« 自助と互助 | トップページ | めぐり合わせ »

2014年2月20日 (木)

アメリカは日本の消費税を許さない

昨日は、朝から鳥取市内の法人へ行き、会計監査の仕事。

帰りに鳥取市内のお客様を訪問し、確定申告関係の書類の受け渡しなど。

--------------------

【アメリカは日本の消費税を許さない】

未だに消費税を引き上げる理由として、「なるほど」と思わせる理由が見つからないのだが、今月のある日、ふと立ち寄った書店で見つけた本、「アメリカは日本の消費税を許さない」(欄外のリンク参照)を読んで、目からうろこが落ちた。

なぜ、消費税を上げるのかといえば、巷間言われていることは、「財政再建のため」、あるいは「社会保障の充実のため」が理由になるのだが、このブログで再三書いてきたよう、これらの理由はいずれも合理的とはいない理由だ。

国の借金は確かに多いが、それに見合う金融資産が国内にあるので、財政が破たんするようなことはない。

税収を増やしたいなら、景気を良くしていくことが必要で、増税ではなく、逆に減税するようでなければならない。

社会保障の充実は、いったいどこまで必要かの議論もないまま、年金が足りないと騒いで、もっともらしい理由にしている。

この本によれば、消費税は一種の関税のようなものであり、国内企業は輸出に係る消費税見合いの還付を受けられるが、外国企業にはそれがないため、競争力に差が出る。

それが、消費税引き上げの本当の狙いなのだという。

ヨーロッパの国々の消費税(付加価値税)の税率が高いのは、アメリカ帝国からの収奪を防ぐ仕組みの一つなのだと考えると、なるほどなと思わせられる。

今回の増税を、輸出企業が多い経団連が率先して推進してきたという点からも、合点がいく話だ。

大手の輸出企業は、消費税を引き上げても、輸出(免税売上)に見合う消費税を還付させることができるから、国内での消費税引き上げには、ほとんどダメージがない。

それどころか、還付額が膨らみ、かえって国際競争力が付く。

これを見抜いているアメリカが、消費税増税の仕返しとして、様々な制裁を課してくる。

今のTPP交渉もその一つだろう。

そういえば、売国奴とさえいわれたアメリカべったりの小泉元首相は、在任中、「消費税を上げない」と宣言して喝采をあびた。

日本の輸出企業を利する消費税の増税は、アメリカにとって不愉快な政策ということでもあるからだ。

消費税をアメリカとの関係で見ていくと、さまざまな事象の合点がいく。

そうしたことについて、詳しく書かれているのが本書である。

「なるほど」と、目からうろこが落ちた。

ひさびさに深い洞察のなされた本に出会ったように思う。

|

« 自助と互助 | トップページ | めぐり合わせ »

コメント

ご無沙汰しています。興です。

さて、輸出戻し税について、次の様な投稿がありました。その人曰く、「インターネットでは”輸出戻し税”と称して、最終輸出業者が納税していないのに還付を受けていると多く言われていますが、これは明らかに誤解です。」と。その理由として、以下の事を挙げていました。

「最終輸出業者は納税はしていないが消費税を納入業者に預け入れています。この納入業者が消費税を納入しています。
自分の買いものを思い出せば当たり前です。Y100ショップでY105支払ったからといって、Y5の税金を納入したわけではない。
トヨタも輸出分の仕入れには消費税分を納入業者に預けています。
納入業者は預けた金額を払っているだけですので自腹で支払っている消費税はゼロです。
だから彼らには還付がありません。仕入に預けた消費税分と売上で預かった消費税分の差額の納税の代行をしているだけなのです。」

私には、彼の言っている事が、正直、よく分かりません。まあ、税務の専門家の見解では無いのは間違いなさそうですが、伊木さんは いかが思われるでしょうか?

投稿: 興 | 2014年2月21日 (金) 15時49分

>興さま

ポイントとなるところを突いたご質問ですね。
私も一応税理士ですので、上記の見解が、税法の理屈に基づいた正しい指摘だということはわかります。

確かに理屈に従えば、消費税というのは業者間では預っているものですから、納税はあくまで代行しているだけです。

しかし、実際にこの理屈通りになっていれば、中小企業(下請企業)が泣くことはありません。

実務の世界は、消費税も含めてコストダウンの要求がなされているわけで、実質的に消費税がコストの一部とみなされている、というような話が本書に出てきます。
その辺りのくだりを読んで、なるほどと、うなりました。

そういう意味で、お示しの批判というのは、理屈にすぎず、実態を理解しての批判とは言えないわけです。

もちろん、私もこの本を読むまでは、輸出戻し税がなぜ有利なのか、理屈から入って理解しようとしたので、わからなかったです。

こうした理屈通りに行っていない実務を、経団連も財務省もよーくわかっているということです。

だから、消費税のないアメリカ企業が日本に物を売る場合、本国で輸出戻し税が受けられないので、そこに企業の競争力格差が生まれます。
これをアメリカはとても嫌がり、報復に出てくるのです。
それが、今でいうTPPでしょう。
ちょうど、消費税を上げたタイミングです。

こうした点を指摘した本書は、とても鋭いと思いましたね。

中小企業と一般消費者の負担増を足場にして、国際競争力を獲得していく日本の輸出大企業。
はたしてどこまでが正義か、というのは、問題提起として興味深いと思います。


投稿: 伊木 隆司 | 2014年2月21日 (金) 17時48分

丁寧なご回答、ありがとうございました。

ちなみに、私は、「”輸出戻し税”と称して、最終輸出業者が納税していないのに還付を受けていると多くの人が言っていますが、これは明らかに誤解です。」と主張している人に対しては、これは決して誤解などではない!と言いたいですね。その理由は、下記の①と②の差額が、言葉は悪いですが、「濡れ手で粟」になっていると考えるからです。伊木さんが、いかが思われるでしょうか?

①例えば、トヨタが自動車を海外に輸出して、その自動車を購入した現地の人からは消費税を預かっていないにも拘らず、預かったと見なされて、しかも国に収めてもいないのに収めたと見なされて、トヨタが国から還付を受けた金額

②トヨタが国内の業者から部材を仕入・購入した際に支払った消費税の金額

投稿: 興 | 2014年2月22日 (土) 00時25分

興です。伊木さんからのご回答を何回も読み返しているうちに、伊木さんがおっしゃりたい趣旨が分かってきました。そして、私の上の返事は愚答だと思えてきました。なので、上の返事は失念して下さい。今後ともご教示、宜しくお願いいたします。

投稿: 興 | 2014年2月22日 (土) 03時49分

>興さま

承知しました。ならば、補足として。

この議論はいつも、取引の実態から話をする人(「輸出戻し税は大企業優遇だ」派)と、税の理屈から話をする人(「別に得なんかしてないよ」派)とで議論がかみあいません。

税の理屈は理屈。
取引実態は、やはり大手輸出大企業のための優遇税制だと私は思っています。
ちなみに、消費税法では、輸出の売上を「非課税」としないで「免税」と呼んでいます。
「一応、課税扱いなのだけど、税は免除してあげるよ」というのが、輸出免税です。

ここに日本政府が輸出立国を確立するために、消費税法を活用していることがわかります。
また、それを見破って報復に出ようとするアメリカ政府との攻防なんだということもわかります。

このあたりのインテリジェンスは、純粋に税法しか勉強していない税理士では読み解けない話だと思います。

ご質問によって、本文に書こうとしていた趣旨が深まりました。
感謝いたします。

投稿: 伊木 隆司 | 2014年2月22日 (土) 13時53分

■結論から
消費税は国税庁が主犯となり、中小企業の利益を消費税法で差押え、輸出大企業側へ利益を移転させる泥棒行為です

■消費税法は国内事業者に対する課税であり、(国内外問わず)消費に対する課税ではありません。
事業者を納税義務者とし粗利益の一部を差押える直接事業税です。

○直接事業税=(売上額‐仕入額)×税率=仮計算売上税額‐仮計算仕入税額

■消費税の部分は「税ではなくチップ」です。

法律で取引相手の財産を差押えて強制徴収する課税としての権限はありません。
あくまでも人件費や電気代や他の事業税と同様にコストの一部を任意に価格転嫁し取引相手にチップを求めるだけですから、取引相手はチップを負けても払わなくても法で罰することもできず財産を差押える権限もありません。

■地裁判決で「消費税の部分は税ではない」として否定されています

実際に法律の権限によって財産を差押える課税徴収作業を行っている訳ではありませんから、「預かり消費税」や「支払った消費税」という表現は地裁判決で否定されています。
あくまでも直接事業税を算出する際に売上と仕入の各々に税率を掛けて算出した仮計算値(売上税額と仕入税額)を、あたかも消費税であるかのように見せ掛けた詐偽に過ぎません。

■架空の消費税を捏造する目的は、中小企業から巻き上げた直接税財源を輸出大企業の補助金に流用する為です

消費税法は国内事業税ですから、国内に拠点を置く輸出事業者も事業課税対象です。
そこで、政府は輸出事業者を事業課税対象から外す為に虚偽広報して架空の消費税を捏造しているのです。

その目的は
・「海外消費に課税できない」という言い訳をデッチ上げ、仮計算値の売上税額値をゼロに設定する。
・「下請け業者から架空の消費税を課税徴収された」と嘘をつき、仮算出した仕入税額値分を国庫から掠め盗る。

○輸出の財政奪取=ゼロ−仮計算仕入税額

政府がこうした消費税の偽装工作をする理由は、政府が輸出産業に直接補助金を給付する行為が国際貿易協定で禁止されている為です。
そこで架空の消費税を捏造して輸出産業が国内で仕入れた際に「支払った架空消費税を政府が払い戻す」という口実をデッチ上げて補助金をカモフラージュすることで協定違反を逃れる為です。
この手口の発明者はフランス政府です。

投稿: 魯粛 | 2017年8月11日 (金) 16時54分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 自助と互助 | トップページ | めぐり合わせ »