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2012年9月10日 (月)

負けて勝つ

金曜日は、県の監査委員の仕事で鳥取県庁へ。

午後に米子へ移動し、顧問先を訪問。

決算に関する報告や今後の打ち合わせなど。

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【負けて勝つ】

先日の土曜日の夜、NHKドラマ「負けて勝つ」を観た。

久しぶりに面白いドラマを観た。

外交力で戦後日本の復興をリードしてきた吉田茂の物語だが、今、尖閣や竹島などで外交力が問われている現代の日本に対する、警告とも、激励とも思える内容だった。

戦後日本の復興と繁栄の基礎を築いたのは、やはり吉田茂の外交政策があったからだろう。

「軽武装、重経済」という吉田ドクトリンはあまりにも有名だが、ドラマではその過程で味わった吉田茂の思いがよく描けていると思った。

吉田茂の役を渡辺謙が演じているというのも、意表を突きつつも、なかなかの配役だった。

野村萬斎が演じる近衛文麿もよくできていた。

外交力がなかったから、戦争に巻き込まれて大敗を喫したのが、戦前の日本。

そのことを痛感していた吉田茂らが、GHQと直接交渉する中で、敗北の痛手を最小限に食いとめ、日本人をバラバラにしないために天皇の戦争責任の回避に成功した。

「負けて、勝つ」という考え方は、戦後の日本外交をよく表したリアリティあふれる戦略だと思う。

この吉田ドクトリンのせいで、戦後の日本人は自分の国を自分で守るという自覚に欠けたという評価があるが、それはその通りだろう。

ただ、私が思うのは、全部取るというのは難しいのではないだろうか。

少なくとも、世界各地で起きた紛争に日本が直接手を下すことはなくなり、アメリカに防衛を任せたおかげて、貿易で日本に蓄積した富を経済に再投資できた。

気が付けば、世界第一位の債権国となり、破綻の淵を歩くアメリカ経済と比べて、戦後60年経って、勝ったのはいったいどっちだという状況にまで持ってきたのは、吉田ドクトリンのおかげだろう。

もっとも、そんな日本を変えなければという思いの一つが、5年前だったか、安倍晋三元首相が唱えた「戦後レジームのチェンジ」だった。

ただ、結果的に彼はつぶされた。

アメリカから独立しなければと考えた、小沢ー鳩山ラインもつぶされた。

歴史の転換点は、間近に迫っているのだろう。

そんな今だから、吉田茂の物語を振り返るというのも、時宜にかなったドラマだと思った。

次回も楽しみにしたい。

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