路線価下落
昨日は、事務所で5月決算会社の税務申告書の作成など。
昨日のニュースによると、今年は路線価が下落に転じたそうだ。東京圏での下落が響いたらしい。
しかし、地方圏については、「今年も下落」である。しかも、下落幅が再び拡大に転じたという。
路線価とは国税庁が発表する、相続・贈与税価格算定のための基準価格である。
これは、実勢価格(公示価格、基準地価)のおよそ8掛け。ちなみに実勢価格よりも2割減してあるのは、政策によるものと言われている。
地方圏での地価の下落は、歯止めが効かない状況に陥っている。
1992年以降、一貫して下げ続けているが、かつて鳥取県で一番高い地点の地価は、往時からおよそ5~6分の1にまでなっている。
90年代以降は、バブル崩壊の影響もあっただろうが、郊外型の大型スーパーの進出や、街中での人口減、少子高齢化の進展など、社会の変化が大きいと思われる。
バブル崩壊の影響といっても、鳥取県の場合は、そもそもバブルが小さかったので大したことはないはず。
むしろ、郊外型スーパーの進出を許すなど、都市機能を拡散したことの影響が大きいと思われる。
これに加えて、大企業の撤退は土地需要を大幅に減らすことなるなど、右肩下がりが止まらない。
少子高齢化に歯止めがかからない状況では、地価が上がる要素がない。
地価が上がらないと、事業をしている人が金融機関に担保として差し出している土地の担保価格も低下する。
担保価格が上がらないと、融資枠が広がらない。融資枠が広がらないから、事業の拡大もやりづらい。
土地の価格下落は、経済が負のスパイラルに陥る原因でもあり、結果でもある。
ただし、地価の下落は暗い話ばかりではない。何より、新規に事業を起こす人にとっては、土地は安い方がいい。
起業のハードルが下がるのだから、こういう時宜を逃してはいけない。
このご時世で、新たに起業をするという人が多いとは思わないが、悪い時期に立ち上げた事業は、そこを基準に採算を取るよう努力するので、当面は厳しくても成功する確率は高いと思う。
何事も状況の悪さを逆手にとるしたたかさが必要ということだと思う。
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