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2006年4月10日 (月)

「国家の品格」

Dsc00296 「国家の品格」 藤原正彦著(新潮社2005年11月20日)

ベストセラーの本だが、正直なところテレビなどで話題になってからも、当初はあまり読む気がしなかった。タイトルとは裏腹に“軽い”印象を受けていたからだ。それでも一読はすべきだろうと思って読んでみた。

読んでみて、こういう風に軽く書くことが大切なんだと逆に納得をした。民主主義の嘘、自由・平等の嘘、愛国心(祖国愛)の重要性、武士道精神の大切さなど、普通に書くとすぐに「右翼」のレッテルを貼られ、「保守」というよりも「守旧派」のイメージを植えつけられるものだ。しかし、この本からはそうした「右翼」「保守」「守旧」のイメージができるだけ取り払われており、誰でも軽く読めるところにベストセラーとなった秘訣があるのではないかと思った。

書いてあることは、全うなことばかりだ。細かい言葉の定義などにこだわらず、文字通り誤解を恐れず書かれているので、かえって受け入れやすい本になっている。

民主主義の嘘、自由・平等の嘘、愛国心(祖国愛)の重要性、武士道精神の大切は、日本国民として最低限知っておかなければならない常識だと思う。民主主義など、共産主義と同じく理想にすぎない。一般大衆が政治や外交上の重要課題を判断できるわけがなく、所詮はマスコミに煽動されて“雰囲気”で行動するだけだ。自由や平等なども嘘っぱちだ。それよりも世の中には、規律など制約があって、不平等なところからスタートすることを知るほうが大切だ。家族愛・郷土愛・愛国心がなければ、立派な仕事などできるわけがない。そういうことをわかりやすく書いてあるところがよいところだ。

そして、この本の中心主題は、「論理よりも情緒」として、何でも論理的に思考するやり方には大きな限界があるだけでなく、間違った結論でも論理が正しければ肯定されてしまう危険が書かれている。至極もっともなことだ。

こういう本がベストセラーになるということは、まだまだ日本も捨てたもんじゃないと思う。お薦めの一冊です。

P.S.米子市内の桜が満開。湊山公園も花見客でいっぱい。寒い冬もこれで終わりだと実感しました。

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コメント

お薦めの一冊、ありがとうございます☆ちょうど先生にお薦めの本はなんですか、とお聞きしようと思っていたところだったのです!
就活も山場を向かえ、おっとりと活動していた私にも否が応無しに現実の厳しさが襲ってきています。
でもここで弱気になっている場合では無い!私を必要としてくれる所はきっとあるはず、今のこの悲しみも、内定を頂く為の肥やしの1つなんだ!と思う(思い込む?)ことにしています。
そんな中、私が新たに取り組もうと思ったこと。それが読書でした。くよくよしている時間がもったいないですから!
面接などで自分をアウトプットするのに、本を読んで、沢山の人の意見に触れたり、知識を得たりしておく事ってきっと大切ですよね?今までも読書は好きでしたが、ジャンルがノンフィクション物とかストーリー物ばかりで、ビジネス書や新書にはあまり手を出していませんでした。だからせっかくの就活だし、今しか読もうと思わないだろうから、と手を出してみようとはしたものの、沢山ありすぎて何を読んだら良いやら・・・。先生もおっしゃっていた通り、ベストセラーだからっていい本とは限らないしなぁ、と思っていましたし。
そこで一先ず先生が読書日誌で良い本とコメントされていた本をさがしてみたのですが、なかなか見つけられず状態で。何か無いですか?とコメントさせて頂こうとしていたのです。ですからナイスタイミングに嬉しいビックリでした!
また、もし他にもこんな私が読むのにお薦めの本があればお願いします☆

投稿: 就活一年生 | 2006年4月10日 (月) 09時11分

就職活動、お疲れ様です。
「国家の品格」はおすすめですが、世の中にはこの本に「右翼的」とか「ナショナリズムの台頭」とか言って賛同しない人もまた多いことでしょうから、話題にする場合はほどほどに。
ビジネスと生き方の両方を勉強しようと思えば、松下幸之助のシリーズなどいいかもしれませんね。

ただ、読書は正直に言って“大量療法”が効きます。
読書に関しては“1冊で効く”という考えは私はとっていません。
書店に行って、気になる本は片っ端から読む、というのがおすすめです。読書をして知識や教養を身につけることで、自分の活躍するステージを引き上げることができます。
読書の習慣がつけば、今後の飛躍は間違いなし!!でしょう。

投稿: 伊木隆司 | 2006年4月10日 (月) 13時34分

大量ですね!了解です☆松下幸之助さんの本、早速読んでみます。量に関しては、昔から本を読むのは大好きなんで、よく読むことは読んでるんです。
この間は大家族のあざみちゃんが書いていた本を読みました。こんなに苦労してもたくましく生きている人もいるのだと、しかも年下なのに、とやる気を喚起させられました。
これからビジネス系の本もよめるようになって、もっともっと飛躍を遂げます!!!

投稿: 就活1年生 | 2006年4月10日 (月) 14時05分

本の良いところは、誰か他人の人生をたった1500円ほどで、勉強させてもらえるところです。苦労した話などを自分に置き換えて、「ああ自分の苦労なんてたいしたことないな」などと思いながら、がんばったりしています。
もちろん、実践も大切で、読んで実践、実践して読むことの繰り返しがより一層の飛躍を約束すると思います。

投稿: 伊木隆司 | 2006年4月10日 (月) 15時30分

そのあなたが一般大衆ではなく権力者の一人になったわけですが、その後、どうお考えですか?

投稿: AS | 2018年11月21日 (水) 19時41分

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