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2015年12月 1日 (火)

公立図書館とは何か

昨日は、午前中に顧問先を訪問して、決算に関するご報告など。

午後は事務所にて、山陰経済ウィークリーの原稿書きなど。

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【公立図書館とは何か】

最近、自治体の図書館運営を民間企業に任せてうまくいかない例が出ているが、公立図書館の本質からして、そもそも「民営」はそぐわない。

村上春樹氏が借りた本報道「プライバシー侵害」』(読売新聞より)

作家の村上春樹氏が高校時代に借りて読んだ本の記録が、母校の図書館に残っていたという話を地元の新聞が、その本とともに報道したそうだ。

それに対して日本図書館協会が、利用者のプライバシー侵害を理由に調査を始めたという。

「そんな細かいこといわなくても」と、つい思いがちだが、これが図書館の本質であって、守られるべき砦ともいえる。

図書館は、民主主義にとって知のベースとなる施設だが、そこで誰が何を借りたかを調べると、思想調査ができてしまう。

例えば、政治的にちょっと気になる人物がいて、とある権力者がその者が図書館でどんな本を借りているか履歴を調べると、その人物の信仰だったり思想信条がわかってくる。

だから、図書館の閲覧履歴は秘匿され、かつ、一定の期間が経てば破棄されるはずだ。

これを民間企業が運営を受託すると、閲覧履歴を基に、ダイレクトメールを送るなど販促に使うだろう。

アマゾンで本を検索したり、購入したりすると、その履歴から「あなたにおすすめ」とかいって、似通った本を紹介してくる。

アマゾンは、グーグルとならぶネット上の世界帝国を築こうとする企業だから、世界の人々の思想信条を把握しようとしているのと同じだと気付いている人は少ないだろう。

便利だから使ってしまうが・・。

図書館にそのような意味があることを知れば、安易に「民営」とか言わなくなるのではないかと思う。

それがわかる新聞記事だった。

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コメント

図書館に関して、こちらの記事をご紹介いたします。
最近話題の件について、非常にバランスの取れた記事だと思いまして。
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1511/10/news043.html
(今回の村上さんの件に関連する内容ではないです。ごめんなさい。)

投稿: 【uz】 | 2015年12月 1日 (火) 21時56分

【uz】さま

なるほど、選書の問題は一筋縄ではないですし、そもそも公立図書館のあり方に問題なしとは言えないですね。

ただ、図書館で思想チェックができない体制をキープすることは、選書以前の問題なので、そこは民営では保証しきれないところではないかと思います。

投稿: 伊木隆司 | 2015年12月 1日 (火) 22時53分

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