いない。日本が本当に自立した国家になるまで、あの国を利用しつくすという考えがあるのではないだろうか。

これは、あくまで仮説です。しかし、ここ米子にいると、隣町の境港でいまでも北と貿易をしている業者さんと出会う。このあたりの政治家も、ときどき北に行っては情報交換しているようだ。拉致の問題もあって、世論は北に対してものすごいバッシングがあるが、水面下の動きはまた別のものがあるということを、頭の片隅に入れておくとよいかもしれない。

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2006年8月21日 (月)

日本の政治の仕組み

先日の土曜日、第二期アクア政経研究会の第二回勉強会を開催しました。

テーマは「日本の政治の仕組み」で、戦後のアメリカの占領政策、自民党の歴史、派閥の変遷、90年代以降の政治闘争について見ていきました。

学校で習う日本史というのは、現代史に関する記述がとてもおそまつです。しかも、いつも3学期ギリギリのところで、ザッと流して終わり、というパターンが多く、きちんと勉強する機会がないままみんなが社会に出てきます。

しかし、今の日本がどのようなプロセスを経て形成されてきたかを知ることは、ビジネスマンの基本だと思います。政治と経済は表裏一体の関係にあり、政治で決めた方針が経済に影響を与え、経済の力関係が政治に影響を及ぼします。したがって、日本の政治の仕組みというのは常識として知っておかないと、これから先の流れを読むことは難しいのです。

かく言う私も、本当の現代史を勉強したのは社会人になってからです。学校の日本史は一生懸命勉強したものの、今の日本社会を理解するためには、あまり役に立っていません。しかし、後からでも勉強したことによって、日本社会というものが理解できるようになってきたし、政治の流れから経済の流れを予測することもできるようになりました。

また、政治を理解することは、ある意味で人間社会を理解することでもあり、とても幅広い範囲に応用が利くようになります。奪い合いと嫉妬が渦巻く政治の世界は、謀略、暗殺など何でもありです。生き残りをかけた政治家どうしの戦い、国と国との戦いなど、戦略思考を学ぶ良い機会でもあります。

しばらく止まっている「論考 日本の社会」というこのブログのシリーズも、近いうちに再開したいと思っています。

幅広い基礎知識を身につけたうえで、各々の専門分野で活躍していくことが、本当の社会の強さです。アクア政経研究会という活動を通じて、社会基盤の強化に貢献していきたいと思っています。

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2006年6月22日 (木)

日本の社会⑨ 金融戦争

日本の社会⑨ 金融戦争

アメリカの「戦わずして勝つ」具体的な方法として、これまで主として“思想戦争”を論じてきたが、もう一つの戦わずして勝つ方法が“金融戦争”である。

金融戦争のポイントを簡単に言うと、「富の獲得手段たる資金をいかにして自国へ誘導するか」にある。お金は現代の食い扶持であり、資金力に勝る国は、世界の富を集めることができる。物を作れなくても、資金力があれば世界中から買い物ができる。そして、世界の資金を強大な政治力を背景に、意のままに動かしているのがアメリカである。

例えば、為替相場という一見合理的な市場メカニズムも、実際には実需の1000倍以上もの投機資金が流れるマーケットとなっている。つまり、取引上の必要に迫られて円とドルを交換したいと思っている人よりも、はるかに多額の資金が投機(=バクチ)目的で行き来しているのである。したがって、為替相場の先行きは、日米間の金利差や需給バランスよりも投機筋の動向に大きく左右され、それは要するに政治的な要因によって左右されるということである。これが為替を読みにくくする原因である。

政治力とは外交力であり軍事力である。強大な軍事力を誇るアメリカに、正面切って対抗できる国は世界に一つもない。日本におかれている駐留米軍も、表向きは日本の安全保障のためだが、同時に日本の再軍備と第二次大戦のリベンジを抑えるためのものでもある。だから、中国は当初、日本に米軍が駐留することに賛成していた。中国もまた、日本のリベンジを恐れていた。

アメリカはソ連との冷戦に勝つために、日本の工業化を進め、積極的に日本に富を移してきた。1980年代には、日本の工業力と資金力をふんだんに使ってソ連を崩壊に導き、世界の覇権を掌握した。そうなると、逆に日本の工業力と資金力が邪魔になってくる。今度はいかにして日本の工業力と資金力を削ぐかに戦略が転換する。1985年のプラザ合意以降、着々とそれが実践されている。

したがって、戦後の成長経済のころと現在とでは、経済に対する常識も全く異なる。時代背景が変われば経済の常識も変わる。上昇基調の中での景気変動は、不景気が来てもじっと我慢していれば、そのうち景気が回復し、経済を潤してくれるものだったが、今はそうはいかない。少なくなったパイを奪い合って勝った人だけが、富を稼ぐことができる。

今、日本の富は金融市場に集まるようになっている。儲けの上がる企業の大半は上場企業であり、上場企業の価値は株式市場で取引されるから、株式市場に資金をシフトさせることがもっとも効率よく資金を稼ぐことができる。それを具体的に実践し、リードしているのが外国人投資家と呼ばれる主としてニューヨークの金融団である。大半がユダヤ系といわれるが、真偽のほどは不明なのではっきりは書けない。

日本の富を株式市場に集中させれば、合法的に富を外国に異動させることができる。これを駐留米軍の再編費用だとか、思いやり予算だとかいって直接的に支出すると日本の国民感情を逆なでするが、株式市場を通したものであれば、日本人は怒らない(一部の政治家が怒ったが、昨年の9.11衆院選で葬られた)。

しかし、駐留米軍の再編費用ならば、日本のゼネコンが大半を受け取る(⇒自民党に還流する)が、株式市場を通したものは戻ってこない。切り口を変えればどっちが日本の国益に適っているかはわからない。

具体的にどのような手法で、日本の富をアメリカへシフトさせてきたか。

次回へつづく。

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2006年6月15日 (木)

日本の社会⑧ 不可解な法律

日本の社会⑧ 不可解な法律

個人情報保護法の制定、談合に対する厳罰化、など企業や個人を取り巻く環境に大きな変化が生じている。その他、人権擁護法、共謀罪など、表向きの立法趣旨とは裏腹に、運用次第では個人の思想信条を取り締まることが可能な法律も、成立を目指した動きが活発化している。

多くの日本人が、古き良き日のおおらかな社会が、相互監視のギスギスした世の中に変わっていることを肌で感じている。日本の強みは、「阿吽の呼吸」「以心伝心」「ツーカーの仲」などの言葉で表されるように、お互いの信頼関係のなかで物事が運ぶ「相互信頼社会」にある。その強みたる「相互信頼社会」がこれらの法律によって「相互監視社会」に陥ることを危惧している。

例えば、「犯罪防止」という目的で、街角に監視カメラを設置する動きが全国各地で進んでいる。歌舞伎町の監視カメラは全国ニュースにもなって有名だが、ここ米子市においてもモデル地区の設定や小学校の校庭などに監視カメラが設置されている。しかし、この事態の恐ろしさに気づいている人があまりにも少なすぎる。

常に監視されている状況におかれると、最初は違和感を覚えても、だんだんとその環境に慣れてきて、そのうち監視されることに何ら抵抗感を覚えなくなる。そして、権力に対して自発的に服従するようになる。イギリスやアメリカはすでに行われているが、政治権力のそういう大きな意図があって、一つ一つの政策が実行されているということに思いを馳せる人は極めて少ない。小学生のうちから監視されることに慣れて育った子供たちが大人になったとき、プライバシーに対する意識が希薄となり、支配がやりやすくなるのだろう。

談合は、税金を無駄づかいするという点で悪い面があるが、一方で過度な競争を制限し、業者の技術力を育成し、業界内に適度な共存共栄状態を作ることを可能にした制度でもある。「共存共栄」は参入障壁でもあるから、この談合に対して最も強く反対の意を表明しているのがアメリカ政府である。“自由競争”を合言葉に、談合を排除しているが、日本の業者にはすでに相互信頼はなく、保身のため自分の企業の利益を優先せざるを得ない状況に陥っている。参入障壁を壊し、日本社会にある相互信頼を崩す意図は見事に達成されたのだろう。

実際問題として、談合規制が厳しくなった今、大手のゼネコンが体力にものを言わせて安値受注しているが、競争相手が淘汰されれば、寡占、または独占の状況が生まれ、長い期間で見た場合、本当にコスト削減になるかどうかはわからない。

また、事業を請け負える企業の数が減れば、技術力の伝承すら難しくなる。現在の状況のように、「談合=悪」の単純な図式ですべての要素を排除しては、後々、悲惨な状況を招きかねない。さらに、競争入札への外国企業の参入が本格化すれば、自由競争と引き換えに日本の市場の秩序はなくなるだろう。税のむだ遣いがなくなっても、税の原資たる所得が減ることになるのにみんな気がつかない。

マスコミは極めて単純に「税金の無駄づかい」と書き立ててインテリを気どるが、公共事業の世界に過度な競争を持ち込めば、コスト削減のために業者がどのような手段を取るかわからない。「シャブコン」などといって、水の量を増やした強度の弱いコンクリートが使われたり、鉄筋の数を減らしたりすれば、脆く崩れる建物、高速道路、橋などが出てこないとも限らない。阪神大震災の際に、その一端が表沙汰になり、大きな問題が起きた。

少々、高い金を払ってでも、しっかりした建物や道路や橋を作ることが長い目でみてコストが低いことを知らなければならない。民間向けの建築で耐震偽装が発覚したことでもわかるように、恒久的な建造物で過度なコスト競争はしてほしくない。不具合が発覚すれば、一旦解体して、再び建てるので、コストは2倍以上かかる。

個人情報保護法も、表向きは個人のプライバシーに配慮して、利益の侵害をもたらさないようにと制定された。「法律なのだから守るのが当然」という当たり前の議論ではなく、これらの法律が日本の社会にどういう効果をもたらしたかが問題だ。

政治や外交の世界では、論理で考えるのではなく、結果から考える。導きたい結果をまず想定し、そこに上手に誘導するように論理を作りこむ。論理に矛盾や破断がないように作るところに、ロジカルシンキングの本当の要諦がある。

では、結果から考えると、これらの法律は、日本人の自由度を奪い、相互信頼関係を薄れさせ、活力を奪ったといえる。私は、そこに隠された真の目的があるのではないかと穿っているのだ。

もともと日本人は自由度の高い民族だった。宴会での無礼講はその典型だし、昔は“豪傑”と呼ばれる破天荒な社員・幹部がどこの職場にもいたと思う。今なら“無法者”の扱いを受けるだろうが、それでも相互の信頼関係こそが日本の強みであり、自由闊達が活力の源である。そうした日本社会にあった強みや活力が失われていることが「結果」だとすれば、その「結果」を導くための“仕掛け”が長い期間にわたって作られたとも考えられる。

こういう問題を論理的に考える人は、すでにロジカルシンキングの罠に陥っている。いずれにしても理屈は後付けであり、結果から先に考えることが、論理に惑わされず政治権力の意図を読むコツである。

次回へつづく

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2006年6月 7日 (水)

日本の社会⑦ 3S政策で骨抜きに

日本の社会⑦ 3S政策で骨抜きに

3S政策は、三つの「S」(スクリーン、スポーツ、セックス)を巧みに使って、敵国の民を軟弱化させる政策である。「戦わずして勝つ」の具体的な外交政策である。

今朝の新聞で、中国政府が日本のアニメに対して中国国民に対して警告を発している記事が載っていた。自国の国民の思想信条が外国によって変えられてしまうのに注意を払うのは、普通の国家なら当たり前のことだ。日本政府にそんな意図があるのかどうかはわからないが、アニメやマンガという日本の文化力が外国を席巻している例は多々ある。これをジョセフ・ナイは「ソフトパワー」といった。

スクリーンは映画やドラマを意味するが、戦後の日本でアメリカのホームドラマが放送され、それに感化された日本人はアメリカの豊かさに憧れた。ハリウッド映画はアメリカンドリームを世界に印象付けるが、“失敗物語”は語られない。外資系企業で、成果に応じて巨額の報酬を手にするビジネスマンが出る一方で、大量の落伍者が出ることには触れられない。これはアメリカンドリームの影の部分が、それを上手に隠すのが映画の力である。

競争して奪いあうよりも、分け合うことを建前とする「和の精神」の方が、継続可能性(サスティナビリティ)の観点からは優れていると思うが、アメリカンドリームに目覚めた者は、気持ちが冷めるまで気付くことはない。そうでなくても、今、日本企業が競争社会の渦に巻き込まれ、自ずとアメリカ企業的なマネジメントになりつつある。

この点において、ユダヤ人であるピータードラッカーの影響力は、マルクスに匹敵すると思っている。彼もまた、理論に破断がないし、日本人にも理解しやすい記述が多い。しかし、結果として資本主義社会が行き過ぎれば、かつてのマルクス主義者が、「あのころマルクスに傾倒してね・・・。理論に破断がなく理想の社会がくると思っていた」と話すように、いつの日か、「あのころドラッカーに傾倒してね・・・。理論に破断がなく、理想の社会がくると思っていた」と話す日がくるかもしれない。

日本人が元来持っている“共存共栄の精神”は捨てたものではないのだが、ドラッカー主義の人には、“社会主義”と批判される。資本主義も社会主義もユダヤ人の生き残りのための発明品なのに・・・。

恋愛映画(ドラマ)も、人々の価値観を狂わせた。今の日本には「燃えるような恋がしたい」と願う40代から60代くらいの主婦が急増しているが、本来、結婚生活とは“共同生活”だから、恋愛感情とは必ずしも同じではない。結婚生活は、一時的な恋愛感情よりも、人生観や価値観の一致が重視される。しかし、恋愛感情は人間の持つ性(さが)でもあるから、麻薬のような心地よさがある。その性(さが)を目覚めさせるのに恋愛映画(ドラマ)は有効だ。

昼間から恋愛映画(ドラマ)を観すぎた日本の主婦が、40代、50代になって「青春を取り戻したい」「燃えるような恋がしたい」と家庭を飛び出し、熟年離婚している。そうやって、日本の家庭が次々と破壊されていく、この恐ろしさが理解できるだろか。プロセスの説明にとらわれてはならない。論理はいくらでも作れる。結果をよく見よ。敵国の放った3S政策の矢は確実に日本の庶民に効いているのだ。

最近は、韓国も国家を上げてタレント育成を奨励し、ドラマの海外輸出を試みている。このことの背景に政治的意図があると見抜ける人は少ない。韓国は日本よりも政治的センスが上だ。すでに、俳優のレベルは日本を超えていると言われるが、日本の若手タレントに子供っぽいのが多いのに比較し、韓国の若手俳優はしっかりとした国家観をもった大人の俳優が多い。日本の主婦たちが惚れるのはわかるが、韓国政府の思いどおりの展開だろう。ヨン様を現代自動車のCMに乗せて、日本に売り込んでいるのだから、韓国政府もしたたかだ。3S政策のお手本を見ているようだ。

アダルトビデオの氾濫も、日本の若い男性を骨抜きにした。今やインターネットで簡単に手に入る時代になったようだが、背後に非合法集団があるのは間違いないとしても、さらにその背後に外国政府が絡んでいる可能性が考えられる。

アメリカ政府は、今、イスラム教徒に対してインターネットを通してワイセツ画像をガンガン流しているようだが、戒律の厳しい彼らにどれくらいの効果があるのだろうか。この戦いは見ものだ。

日本では、少女への異常な関心を示す男の卑劣な犯罪が後を絶たないが、アダルトビデオが大きな影響を与えているのは間違いない。普通の大人には自制心が働くが、精神力の弱い大人はすぐに感化され、現実とビデオの区別がつかなくなる。盗撮、ストーカー行為で捕まる人も後を絶たないが、アダルトビデオの見すぎだろう。教師や警察官など、本来、戒める立場の人間がよくつかまるのだから、日本の庶民は本当に骨抜きにされたのだと実感する。

ロリータとか盗撮とか異常と思われる性欲も、おそらくは人間の潜在意識の中にある欲望なのだろう。それをアダルトビデオで呼び覚まされた者が、現実と妄想の区別がつかなくなって犯罪に達してしまう。日経新聞に掲載されていたワイセツ小説もそうだ。朝のフレッシュな頭で、不倫小説を読まされたら、日本のビジネスマンに不倫願望が目覚めても不思議ではない。異性を求めるのは本能だから。しかし、こうして日本人の持つ自制心が崩され、自ら退廃を招くのだ。

アメリカから与えられた自由。「表現の自由」という甘い言葉の裏に、このような思想戦争が紛れていることに気づいてもらいたい。軍事防衛も大切だが、もっとも大切なのは“思想防衛”である。思想戦争は、「戦わずして勝つ」の具体的手法であり、思想を守らなければ、不可解な殺人事件など凶悪な社会事件を防ぐことはできない。日本人は日本人の手で自ら崩壊させられるのだ。

3S政策など、わかってしまえばどうということはない。しかし、なかなか気がつきにくいところがやっかいであり、特に人のいい日本人は相手を疑うことをしないから、余計に気付きにくいところがある。

次回に続く。

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2006年6月 2日 (金)

日本の社会⑥ 少子化

日本の社会⑥ 少子化

昨日の発表によると、昨年(2005年度)の出生率が1.25人と、少子化は政府の予想を超える速さで進展しているようだ。テレビでは、盛んに「子育て施設の充実を」とか言って、行政にその責任を担わせることで、少子化に歯止めを掛けようとしている。

しかし、財政赤字の折、財政の手当がつくまで待つ気だろうか。第一、そんなことやっていたらキリがない。社会の情勢分析の甘さが、対処療法的な対応しかとれなくしている。

この問題の根幹は、「日本人の思想を変えられた」ことに尽きる。子供を産むことよりも、自分の生活を楽しみたい、お金が大事で生活レベルを落としたくない、という若い世代のエゴが丸出しになっていることを指摘する声があまりにも少ない。これが「自由」の帰結である。

こういうと、「平成版 “産めよ増やせよ”ですか?」などと皮肉を言う人がいるが、これは自分の脳みそが「自由」という耳に心地よい思想に侵されていることに気付いていないだけだろう。

政治は論理ではなく結果を先に作る。結果を想定して、その結果を導くように論理を作り出す。これがロジカルシンキングの“裏”のポイントだ。「自由な思想」という論理的に間違っていない思想を鵜呑みにし、「少子化」という結果をもたらされたことに気付くことができるかどうかがカギだ。

敵方の国力を弱体化させようと思えば、人口を減らすのは有効な手段だ。ローマ帝国も少子化で崩れた。敵を内部から破壊する手段の一つが少子化作戦であるとは、どの本にも書いてはいない。真実は書かれずに秘密として受け継がれるのだろう。ちなみに、アフリカでは「少子化」ではなく「内戦」によって人口を減らされている。裏で誰が糸を引いているのか、知れば恐ろしくなるのでこれ以上は書かない。

今の若い世代は、「自由」とか「自己実現」という思想のもとに、親に産み育てられ、大人になれたことを忘れさせられた。若い世代の女性が結婚に興味を示さず、目先の趣味や海外旅行を楽しむことを優先すれば、子供を作る機会を失う。これを「自由な社会になってよかった」と評する向きもあるが、出産適齢期を過ぎた女性が子供を産むチャンスを自ら捨てたことを後悔していることは一切伝えない。

女性はいつの時代も、子供を産み育てる喜びを持っている。それを海外旅行や趣味などでごまかされているだけだということに気付く必要がある。キャリアを重ねることも大切だが、それ以上に次世代を産み育てることは一大事業である。

古来より、歴史を動かした男たちの影で、その男を産み育てた偉大なる母たちがいた。女性は子供を産むだけでなく、子供と常に接しながら子供を育てる。子供にとって母親の愛情は絶大で、その影響力はまさに「三つ子の魂、百まで」である。将来の日本を支える人材育成を、乳児の段階からはじめようというのが戦前にあった「女子教育」の狙いである。

「女子教育」は、戦争に突っ走ったことですべてを否定されたが、現代の不可解で病的な殺人事件の多発を目の当たりにすると、健全な青少年育成のために、もう一度、“良妻賢母”としての女性の力が見直されてもいい。

男はまだ50歳になっても子供を作ることは可能であるが、女は年齢を重ねるにつれ、チャンスが減るだけでなく、出産に伴うリスクも高まる。男女は決して平等ではなく、異質なものだと理解することが、少子化対策の第一歩だろう。適齢期に入る前に、子育てのすばらしさ、楽しさ、喜びを教え、キャリアを重ねること以上にすばらしい仕事だということをもっと理解してもらいたい。

もちろん男も次の世代を育てることの大切さを理解しなければならない。戦後の高度成長の中で、豊かになるために男は外で働きまくったが、結果として家族の絆が弱くなり、様々な社会問題の基礎を作ってしまったことをよく反省しなければならない。

お金よりも家族の絆を優先し、共存共栄、助け合いのなかで、普通の生活ができるような社会にもっていくことが、これからの課題である。

次回へ続く

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2006年5月31日 (水)

日本の社会⑤ 分断統治その2

日本の社会⑤ 分断統治 その2

靖国問題は“政治問題”である。“政治問題”ということは、参拝の是非を歴史や伝統、戦争被害などを情緒的に勘案する意味はほとんどない。首相が参拝することが、誰にとって政治的に有利に働くか、それだけが問題である。

一般市民を巻き込んだ靖国論争ほど無駄なものはない。論争すればするほど日本の世論は二分される。敵国の思う壺だ。誰にメリットがあるかを考えれば、この問題がいかに外交上のカードに使われているかがわかる。

中国は参拝に反対するが、中国国民に“敵は日本だ”と発信できるメリットを享受している。14億の人々をまとめるためには、国民に外の敵に目を向けさせ、内部の混乱から目をそらせる必要がある。逆にもし、日本の首相が靖国に参拝しなかったら大切な批判のネタが一つなくなってしまう。

だから今、首相の任期切れが迫るなか、盛んに靖国批判を繰り返し、次の首相が参拝せざるを得ない状況を作ろうとしている。次の首相が、もし参拝をしなかったら、日本国内から「中国に屈した」と批判を受けるだろう。また、日本の国論を二分できるおかげで、親中派からスムーズに援助を引き出せる。

アメリカは、中国・韓国・北朝鮮・台湾・日本が、東アジアで団結することを警戒する。だから、竹島・尖閣諸島などの国境紛争の種を仕込んだ。中国も台湾と対立し、北朝鮮は、中国以外の国と喧嘩をしている。

これらの紛争があるから、世界最強の米軍が日本に駐留する理由がある。それと同時に、世界最大規模である、アメリカの軍需産業も“武器商人”としてのメリットを享受する。需要のないところに、需要を作って商売のネタにする手法は、ものづくりが苦手なアメリカ人の得意とするところだ。

帝国は、配下の国々が手を取ってクーデターを起こすことを警戒する。だから、地理的に近い国々を対立させるよう仕向け、自らの地位の安定を図る。だから、そのような意図がわかれば靖国問題で中国や韓国と論争を起こすことの虚しさがわかるだろう。このことを互いの国が理解すれば、それで終わる話だ。

最近の日本では、保守系の学者やジャーナリストが盛んに中国や韓国への批判を繰り広げている。隣国との対立を煽ることは日本にとって利益はない。ただ一点、帝国アメリカの期待には沿える。それが重要という意見にも一理はある。

しかし、本当の戦争に発展しないよう、クールな頭を持たなければならない。アメリカは今、水面下で中国と対立しており、中台戦争をきっかけに東アジアの紛争に介入してくるシナリオがある。そのとき日本に軍事面での役割を果たさせるための憲法改正であり、教育基本法の改正という線があることを頭に入れておかなければならない。私が安易に「愛国心論争」に乗らない理由だ。

隣国同士、または同じ国の国民同士が、互いに反駁し、分断しているのは、帝国がそう仕向けていることがあるので、日本人はこのことをよく理解し、隣国はもちろん、日本人同士で決定的な対立を生まないことが必要である。

次回へつづく

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2006年5月30日 (火)

日本の社会④ 分断統治

④分断統治


占領政策は実に巧妙であり、左と右の思想を同時に入れて、日本の世論の分断を図る。

終戦直後からしばらく、日本ではマルクス主義が流行した。一見、理論に破断のないこの思想は多くのエリートを虜にした。戦後の日本の法律を作った東大法学部の教授たちにもマルクス思想の持ち主がたくさんいた。例えば、民法を勉強した人なら必ず聞く名前、我妻栄教授もその一人だといわれる。

例えば相続法の中で、戦前の民法では長男がすべての財産を相続できる「長子単独相続」が認められていたが、戦後の民法では兄弟は平等に財産を等分することになっている(法定相続分)。これによって財産を巡る相続争いが多発した。

家への貢献度に拘らず、親孝行度合いに関係なく、均等に相続権を有することになり、相続の段になって、ひょっこり家に帰ってきて「財産よこせ」といえば、いくら兄弟でも争いになるのは当然である。一見すると平等のような法律も、実際上にはトラブルを多発させることとなった(おかげで税理士の仕事が増えた!?)(苦笑)。

頭で考えただけの平等概念と、人間が心の底で持つ平等の概念は異なる。しかし、人間は考えれば考えるほど論理の罠にはまりやすい。「ロジカルシンキング」(論理的思考法)の大切さを書いた本がたくさんあるが、下手にロジカルに物事を考えると、一見、理屈の通った議論に惑わされる。

「ダ・ヴィンチ・コード」を読んだとき、いかにしてキリストの矛盾を論理的に説明するか、というユダヤ人の頭の良さをひしひしと感じた。「ロジカルシンキング」は彼らの専売特許であり、神の存在を証明することによって、大昔から鍛えられてきた思考法だ。

そして、共産主義思想を作ったマルクスもユダヤ人だ。東欧では、共産主義革命によってロマノフ王朝、ブルボン王朝など名だたる王室が滅んだ。理論に破断のない説明で、世界のエリートを転向させた論理、そしてそれを考えた頭脳は恐るべしである。

日本を占領統治したGHQは当時、マッカーサーをはじめ、左翼思想を持っていた人が多かったとされる。20世紀初頭までに世界で起こった事実として、共産主義思想はなどの王室を倒すのに役立った。日本を解体しようと思えば、統一の精神的支柱である皇室を廃止することが大きな目標となる。

左翼学生運動家出身といわれる東大教授が、有識者として代表になり、女系天皇制を持ち出して、密かに皇室の滅亡を目指そうとしたと考えられても不思議はない。論理的に正しくとも、理由はどうあれ、悪い結果が出てからでは遅い。

今の日本では、天皇制一つ論じるだけでも、右から左から様々な意見が出て、国論が二分する。国論が二分するから敵に漬け込まれる。アメリカも中国も韓国も、日本の社会にある左右の対立を見逃さず、利用する。

本来は右も左も関係ない。庶民のことを考えてくれている君主かどうか、ばらばらな庶民を一つにまとめてくれる君主かどうかが問題だ。まとまりのない国は、外から攻められやすい。まず左の思想を入れ、後で右からも揺さぶる。GHQ以来の分断統治は今のところうまく行っているといえる。

「右か左か」二元論で考えていると、物事はわからなくなる。「あいつは左翼だ」「あいつは右翼だ」といって、お互い勝手に人にレッテルを貼らないようにしたいものだ。

次回に続く。

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2006年5月29日 (月)

日本の社会③ 民主主義と共産主義

日本の社会③ 民主主義と共産主義

1989年にソ連が崩壊し、社会主義の敗退が決定的となったことは、まだ記憶に新しい。そういうこともあって、日本では共産主義者は少数派となっているが、未だに「自由」と「平等」が混在し、社会の混乱が続いている。

「民主主義が正しくて良いものだ」と信じている人は、おそらく「共産主義が正しくて良いものだ」と信じている人と、基本的に変わらない。どちらが多数派で、どちらがうまく行っているかによる違いはあるが、いずれも独裁をカモフラージュする統治手法であることに気づいている人は少ない。

共産主義が独裁を生んだことは、実際に起きた事実でありわかりやすいが、民主主義でも独裁は起きた。ナチスドイツのヒトラーは、民主主義によって選ばれた首相だ。当時のイギリスの首相チャーチルは「民主主義は最悪だが、人類は未だそれに代わる統治手法を生み出していない」といった。

民主主義は、「みんなで政治家や政策を決めた」と思わせておいて、その実、マスコミなどを使って世論をコントロールし、独裁者の思ったとおりに政治をコントロールする手法だ。この秋に行われる自民党の総裁選挙でも、候補者を決める主導権は表向きは森派が握っているし、当然にアメリカも強い関心を示している。

世論調査といって、国民の意見を聞くフリをして、一方で、政権を持ち上げる記事を多数掲載すれば支持率が上がり、叩く記事を掲載すれば支持率が下がることを知っている。その権限は大手のマスコミが持っている。そのマスコミに力を加えるのが、有力な政治家であり、小泉政権では首相官邸が強い力をもっているといわれる。

だから、大手マスコミのトップにもなると、不可解なスキャンダルが多発する。NHKの海老沢前会長は、竹下登元首相の番記者から昇進した人物と言われるが、要するに竹下派が育てた人物だということだ。それを、小泉首相の時代に部下のスキャンダルで失脚したのだから、そこで大きな権力争いがあったと推測される。

他に、朝日新聞、日経新聞でも、トップのスキャンダルが続いている。

フジテレビ、TBSは政治家の息のかかったIT企業に買収の脅しにかけられた。政権を批判すれば、いつでも経営権を奪えるよ、ということか。マスコミをコントロールすることは、民主主義の最も重要な国民コントロール手段といってもよい。

では、現代において、誰が世界の権力者なのか。ロックフェラーだという人もいれば、ロスチャイルドだという人もいる。もちろん、それがわかったところでどうしようもない。重要なのは、民主主義も共産主義も、どちらも世界帝国主義の統治手法の一つであり、日本はたまたま民主主義によって統治されているということだ。

私は独裁が悪いとは必ずしも思わない。王制=独裁とも限らない。庶民のことを考え、最良の選択のできる優秀な指導者であれば、その人の意見に従うほうが万事うまくいく。知ったかぶりの庶民が“主権者”を気取って、レベルの低い議論で世の中を混乱させるほうが罪悪だ。もちろん、自由を束縛するような恐ろしい独裁政治が最悪であることは間違いないし、それに比べたら民主主義の方が、気ままに生きることが出来るのでよい。

いずれにしても主権者が堕落したら、政治はおかしくなり、国力は衰える。日本の主権者は「国民」ということになっているが、選挙の投票率は低くなる一方で、選択式の試験の影響か、深く考えることが少なくなっている。「郵政民営化の何が改革なのか?」なんて考えることなしに投票してしまう。これが日本の主権者の姿。

この主権者たちに、難しい政治の政策を深い議論の中を経た上で、適切な判断を強いることが民主主義ということだ。かなりの理想を言っていると思うが・・・。共産主義とどっちが理想が高いか(苦笑)。

ちなみに、この民主主義と共産主義。そのどちらもユダヤ人が開発した思想であることは、あまり知られていない。

次回へつづく。

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2006年5月26日 (金)

日本の社会② 思想戦争で完敗?

「思想戦争で完敗?」

「戦争」と言えば、兵器や武器を持って、ドンパチとやることを思い浮かべる人がほとんどである。

しかし、約2000年前に書かれた中国の兵法書である「孫子」によれば、「戦わずして勝つ」ことが最も上手な戦争の方法であると書かれている。武力でコテンパンにやっつけたと思っても、相手方に恨みの気持ちが残れば、いつの日か逆襲(リベンジ)にあう。出来れば無用なリベンジをさせたくない。そこで、「戦わずして勝つ」方法が重要となる。

武力で敵国を制圧することなく、敵国が自らの手で自らの首を絞めるように誘導してやれば、恨みも残らない。リベンジされる可能性も少ない。これを具体的に実行しようと思えば、敵国の主義・思想を変えればよい。これを思想戦争と呼ぶ。

日本は、ご承知の通り、ドンパチやる戦争で60年前に敗戦した。しかし、占領政策はその後に本格化し、改革という名の下に、憲法や教育基本法など日本人の思想の根本に係る法律が改正された。思想戦争が本格化したのだ。

まずもって、日本人にこの辺の認識がほとんどないことに、アメリカのしたたかさ、巧妙さ、本当の怖さを感じる。私がこんな話をしても、信じてもらえず、聞いてももらえないことがよくあるが、それは当人がアメリカの巧妙な罠にはまったからに他ならない。

圧倒的なアメリカの軍事力を前に、日本は武力で対抗する手段を一切捨て、専ら経済大国としての道を歩むことを戦略的に選択したのが吉田茂首相である。これを外交政策における「吉田ドクトリン」と呼ぶようだ。

その選択は正しかったといえるが、その後に続く政治家が少しずつ占領政策にはまり、上手に取り込まれ、当時の日本人がどんな思いでそういう選択をせざるを得なかったのか、忘れてしまったようだ。

特に、戦後の教育を受けて育った世代は、進駐軍にチョコレートをもらい、テレビでアメリカの豊かな生活をホームドラマを通して見せられ、アメリカに対して憧れを抱いて育った。

エリートたちは、フルブライト交換留学制度などで、ハーバードをはじめとするアメリカの大学で「民主主義」「資本主義」などの思想を勉強し、アメリカの代弁者として日本に戻されてきた。

日本が戦前に帝国主義を張っていたときは、フィリピンのマルコス、台湾の李登輝など、日本の大学や陸軍士官学校で学んだ植民地の指導者がたくさんいた。そこで日本の思想を学ばせ、植民地では日本語教育を行った。

帝国がやることは、今も昔も基本的に変わっていない。今、日本人が一生懸命に英語を勉強しているのは、“世界帝国”がアメリカだからだ。帝国の下の従属国が、帝国の言語を勉強するのは歴史の必然。南米の国々は、当時の帝国であったスペイン語を話す国が多い。

さて、ここまで書くと、私が反米主義者と思うかもしれないが、戦後の日本が安全で、一人の戦死者を出すこともなく、経済発展できたのはアメリカのおかげでもある。60年も長きにわたって戦争もせず、平和に暮らせたのは、世界的に見ても珍しく、それはアメリカのおかげだ。そのことを忘れては、アメリカ人は怒るだろう。

問題はこれからだ。これから先は、今までどおりに行かない。すでに、思い通りにならず、不可解な事件が多発し、日本人が自らの手で自分の首を絞め始めた。まさに「戦わずして負ける」状況が発生している。

今日はここまで。

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2006年5月25日 (木)

日本の社会①

1ヶ月ぶりにHPを更新した。タイトルは、「市議選」。6月25日の米子市市議会議員選挙を前に、少しでも関心を持ってもらおうとして思いついたタイトルだ。

今度の市議選は、淀江町との合併後、初となるもので、定数30人に対して立候補予定者が47人にのぼるようで、史上、稀に見る激戦が予想されている。

前回の旧米子市の市議選(合併前)が、定数32人に対して立候補が34人。選挙後に一人が死亡したため、結局33人が当選するという凡選だった。それもあってか「市議のレベルが落ちた」とあちこちから声が飛んでいる。

今回の選挙も、合併後、すぐに行われたものではなく、合併後の一定期間も合併前の定数、待遇をそのまま新市にも引き継ぐという「合併特例」を適用したあとの選挙になる。「保身」という批判が多く飛んだが、財政難の折、やむを得ない批判だろう。

今度の激戦を前に、現職議員の動きも活発だ。3月から選対事務所を立ち上げて、水面下で選挙は始まっている。

財政難。不景気。人材の流出。大企業の工場の撤退。などなど、地域に残る問題は山積している。今度の市議選を通して、少しでも官民一体となった取り組みに手がかかることが望まれる。

昨日も、不可解な小学生女児の死亡事件(事故?)が起きた。神戸の事件以来、日本では子供が犠牲者になる凶悪犯罪が多発している。「事件の数は変わっていない」とマスコミ報道の過剰ぶりを批判する“有識者”の声があるのは承知しているが、事実として、小学生は登下校をまともに出来なくなっている。

小学生は道草を食って、遊びながら育つのが普通だが、「見知らぬ人に声を掛けられても絶対ついていくな」とか「大声で叫べ」とか、子供が地域社会と交流する機会を奪ってでも守るしかない異常な社会になった。欧米や中南米のように、誘拐が多発している社会に、日本も堕したというほかない。

こういった社会問題に対して、まともな対処策を出せていないのが今の日本の現状である。国や地域を愛することすら「戦争時代へ回帰」と、思考停止したまま、議論できない人が多い。これは、このような社会に陥った原因分析ができていないから、まとも処方箋が出せないのだ。

恐れ多くもこの私が、ズバっと、分析してみせよう!というのが、今回からのシリーズ企画。「論考 日本の社会」。誤解や偏見を恐れず議論することが大切。ご期待あれ!

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